斬新なデザインで独自の地位を築いているゴルフブランド『パーリーゲイツ』。今年もカモフラージュ柄をフィーチャーしたデザインが話題を呼んでいる。そんな『パーリーゲイツ』のクリエイティブディレクター・稲子久美子氏に着任した経緯から今年のテーマ、ブランドの今後について伺った。
第2回の今回は『パーリーゲイツ』今年の春テーマ「PLaY WitH camo」、またブランドの今後についてお話いただいた。
第一回インタビューはこちら
■今年の春テーマは「PLaY WitH camo」ということですが
何となく、全身“CAMO”を着ていたら面白いんじゃないかなというのがありました。そこからアウターからボトムからオール“CAMO”ルックみたいなのもアリかなとイメージが続いてきて。ただ、その段階では他の柄と組み合わせたりみたいなことではなく、単純に“CAMO”を全身で着てたら面白いんじゃないかなっていう感じでした。だけど、それだけではコレクションが簡単に終わってしまうから、そこから先を考えたときに“他の柄と組み合わせていく”というアイデアが浮かびました。それが“面白い”し“可愛い”みたいな感じですかね。過去にも『“PLaY WitH COLOR”ゴルフは色で遊ぶスポーツです』というテーマでやっていたので、それを踏襲するかたちで「PLaY WitH camo」がいいんじゃないかなって。
■“CAMO”にする決め手となったのは?
今回の春夏シーズンでは世の中のトレンドとかには全く関係の無い、パーリーゲイツ独自の世界観を出したいと考えていました。先ほど話したことに加えて、そういう側面もあり“CAMO”をフューチャーすることに決めました。なんか“CAMO”ってありふれたモチーフで、どこにでもあるし、いつでもあるし、誰もが持っている。そういう素材だからこそ色々できるのかなぁと思って。
■独自の世界観を誰しもが持っているもので表現するというのは難しい気がします
実はそれが一抹の不安でもありました。どこにでもある柄を使って、本当に面白くなるのか、チープに終わってしまわないかと。ただ、不安はあったんですが、今回の「PLaY WitH camo」では、ただ“CAMO”柄のウェア、ではなく「ボーダーと“CAMO”」とか、「ドットと“CAMO”」とか劇的に違う柄と組み合わせたり切り替えたりしています。そういうことをすることによって、ありふれたものが劇的に変わって見えるという意味では“ありふれた柄”というところが実は大事だったのかなって、今思ったりしています。不安もありながら、でもそこを「面白く遊びたい」という気持ちもありましたので。
■ということは今回はある意味“新たな挑戦”という気持ちも?
そうですね。まさに挑戦でした、正直に言うと。だから「“CAMO”にしたいんだけど」って周りのみんなに聞いてまわったら、みんな「“CAMO”ですか・・・」という反応で(笑)。今まで“ハンバーガー柄”だったりポップなモチーフを使って打ち出してきたので、“CAMO”というありふれた柄だったのが意外だったらしく、「えーっ」とか「マジですか」という反応だったんですよ。そういう風に言われちゃうと私も「大丈夫かな」って(笑)。まぁそういうこともありましたが、出来上がってみると「ありふれた感」が最盛してみえる形になったんじゃないかなと思います。
■“CAMO”柄にするにあたって気をつけた点はありますか?
“CAMO”柄を使うとはいえ春のコレクションなので、春らしい色というところには気を遣いました。“CAMO”はFW(秋冬)のイメージが強いですし、(今回のコレクションを指差しながら)本来はこれよりももっと黄色がかっている柄です。そこから黄色を抜いて、青みがかっているようにしました。通常売っているカモフラージュ柄のものと比べてみると、違いがかなりはっきり分かると思います。そうすることで、春でもあまり重い感じにならず、爽やかさがあるように仕上げました。
■最後に今後のパーリーゲイツの目標、こういうブランドにしていきたいということをお聞かせいただけますか?
そうですね。うーん、やっぱりゴルフという原点を忘れないようにしたいですね。ファッションの部分でともすると行き過ぎてしまうときがあるのかなって自分的に思っているので、「パーリーゲイツはゴルフの原点を忘れない」ということを常に肝に銘じています。
■根底はやはり“ゴルフウェア”、だと
ただ、それとは別次元で、今回のポップアップストアに関しては「“CAMO”で世の中をジャックしたいな」というのがありました。これだけ“CAMO”を作ったんだから世の中のたくさんの人に見てもらいたいなって。まずはお洒落“CAMO”コンペというのを開催したんですよ。ゴルフ場に大きい“CAMO”ルームを作って、カートを“CAMO”で覆う。加えて全員ドレスコードの“CAMO”を着てゴルフ場をジャックしました。
■それはすごいコンペですね(笑)
私たちも楽しかったし、とても大盛況でした。そして今回は、ポップアップストアを“CAMO”でラッピングすることで街行く人にパーリーゲイツってこういうブランドなんですよっていうことを見ていただかった。これは当然、ゴルファー以外の方にも見ていただきたいなっていうのがありました。だからといって「何か、ゴルフ以外のカジュアルラインの戦略を持ってます」ということではないんですよ。ゴルフウェアということは知ってるけど、そこまで詳しく知らない人にもこの楽しい気分を感じてもらって欲しくって。何十年後の先のことはまだ分からないですけど、今年1年はそういったキャンペーンをやっていきたいと思っています。
第2回の今回は『パーリーゲイツ』今年の春テーマ「PLaY WitH camo」、またブランドの今後についてお話いただいた。
第一回インタビューはこちら
■今年の春テーマは「PLaY WitH camo」ということですが
何となく、全身“CAMO”を着ていたら面白いんじゃないかなというのがありました。そこからアウターからボトムからオール“CAMO”ルックみたいなのもアリかなとイメージが続いてきて。ただ、その段階では他の柄と組み合わせたりみたいなことではなく、単純に“CAMO”を全身で着てたら面白いんじゃないかなっていう感じでした。だけど、それだけではコレクションが簡単に終わってしまうから、そこから先を考えたときに“他の柄と組み合わせていく”というアイデアが浮かびました。それが“面白い”し“可愛い”みたいな感じですかね。過去にも『“PLaY WitH COLOR”ゴルフは色で遊ぶスポーツです』というテーマでやっていたので、それを踏襲するかたちで「PLaY WitH camo」がいいんじゃないかなって。
■“CAMO”にする決め手となったのは?
今回の春夏シーズンでは世の中のトレンドとかには全く関係の無い、パーリーゲイツ独自の世界観を出したいと考えていました。先ほど話したことに加えて、そういう側面もあり“CAMO”をフューチャーすることに決めました。なんか“CAMO”ってありふれたモチーフで、どこにでもあるし、いつでもあるし、誰もが持っている。そういう素材だからこそ色々できるのかなぁと思って。
■独自の世界観を誰しもが持っているもので表現するというのは難しい気がします
実はそれが一抹の不安でもありました。どこにでもある柄を使って、本当に面白くなるのか、チープに終わってしまわないかと。ただ、不安はあったんですが、今回の「PLaY WitH camo」では、ただ“CAMO”柄のウェア、ではなく「ボーダーと“CAMO”」とか、「ドットと“CAMO”」とか劇的に違う柄と組み合わせたり切り替えたりしています。そういうことをすることによって、ありふれたものが劇的に変わって見えるという意味では“ありふれた柄”というところが実は大事だったのかなって、今思ったりしています。不安もありながら、でもそこを「面白く遊びたい」という気持ちもありましたので。
■ということは今回はある意味“新たな挑戦”という気持ちも?
そうですね。まさに挑戦でした、正直に言うと。だから「“CAMO”にしたいんだけど」って周りのみんなに聞いてまわったら、みんな「“CAMO”ですか・・・」という反応で(笑)。今まで“ハンバーガー柄”だったりポップなモチーフを使って打ち出してきたので、“CAMO”というありふれた柄だったのが意外だったらしく、「えーっ」とか「マジですか」という反応だったんですよ。そういう風に言われちゃうと私も「大丈夫かな」って(笑)。まぁそういうこともありましたが、出来上がってみると「ありふれた感」が最盛してみえる形になったんじゃないかなと思います。
■“CAMO”柄にするにあたって気をつけた点はありますか?
“CAMO”柄を使うとはいえ春のコレクションなので、春らしい色というところには気を遣いました。“CAMO”はFW(秋冬)のイメージが強いですし、(今回のコレクションを指差しながら)本来はこれよりももっと黄色がかっている柄です。そこから黄色を抜いて、青みがかっているようにしました。通常売っているカモフラージュ柄のものと比べてみると、違いがかなりはっきり分かると思います。そうすることで、春でもあまり重い感じにならず、爽やかさがあるように仕上げました。
■最後に今後のパーリーゲイツの目標、こういうブランドにしていきたいということをお聞かせいただけますか?
そうですね。うーん、やっぱりゴルフという原点を忘れないようにしたいですね。ファッションの部分でともすると行き過ぎてしまうときがあるのかなって自分的に思っているので、「パーリーゲイツはゴルフの原点を忘れない」ということを常に肝に銘じています。
■根底はやはり“ゴルフウェア”、だと
ただ、それとは別次元で、今回のポップアップストアに関しては「“CAMO”で世の中をジャックしたいな」というのがありました。これだけ“CAMO”を作ったんだから世の中のたくさんの人に見てもらいたいなって。まずはお洒落“CAMO”コンペというのを開催したんですよ。ゴルフ場に大きい“CAMO”ルームを作って、カートを“CAMO”で覆う。加えて全員ドレスコードの“CAMO”を着てゴルフ場をジャックしました。
■それはすごいコンペですね(笑)
私たちも楽しかったし、とても大盛況でした。そして今回は、ポップアップストアを“CAMO”でラッピングすることで街行く人にパーリーゲイツってこういうブランドなんですよっていうことを見ていただかった。これは当然、ゴルファー以外の方にも見ていただきたいなっていうのがありました。だからといって「何か、ゴルフ以外のカジュアルラインの戦略を持ってます」ということではないんですよ。ゴルフウェアということは知ってるけど、そこまで詳しく知らない人にもこの楽しい気分を感じてもらって欲しくって。何十年後の先のことはまだ分からないですけど、今年1年はそういったキャンペーンをやっていきたいと思っています。