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    【ジョーダン・スピースのドライバースイング】やや伸びた右ヒザが強固なトップを作る。曲がった左ヒジは真似ちゃダメ

    全米プロゴルフ選手権が開幕。理論派プロの谷口拓也が世界のトッププロのスイングを分析します。

    配信日時:2017年8月17日 06時00分

    • レッスン

    右ヒザは若干伸びてもいいので、右カカトに重心を移動

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    左肩は下に下げながらテークバックでスイング軸が保てる

     彼がスイングで大切にしていると語っていたのは、「右足が地面に刺さったままバックスイングして、7割ほどテークバックする」ことだそうですが、確かに彼の右サイドは強固なまでに動かずにテークバックすることで自然な捻転差を作り出しています。この動きはすごく参考となりますね。ただ、ちょっとしたコツがアマチュアには必要となります。アマチュアは右ヒザが曲がった状態を保ったままテークバックする意識を持つことは間違いです。右ヒザの角度を保ったままテークバックすると、実は右ヒザがスエーする要因となります。そうではなく右お尻を後ろに引っ張るように右カカトに重心を置き、右ヒザは伸びていいので右股関節に乗ることが大切です。右ヒザを曲げたまま腰を回そうとすると、外側に重心がかかり右腰がスエーしてしますのです。彼は若干右ヒザがトップで伸びていると思いますが、これはこれで正解の動きなのです。

     では、トップオブスイングでは、どのようにトッププロは上体を動かしているのでしょう。しっかり右股関節の上を上体が回っていることはいうまでもありません。ただ、ポイントとなるのは左ワキ腹が縮まりながら、右ワキ腹が伸びるような動きを上体で行っています。こうすることで、しっかり右股関節に乗りながらテークバックできて、スイング軸も保つことが可能となります。その際ですが、左肩を平行に決して回そうとしないことです。むしろ左肩を下げるイメージでクラブを振り上げることで、上体が若干側屈します。そうすることで、前傾角がキープしながらスイング軸を保つことができるのです。お腹が上を向いてしまうような動きは上体の伸び上がりにつながります。また、左肩を真横に回そうという動きも前傾角度の崩れを誘発します。私はアマチュアならば、若干左肩を下げるくらいのイメージでテークバックするほうが、正しいトップの形につながっていくと思います。そんなイメージを持ちながら彼のスイングを参考に見てみてください。

    ジョーダン・スピースプロフィール

    欧州ツアーでの活躍を足がかりに注目を集めると、2011年の「全米オープン」で2位に8打差をつける通算16アンダーでメジャー初制覇を達成。翌年には「全米プロゴルフ選手権」を制すと、14年には「全英オープン」、「全米プロ」とメジャー2勝を達成した。残す4大メジャータイトルは「マスターズ」のみ。今季はキャリアグランドスラムの期待がかかる。ジョーダン・スピース、ジェイソン・デイと共に新BIG3と呼ばれる。

    【解説】谷口拓也氏プロフィール

    東北福祉大出身で2002年にプロ転向しており、「アイフルカップゴルフトーナメント」や「サン・クロレラクラシック」などツアー通算2勝を誇るショットメーカー。理論派プロとしても通っており、様々なメディアでも活躍中。ギアオタクでもあり、常に最新のギアの試打に余念がない。

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