ゴルフとクルマは切っても切れない、密接な関係にある。
自らもゴルフ大好きの松任谷正隆が、独断と偏見で大胆ジャッジ。
果たして、ベストなゴルファーズカーとは何か?

文・構成／近藤暁史（MUSHROOM）写真／森山良雄
ALBA2017年7月13日号（NO.727）

◆全長_全幅_全高：4770×1920×1345mm
◆車両重量：2000kg
◆エンジン形式：V6DOHC＋モーター
◆総排気量：3456cc
◆最高出力：220kW（299ps）/6600rpm＋132kW（180ps）
◆最大トルク：356N・m（36.3kg-m）/ 5100rpm＋ 300N・m（30.6kg-m）
◆JC08モード燃費：15.8km/ℓ
◆定員：4人
◆価格：1350.0万円

編集部(以下、編)：コンセプトカーそのままの形で登場したＬＣ。松任谷さん的にデザインどうです？
松任谷(以下、松)：いいねぇ（笑）。最初は違和感あったんだけど、それが慣れてきて、今ではどこにもない新しいものに感じてきたんだよね。
編：絶賛ですね。
松：Ｃ - ＨＲもいいし、トヨタはかなり頑張っていると思うよ。
編：内装はどうでしょう？
松：乗ったのが、ブルーとオレンジの組み合わせ。ブルーといっても紫っぽくて、相当変態（笑）。オレンジはエルメスって感じだし、誰がチョイスしたんだよ、って。
編：ライバルが意外に多いですけど、遜色ないぐらい？
松：相当アグレッシブだよ。たとえば、ＨＩＰＨＯＰの人、ラッパーとか乗りそうでしょ。ライバルには真似できないところだと思うよ。それにＬＣって乗っても新しい感覚がするんだよね。

編：その走りってどうでした？ガソリンとハイブリッドのふたつがありますよね。
松：ハイブリッドに乗ったんだけど、めずらしく感動したよ。
編：これまた絶賛ですか！
松：このプライスだから失敗は許されないけどね。ボディもただ硬いだけじゃない。全体でうまくいなすように計算されている。乗心地も角が丸められて一体感があるのに洗練されているんだ。
編：そもそもレクサス自体が変わってきた感じはしますよね。
松：そう、それまではトヨタの上級で、ＬＳ、ＧＳ……があって、全体的に保守的だったのが、根本から変わってきているよね。

編：そういう意味ではプレミアムスポーツというのは新しい境地なのは確か。エンジンの音にもこだわっているですよね。サウンドのプロの耳で聞いて、どうでした？
松：ノーマルとスポーツモードが切り替えられるんだけど、それぞれ全然違うんだよね。思わず驚いちゃった（笑）。スピーカーからも音を付けているみたいだけど、音質自体は悪くない。
編：松任谷さんが音でホメると、なんだか信憑性あります（笑）
松：基本的には作った音は好きじゃないんだけど……。まぁ、今まで作ったエンジン音をたくさん聞いたなかで、いいってこと。
編：嫌いじゃないと。欠点や、気になったところってありました？
松：後席が狭いのは気になった。スポーツカーだから、別に悪いことではないし、ポルシェ９１１と比べれば広いからいいかな（笑）。
編：プレミアムスポーツですからね。２シーター＋アルファでいいんじゃないでしょうか。
松：ほかは気になったところはないかなぁ。とにかく運転すると自然。とても快適だしね。ＬＣは日本を代表できる最新のスポーツカーというのが、結論だね。