【記者の目】タイトリスト『TS2』『TS3』のアマチュア試打、ボール初速と飛距離はどれくらい伸びる?
【記者の目】タイトリスト『TS2』『TS3』のアマチュア試打、ボール初速と飛距離はどれくらい伸びる?
配信日時:2018年8月24日 07時58分
タイトリストの新作『TS』シリーズに関するメールが届いた。同社が実施したアマチュア試打に関する情報だが、インスタグラムで「マイクラブとのトラックマン比較で、ボール初速と飛距離がどのくらい伸びたのか?」を公開している。
⇒日本のタイトリスト契約プロ待望の『TS』シリーズ。みんな替えているけど、2or3どっち?飛距離性能は?
送られてきた画像を確認できる範囲で【モデル】、【ボール初速のアップ度】、【飛距離の伸び】を列記すると下記のようになる。タイトリストから送られてきたものだけに、飛距離ダウンしたアマチュアサンプルは存在しない。
TS2 +0.7m/s +20.1y
TS2 +1.0m/s +16y
TS2 +0.1m/s +15y
TS2 +1.0m/s +14y
TS2 +1.4m/s +12.3y
TS2 ±0m/s +9.8y
TS2 +0.4m/s +8.1y
TS2 +0.2m/s +5.4y
TS2 ±0m/s +4.1y
TS2 ±0m/s +4y
TS2 +4.1m/s +2.4y
TS2 +0.5m/s +2y
TS3 +1.0m/s +16.2y
TS3 +0.7m/s +11y
TS3 +1.4m/s +7y
TS3 +2.1m/s +5.5y
TS3 +1.0m/s +4.1y
TS3 +1.5m/s +2.3y
TS3 +0.7m/s +1.5y
■『TS2』はカット軌道のスライサーが飛ばせる■
合計19人中、『TS2』の方がハマった人が13人と多く、平均でボール初速が+0.78m/sアップ、トータル距離は9.43ヤードの伸びを記録。最大で20.1ヤードも伸びた人もおり、ボール初速は同じにもかかわらず、飛距離が9.8ヤード伸びた結果の人も。
筆者がコースで試打した印象では、『TS2』はリアルロフトがかなり立っており、ボールのつかまりの良さが際立つヘッドだと感じる。そのため、元々打ち出し角の低いドローヒッターが打つと、9.5度ではドロップしたり低いフックになるケースが多発。反面、【カット軌道のスライサーが使うと劇的に飛距離を伸ばせる確率が高い】と感じている。
おそらく、ボール初速が変わらなくても飛距離が伸びるのは、低スピンとつかまりの良さでランを伸ばしたのではないか? とも思われる。
ドローヒッターの筆者(HS50m/s)の場合、『TS2』の9.5度は、15ヤードスタンス向きを左にとり、思い切り体の回転を止めずに振りちぎると、ボール初速74.9m/sという凄まじいデータを記録した。この数字はこれまでの適合ヘッド史上最速レベルのデータ(スカイトラックで計測)だ。やはり、フェード気味に打つ方が明らかに結果がいいと感じる。
■明らかに高音ではじく『TS3』は操作できる■
また、タイトリストから送られてきたデータでは、6人が『TS3』で結果を出した。こちらの方がボール初速のアップ率がよく、平均で1.2m/s伸びていたが、トータル飛距離は6.8yの伸びにとどまっていた。
『TS2』よりも『TS3』の方がはるかに高音で、フィーリングに関しては弾きの良さを感じる。ヘッド後方も『TS3』の方が短く、操作性がいいモデルなため、おそらくこちらの方が浅重心。そのため、どちらも適合ヘッド最速レベルの初速性能だが、こちらの方が打ち方によっては初速に分があるのかもしれない。
筆者の場合、同じ9.5度だが、こちらの方がコースでは使いやすく、狙ったところへ打つことができた。『TS2』より短く、純正シャフトの剛性が高いモデルで、フェース角がスクエア(『TS2』はややフックフェース)なことも良かったのかもしれない。
今回両モデルの純正シャフト装着モデルをコース試打して感じたのは、ロフトの背伸びはかなり危険だということ。特に『TS2』に関しては普段9.5度を選んできた人も、10.5度以上を選ぶ必要性を感じている。
現在開催中の「RIZAP KBCオーガスタ」では、初日に金庚泰(TS2で266.5y)、川村昌弘(TS3で312.5y)、丸山大輔(TS3で309y)が早速好結果。2日目はW・J・リー(TS2)、丸山大輔、金庚泰が上位に。特に丸山大輔は「10ヤードは伸びてる。ここ数年で一番前にいってる」と恩恵を口にするとおり、初速性能が極めて高いことに疑いはない。
Text/Mikiro Nagaoka
⇒日本のタイトリスト契約プロ待望の『TS』シリーズ。みんな替えているけど、2or3どっち?飛距離性能は?
送られてきた画像を確認できる範囲で【モデル】、【ボール初速のアップ度】、【飛距離の伸び】を列記すると下記のようになる。タイトリストから送られてきたものだけに、飛距離ダウンしたアマチュアサンプルは存在しない。
TS2 +0.7m/s +20.1y
TS2 +1.0m/s +16y
TS2 +0.1m/s +15y
TS2 +1.0m/s +14y
TS2 +1.4m/s +12.3y
TS2 ±0m/s +9.8y
TS2 +0.4m/s +8.1y
TS2 +0.2m/s +5.4y
TS2 ±0m/s +4.1y
TS2 ±0m/s +4y
TS2 +4.1m/s +2.4y
TS2 +0.5m/s +2y
TS3 +1.0m/s +16.2y
TS3 +0.7m/s +11y
TS3 +1.4m/s +7y
TS3 +2.1m/s +5.5y
TS3 +1.0m/s +4.1y
TS3 +1.5m/s +2.3y
TS3 +0.7m/s +1.5y
■『TS2』はカット軌道のスライサーが飛ばせる■
合計19人中、『TS2』の方がハマった人が13人と多く、平均でボール初速が+0.78m/sアップ、トータル距離は9.43ヤードの伸びを記録。最大で20.1ヤードも伸びた人もおり、ボール初速は同じにもかかわらず、飛距離が9.8ヤード伸びた結果の人も。
筆者がコースで試打した印象では、『TS2』はリアルロフトがかなり立っており、ボールのつかまりの良さが際立つヘッドだと感じる。そのため、元々打ち出し角の低いドローヒッターが打つと、9.5度ではドロップしたり低いフックになるケースが多発。反面、【カット軌道のスライサーが使うと劇的に飛距離を伸ばせる確率が高い】と感じている。
おそらく、ボール初速が変わらなくても飛距離が伸びるのは、低スピンとつかまりの良さでランを伸ばしたのではないか? とも思われる。
ドローヒッターの筆者(HS50m/s)の場合、『TS2』の9.5度は、15ヤードスタンス向きを左にとり、思い切り体の回転を止めずに振りちぎると、ボール初速74.9m/sという凄まじいデータを記録した。この数字はこれまでの適合ヘッド史上最速レベルのデータ(スカイトラックで計測)だ。やはり、フェード気味に打つ方が明らかに結果がいいと感じる。
■明らかに高音ではじく『TS3』は操作できる■
また、タイトリストから送られてきたデータでは、6人が『TS3』で結果を出した。こちらの方がボール初速のアップ率がよく、平均で1.2m/s伸びていたが、トータル飛距離は6.8yの伸びにとどまっていた。
『TS2』よりも『TS3』の方がはるかに高音で、フィーリングに関しては弾きの良さを感じる。ヘッド後方も『TS3』の方が短く、操作性がいいモデルなため、おそらくこちらの方が浅重心。そのため、どちらも適合ヘッド最速レベルの初速性能だが、こちらの方が打ち方によっては初速に分があるのかもしれない。
筆者の場合、同じ9.5度だが、こちらの方がコースでは使いやすく、狙ったところへ打つことができた。『TS2』より短く、純正シャフトの剛性が高いモデルで、フェース角がスクエア(『TS2』はややフックフェース)なことも良かったのかもしれない。
今回両モデルの純正シャフト装着モデルをコース試打して感じたのは、ロフトの背伸びはかなり危険だということ。特に『TS2』に関しては普段9.5度を選んできた人も、10.5度以上を選ぶ必要性を感じている。
現在開催中の「RIZAP KBCオーガスタ」では、初日に金庚泰(TS2で266.5y)、川村昌弘(TS3で312.5y)、丸山大輔(TS3で309y)が早速好結果。2日目はW・J・リー(TS2)、丸山大輔、金庚泰が上位に。特に丸山大輔は「10ヤードは伸びてる。ここ数年で一番前にいってる」と恩恵を口にするとおり、初速性能が極めて高いことに疑いはない。
Text/Mikiro Nagaoka