PING『SIGMA2』パターを発表。音が“トゥん”は本当なのか!?【記者の目】
PING『SIGMA2』パターを発表。音が“トゥん”は本当なのか!?【記者の目】
配信日時:2018年10月16日 04時47分
16日、PINGが新製品『SIGMA(シグマ)2』パターシリーズを発表した。12月14日発売予定で、プラチナム仕上げ5機種、ステルス仕上げ5機種の全10機種展開となる。
■ 最大の特徴は音。PING的には“トゥん”
今回のパターの最大の特徴は音。PINGという社名は59年前に創業者のカーステン・ソルハイム『1−A』パターを作った際、音にこだわり“ピーン”という澄んだ音がしたことが由来となっている。そして、今回の『シグマ2』はPING的に“トゥん”との表現になるのだとか。そして、ゴルファー個々で音の感じ方は違うため、「あなたには何て聞こえた?」のキャンペーンを実施するという。
どうして“ピーン”ではなく、“トゥん”という音なのか。PINGのエンジニアは日々「音と打感の柔らかさ」の関係をテストしており、特に重視されるのが、転がした結果よりもゴルファー個々に異なるフィーリングの部分。このフィーリングにとことんこだわったのが今回の『シグマ2』だという。
背景には、昨今のボールの進化がある。多層化され、最近のボールは飛んで止まる。昔のボールのように柔らかくて飛ばないといったものとは異なっているため、【パターの打感に柔らかさを求めるゴルファー】も増えている。そこが、開発のスタートだったが、「柔らかい=音がしない」というのではフィードバックが得られない。問題解決に必要だったのはエラストマーの二重構造インサートだった。
■ 表面は消しゴム並にソフト。奥はタイヤと同じで硬さ
二重構造インサートにしたのは深い理由がある。外側は消しゴムと同じソフトさで接触時の柔らかさを。中はタイヤと同じ硬さ。打感的な柔らかさを出すと同時に、打ったときに音が出るように。ショートパットの時は柔らかく感じて、ロングパットの時は音が出る「柔らかいけど、音がして、転がる」フィーリングが完成した。
登壇した塚田好宣も、“音”はパッティングの距離感に非常に重要だと語る。「最初に打ったときは【コンとカンの間】で、今打つと【トンとコンの間】でトゥんと言う感じではなかった。音と距離感のポイントは、柔らかい=音が消えちゃう感じがするので、樹脂インサートはほとんど使ったことがない。距離感を出すために、音はフィードバックをくれるので大事なので。でも、硬いとショートパットで飛んじゃう感じもするし。『シグマ2』は、柔らかくて気持ちいい打感と音がします」
通常はボディがくり抜かれたものにインサートをはめ込むが、『シグマ2』はヘッド下部のステンレスが取り去られている。その分、慣性モーメントも2%アップし、下部ヒットの際の打感の向上にもつながるとか。また、PING独自の『TR溝』は樹脂インサートでも健在で、打点がブレても初速が安定し、距離感安定にも寄与する。
■ 長さ調節機能がグリップエンドに!見た目もスッキリ
また、以前からPINGのパターには「長さ調節機能」がついていたが、この方式が新しくなった。『シグマ2』では、グリップエンドに専用レンチを差し込んで回すだけで長さ調整が自在にできる。(32〜36インチ)以前の方式では、グリップ下に金具が付いていて、これをレンチで緩める方式だったが、見た目にスッキリとした。
また、今回の方式では、グリップが正面の向きを変えることなく長さ調整が可能。シャフトの裏側には0.25インチ単位での目盛りも入っており、どの長さが最適なのか?探しやすくなっている上、長さ調整が格段に手軽になった。
■ ツアープロも続々使用!『TYNE4』が人気!?
既報のとおり、濱田茉優がツノ型の『TYNE(タイン)』を先週いきなり投入し、好結果を生んだ。そして、塚田好宣も「今週のAbemaTVツアーで『TYNE4』を投入しようと思っています」と語っていた。『TYNE4』はツノ型+ショートスラントネックで、永野竜太郎も『TYNE4』をテスト中。
その他、新形状の『FETCH(フェッチ)』は変わり種で、ボールのサイズの穴が空いており、カップからボールを拾う際に、屈まずに拾えるメリットも。また、大型マレットの『VALOR(ヴァラー)』は、直線的なアライメントが特徴となっている。
グリップも『PP58ミッドサイズ』という細めのものから、中間の発泡ウレタン製『PP60』、極太の『PP62』と、3種から選べる。価格は『アンサー』や『ZB2』など小型のものが28,000円+税で、『VALOR』や『TYNE』など大型マレットのものは31,000円+税となっている。なお、長さ調整機能がつくと、これに+3,000円となる。
ちなみに、筆者も転がしてみた。ショートパットで打感が超ソフトで音が穏やか。しかし、7mくらいのタッチがシビアになる距離になるにつれ、しっかり音が大きくなった。削り出しパターとも遜色のないソリッドな音にも感じる。“トゥん”かどうかというと微妙で、プロV1を打った音を表現するなら、“タスッ”。
Text/Mikiro Nagaoka
■ 最大の特徴は音。PING的には“トゥん”
今回のパターの最大の特徴は音。PINGという社名は59年前に創業者のカーステン・ソルハイム『1−A』パターを作った際、音にこだわり“ピーン”という澄んだ音がしたことが由来となっている。そして、今回の『シグマ2』はPING的に“トゥん”との表現になるのだとか。そして、ゴルファー個々で音の感じ方は違うため、「あなたには何て聞こえた?」のキャンペーンを実施するという。
どうして“ピーン”ではなく、“トゥん”という音なのか。PINGのエンジニアは日々「音と打感の柔らかさ」の関係をテストしており、特に重視されるのが、転がした結果よりもゴルファー個々に異なるフィーリングの部分。このフィーリングにとことんこだわったのが今回の『シグマ2』だという。
背景には、昨今のボールの進化がある。多層化され、最近のボールは飛んで止まる。昔のボールのように柔らかくて飛ばないといったものとは異なっているため、【パターの打感に柔らかさを求めるゴルファー】も増えている。そこが、開発のスタートだったが、「柔らかい=音がしない」というのではフィードバックが得られない。問題解決に必要だったのはエラストマーの二重構造インサートだった。
■ 表面は消しゴム並にソフト。奥はタイヤと同じで硬さ
二重構造インサートにしたのは深い理由がある。外側は消しゴムと同じソフトさで接触時の柔らかさを。中はタイヤと同じ硬さ。打感的な柔らかさを出すと同時に、打ったときに音が出るように。ショートパットの時は柔らかく感じて、ロングパットの時は音が出る「柔らかいけど、音がして、転がる」フィーリングが完成した。
登壇した塚田好宣も、“音”はパッティングの距離感に非常に重要だと語る。「最初に打ったときは【コンとカンの間】で、今打つと【トンとコンの間】でトゥんと言う感じではなかった。音と距離感のポイントは、柔らかい=音が消えちゃう感じがするので、樹脂インサートはほとんど使ったことがない。距離感を出すために、音はフィードバックをくれるので大事なので。でも、硬いとショートパットで飛んじゃう感じもするし。『シグマ2』は、柔らかくて気持ちいい打感と音がします」
通常はボディがくり抜かれたものにインサートをはめ込むが、『シグマ2』はヘッド下部のステンレスが取り去られている。その分、慣性モーメントも2%アップし、下部ヒットの際の打感の向上にもつながるとか。また、PING独自の『TR溝』は樹脂インサートでも健在で、打点がブレても初速が安定し、距離感安定にも寄与する。
■ 長さ調節機能がグリップエンドに!見た目もスッキリ
また、以前からPINGのパターには「長さ調節機能」がついていたが、この方式が新しくなった。『シグマ2』では、グリップエンドに専用レンチを差し込んで回すだけで長さ調整が自在にできる。(32〜36インチ)以前の方式では、グリップ下に金具が付いていて、これをレンチで緩める方式だったが、見た目にスッキリとした。
また、今回の方式では、グリップが正面の向きを変えることなく長さ調整が可能。シャフトの裏側には0.25インチ単位での目盛りも入っており、どの長さが最適なのか?探しやすくなっている上、長さ調整が格段に手軽になった。
■ ツアープロも続々使用!『TYNE4』が人気!?
既報のとおり、濱田茉優がツノ型の『TYNE(タイン)』を先週いきなり投入し、好結果を生んだ。そして、塚田好宣も「今週のAbemaTVツアーで『TYNE4』を投入しようと思っています」と語っていた。『TYNE4』はツノ型+ショートスラントネックで、永野竜太郎も『TYNE4』をテスト中。
その他、新形状の『FETCH(フェッチ)』は変わり種で、ボールのサイズの穴が空いており、カップからボールを拾う際に、屈まずに拾えるメリットも。また、大型マレットの『VALOR(ヴァラー)』は、直線的なアライメントが特徴となっている。
グリップも『PP58ミッドサイズ』という細めのものから、中間の発泡ウレタン製『PP60』、極太の『PP62』と、3種から選べる。価格は『アンサー』や『ZB2』など小型のものが28,000円+税で、『VALOR』や『TYNE』など大型マレットのものは31,000円+税となっている。なお、長さ調整機能がつくと、これに+3,000円となる。
ちなみに、筆者も転がしてみた。ショートパットで打感が超ソフトで音が穏やか。しかし、7mくらいのタッチがシビアになる距離になるにつれ、しっかり音が大きくなった。削り出しパターとも遜色のないソリッドな音にも感じる。“トゥん”かどうかというと微妙で、プロV1を打った音を表現するなら、“タスッ”。
Text/Mikiro Nagaoka