【記者の目】R・マキロイの“ヘッド全取っ替え”はリスク? 【新セッティング詳報】
【記者の目】R・マキロイの“ヘッド全取っ替え”はリスク? 【新セッティング詳報】
配信日時:2017年5月10日 04時10分
10日朝に、ローリー・マキロイとテーラーメイドとの14本での長期契約が発表されたが、その細かいセッティング内容が明らかになった。
【マキロイのプレーヤーズ選手権・使用予定ギア】
1W:テーラーメイドM2ドライバー(17年)(9.5° 、クロカゲ Silver 70 ・XTS)
3W:テーラーメイドM2ツアーフェアウェイウッド (17年)(13.5° 、テンセイCKブルー90・TX)
5W:テーラーメイドM2 ツアーフェアウェイウッド (17年)(19° 、Fujikura コンポジットプロP95・X)
3I〜4I: テーラーメイドP750ツアープロトアイアン (プロジェクトX 7.0)
5I〜9I:テーラーメイドRors プロトアイアン(プロジェクトX 7.0)
48°/54°/60°:テーラーメイド ミルドグラインドウェッジ(プロジェクトX 6.5)
BALL:テーラーメイドTP5x #22
テーラーメイドのクラブはギアナビでチェック
14本全体のシャフトを見る限り、これといった大きな変更点はなく、これまで使い慣れたものをそのまま使用しているため、振りづらさに影響を及ぼすとは考えづらい。変わったのは全てのクラブのヘッドだけである。
まず、長い距離を打つウッドを見ていこう。キャロウェイ『GBBエピックサブゼロ』ドライバー、『GBBエピック』フェアウェイウッドから、テーラーメイドの『M2ドライバー』に変更。フェアウェイウッドのロフト変更はなく、ドライバーは8度(可変でマイナス1度)から画像を見る限り8.25度にやや寝かせている。この辺りは、『GBBエピックサブゼロ』よりも浅重心な『M2』のヘッド性能への対応と予想できる。ドライバーの上手いマキロイなら問題なくアジャストするだろうが、多少気になる点があるとすれば、『M2』の方がやや重心距離が長い点だろうか。
第5のメジャー、プレーヤーズ選手権での成績に影響を及ぼす可能性としては、アイアンやウェッジ、ボールの部分かもしれない。
こちらもすべてテーラーメイドに置き換わっているが、キャロウェイ『APEX MBプロト』から『Rors プロトアイアン』に変わっているのは大きな変更点だといえるだろう。ところが、以前のキャロウェイのものも、完全にマキロイの好みに合わせたプロトタイプであり、今回のテーラーメイドのものもそれと同様、完全なるマキロイ仕様だ。同社は「プロトタイプを製作する環境は常に整っています」と胸を張っており、こちらも問題はなさそう。
心配なのはウェッジとボール。タイトリスト『ボーケイSM6』と『プロV1x』から『ミルドグラインド』と『TP5x』の組み合わせになり、大きくフィーリングに影響を及ぼす可能性が高そう……。タイトリスト同士の組み合わせよりも、硬めで弾く感触に変化したはずで、この点がどう影響するか? と、マキロイ以外のプロなら誰もが心配になるところだ。
ところが、マキロイは以前からナイキ『RZNツアープラチナム』やその前の『RZNブラック』など、全ツアーボールの中でも最も硬めのものを使いこなしていた。ソフトフィーリングを重視するタイガー・ウッズが渋って使えなかったボールたちだが、マキロイはこれらのボールでメジャー制覇など、コンスタントに成績を挙げてきたことから、今回も難なく対応する可能性が高い。
そうなると、後はパターだけということになるのだが、現在テーラーメイドと共同で「理想的なものを生み出すべく作業中」とのこと。いずれにせよ、14本すべてを1社と契約するというのは、トップクラスの技量を持つプロでもなかなか出来ない勇気ある決断だ。通常は11、2本でパターやフェアウェイウッドなど、プレーの肝となるクラブ契約は好きなものを使うのが通例だからだ。
数ヶ月に及ぶ“契約フリー”の立場を利用して数多のクラブを打ちまくった結果、ついに14本契約という大きな決断に至ったマキロイ。先月は結婚式を挙げたばかりだし、今度はクラブまで「こんなに一気に替えて大丈夫か?」と成績を心配する声もあるだろうが、実は緻密に積み上げた決断で、心配無用なのかもしれない。
【マキロイのプレーヤーズ選手権・使用予定ギア】
1W:テーラーメイドM2ドライバー(17年)(9.5° 、クロカゲ Silver 70 ・XTS)
3W:テーラーメイドM2ツアーフェアウェイウッド (17年)(13.5° 、テンセイCKブルー90・TX)
5W:テーラーメイドM2 ツアーフェアウェイウッド (17年)(19° 、Fujikura コンポジットプロP95・X)
3I〜4I: テーラーメイドP750ツアープロトアイアン (プロジェクトX 7.0)
5I〜9I:テーラーメイドRors プロトアイアン(プロジェクトX 7.0)
48°/54°/60°:テーラーメイド ミルドグラインドウェッジ(プロジェクトX 6.5)
BALL:テーラーメイドTP5x #22
テーラーメイドのクラブはギアナビでチェック
14本全体のシャフトを見る限り、これといった大きな変更点はなく、これまで使い慣れたものをそのまま使用しているため、振りづらさに影響を及ぼすとは考えづらい。変わったのは全てのクラブのヘッドだけである。
まず、長い距離を打つウッドを見ていこう。キャロウェイ『GBBエピックサブゼロ』ドライバー、『GBBエピック』フェアウェイウッドから、テーラーメイドの『M2ドライバー』に変更。フェアウェイウッドのロフト変更はなく、ドライバーは8度(可変でマイナス1度)から画像を見る限り8.25度にやや寝かせている。この辺りは、『GBBエピックサブゼロ』よりも浅重心な『M2』のヘッド性能への対応と予想できる。ドライバーの上手いマキロイなら問題なくアジャストするだろうが、多少気になる点があるとすれば、『M2』の方がやや重心距離が長い点だろうか。
第5のメジャー、プレーヤーズ選手権での成績に影響を及ぼす可能性としては、アイアンやウェッジ、ボールの部分かもしれない。
こちらもすべてテーラーメイドに置き換わっているが、キャロウェイ『APEX MBプロト』から『Rors プロトアイアン』に変わっているのは大きな変更点だといえるだろう。ところが、以前のキャロウェイのものも、完全にマキロイの好みに合わせたプロトタイプであり、今回のテーラーメイドのものもそれと同様、完全なるマキロイ仕様だ。同社は「プロトタイプを製作する環境は常に整っています」と胸を張っており、こちらも問題はなさそう。
心配なのはウェッジとボール。タイトリスト『ボーケイSM6』と『プロV1x』から『ミルドグラインド』と『TP5x』の組み合わせになり、大きくフィーリングに影響を及ぼす可能性が高そう……。タイトリスト同士の組み合わせよりも、硬めで弾く感触に変化したはずで、この点がどう影響するか? と、マキロイ以外のプロなら誰もが心配になるところだ。
ところが、マキロイは以前からナイキ『RZNツアープラチナム』やその前の『RZNブラック』など、全ツアーボールの中でも最も硬めのものを使いこなしていた。ソフトフィーリングを重視するタイガー・ウッズが渋って使えなかったボールたちだが、マキロイはこれらのボールでメジャー制覇など、コンスタントに成績を挙げてきたことから、今回も難なく対応する可能性が高い。
そうなると、後はパターだけということになるのだが、現在テーラーメイドと共同で「理想的なものを生み出すべく作業中」とのこと。いずれにせよ、14本すべてを1社と契約するというのは、トップクラスの技量を持つプロでもなかなか出来ない勇気ある決断だ。通常は11、2本でパターやフェアウェイウッドなど、プレーの肝となるクラブ契約は好きなものを使うのが通例だからだ。
数ヶ月に及ぶ“契約フリー”の立場を利用して数多のクラブを打ちまくった結果、ついに14本契約という大きな決断に至ったマキロイ。先月は結婚式を挙げたばかりだし、今度はクラブまで「こんなに一気に替えて大丈夫か?」と成績を心配する声もあるだろうが、実は緻密に積み上げた決断で、心配無用なのかもしれない。