【グラフェン】はヤバいのか?キャロウェイ新『クロム ソフト』のプロ&アマ試打レポ
キャロウェイの『クロム ソフト』ボール、早くも3代目が今季の女子ツアー開幕戦でデビューです。今回からゴルフ業界初となる新素材【グラフェン】を採用した新『クロム ソフト』と『クロム ソフト X』。その性能はいかほどか?契約プロとアマチュアの超マニアック試打レポをご覧ください。ちょっと長いですが…(汗)
配信日時:2018年3月1日 02時44分
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【グラフェン】って何? 新『クロム ソフト』は何が変わった?
筆者 「ロックさん、ご無沙汰しております、1年ぶりですね。今日は新しいキャロウェイ『クロム ソフト』と『クロム ソフト X』の何が変わったのか?を教えて頂きたいなと」
キャロウェイ・ボール開発・ロック石井氏(以下、R石井) 「はい。今回のものは本当に凄いですよ。大きなイノベーションとして、ゴルフ業界初の採用となる、【グラフェン】というナノテク炭素繊維をアウターコアに採用しました。何が凄いって、【グラフェン】って、地球上で最も軽くて強いとも言われる素材なんです。例えば、蜘蛛に【グラフェン】入りの水を飲ませると、蜘蛛の糸が4、5倍の強度になるのだとか。防弾チョッキなどにも採用されていて、イギリスの大学研究者が02年に取り出しに成功して、いま多くの工業分野で大注目の素材なんです」
筆者 「ムムッ。でもロックさん、それをアウターコアに入れると何がよくなるんです?」
筆者 「ムムッ。でもロックさん、それをアウターコアに入れると何がよくなるんです?」
R石井 「【グラフェン】は軽量で薄く、高伝導性という特徴があります。そこで、アウターコアの強度が増せるため、前作比でコアを21%も大きくできました。すると、なんということでしょう〜。ソフトフィーリングのまま高初速化できるんですよ」
筆者 「ホントにぃ〜〜? だって、ソフトコアだと潰れる分、初速が落ちるのが普通なんだけどなぁ」
R石井 「だと思うでしょう?だから、今回プロと一緒にテストしたんですよ。ボール初速以外にも今回の『クロム ソフト』と『クロム ソフト X』には素晴らしい性能が出ています。例えば、昨年のアメリカ市場でキャロウェイとある社のボールが急激なシェアアップをはたしたのですが、主因は何かご存知ですか?」
筆者 「去年の大幅シェアアップといったら、テーラー『TP5』と『TP5x』じゃないですか?あのボールの特徴といったらミドルアイアンのスピン量が減らせる点でしょう。ドライバーは初速が速くて、アプローチはスピンが利いて、ミドルアイアンはスピン量が減る分弾道が高くなります。ボクも『TP5X』を使うのはそれが理由です」
筆者 「ホントにぃ〜〜? だって、ソフトコアだと潰れる分、初速が落ちるのが普通なんだけどなぁ」
R石井 「だと思うでしょう?だから、今回プロと一緒にテストしたんですよ。ボール初速以外にも今回の『クロム ソフト』と『クロム ソフト X』には素晴らしい性能が出ています。例えば、昨年のアメリカ市場でキャロウェイとある社のボールが急激なシェアアップをはたしたのですが、主因は何かご存知ですか?」
筆者 「去年の大幅シェアアップといったら、テーラー『TP5』と『TP5x』じゃないですか?あのボールの特徴といったらミドルアイアンのスピン量が減らせる点でしょう。ドライバーは初速が速くて、アプローチはスピンが利いて、ミドルアイアンはスピン量が減る分弾道が高くなります。ボクも『TP5X』を使うのはそれが理由です」
R石井 「いやはや、ご存知でしたか…。『TP5x』以外のトップ機種とくらべても、アプローチスピンを上回り、ミドルアイアンのスピン量を減らしていますし、その上で【グラフェン】でボール初速を高められたのが今回のボールというわけです。ボクもずっとボール開発に携わっていますが、ボールでアイアンのスピン量を落とすのって、本当に難しいことなんですよ」
筆者 「マジですか!?それ聞く限り、相当な出来ですね」
R石井 「はい。では、これから契約プロの意見も聞きながら、デモンストレーションをやりますね」
筆者 「マジですか!?それ聞く限り、相当な出来ですね」
R石井 「はい。では、これから契約プロの意見も聞きながら、デモンストレーションをやりますね」
「スピンが入るからロングの3打目で武器に。女子プロもアマチュアも新『クロム ソフト』はアリ」(上田桃子)
R石井 「では、上田桃子プロがテスト中の『クロム ソフト X』の使用感とお悩みを聞いていきましょう。では、打ってみてください」
上田桃子 「はい。去年はアイアンショットが良かったのですが、私の中での課題はロングの3打目、ウェッジですね。スピンを増やして、できるだけピンをデッドに狙いたいんです。去年使っていたのは『クロム ソフト X』の17年モデルですね。私は道具を替えるのが大変なタイプ。ちょっとした差が大きな一打になると思うから、それがボールで改善できたらいいなと思ってます」
R石井 「おそらく、去年のモデルと新作はそんなにスピンは変わらないはずです。最近のツアー選手には二通りいて、弾き感を求める人としっかり乗る、くっつくのが好きな人。これは難しい課題だけど、そういうニーズに応えながら、プロ個別にボールをチューニングしていくんですね。おっ、桃ちゃん、40ヤードのアプローチでスピンは6800回転。少し新しい方が入ってますね」
上田桃子 「はい。去年はアイアンショットが良かったのですが、私の中での課題はロングの3打目、ウェッジですね。スピンを増やして、できるだけピンをデッドに狙いたいんです。去年使っていたのは『クロム ソフト X』の17年モデルですね。私は道具を替えるのが大変なタイプ。ちょっとした差が大きな一打になると思うから、それがボールで改善できたらいいなと思ってます」
R石井 「おそらく、去年のモデルと新作はそんなにスピンは変わらないはずです。最近のツアー選手には二通りいて、弾き感を求める人としっかり乗る、くっつくのが好きな人。これは難しい課題だけど、そういうニーズに応えながら、プロ個別にボールをチューニングしていくんですね。おっ、桃ちゃん、40ヤードのアプローチでスピンは6800回転。少し新しい方が入ってますね」
上田桃子 「新しい『クロム ソフト X』は、くっついている時間が長い感じ。ほどよい高さで、ウェッジでもしっかり打っていけるので、スピンが入ってくれます。それに、新旧で少し新しい方が、手に感じる感触がソフトで、こっちの方が好き。柔らかい方の新『クロム ソフト』も嫌いじゃなくて、ロックさんの提案で試しています。女子プロはスピンよりも球の高さで止めることが大事。これはアマチュアの人も同じですよね。『クロム ソフト』はより上がって、高さで止められるので。ドライバーはその分、スピン量が減るから、高さが出てキャリーが出せると思います」
R石井 「ただ、去年は桃ちゃんの成績が良かったので、ボールを大きく変えるのは怖くもあるよね。新『クロム ソフト X』の方ならすぐいけると思うけど。ボールのテストって、最初にトラックマンの計測いれるのはどうかと思うんです。打点位置がちょっとズレるだけで、大きな差が出ちゃうので。だからまずはラウンドして、使用感を見てほしい。それから弾道計測などのテストをしてほしいですね」
R石井 「ただ、去年は桃ちゃんの成績が良かったので、ボールを大きく変えるのは怖くもあるよね。新『クロム ソフト X』の方ならすぐいけると思うけど。ボールのテストって、最初にトラックマンの計測いれるのはどうかと思うんです。打点位置がちょっとズレるだけで、大きな差が出ちゃうので。だからまずはラウンドして、使用感を見てほしい。それから弾道計測などのテストをしてほしいですね」
上田桃子 「去年も試合の合間に打ち比べていましたけど、大きな差があるかというと、打感がやわらかく感じるだけなんです。だから移行はそこまで難しくない。若干の違いかなぁ」