＜ゴルフ日本シリーズJTカップ　2日目＞◇3日◇東京よみうりカントリークラブ(7，016ヤード・パー70)

　最大瞬間風速11.5メートルの風が吹き荒れた、国内ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の2日目。各選手強風に翻弄される中、首位スタートの池田勇太もこの風に苦戦を強いられた。

遼、最下位から一気に上位浮上！逆転賞金王に望みをつなぐ

　池田は比較的風が穏やかだった2番こそバーディを奪うも、風が一気に強まった4番ではティショットを右に曲げ、林の裏の斜面に止まるトラブル。セカンドは木に当たり手前に落ちると、距離を残した3打目でもグリーンをとらえられずこのホールダブルボギーを叩いてしまう。「強烈なアゲインストだった」というこのホールはあまりの風の強さに帽子のつばを後ろに回しておかなければ飛ばされてしまいそうになるほどだった。

　それでも、優勝への執念で懸命に耐えた。前半はさらに2つのボギーを叩きスコアを落としたが、後半は10番でバーディを奪うとその後は粘り強くパーを拾い続ける。そして、16番、17番と終盤に訪れたチャンスを確実にモノにしてトータル8アンダーでホールアウト。「良いバーディもあったけど、アウトもインも良くパーでおさめたなというホールがいっぱいあると思う。そんな中での69というスコアは上出来ではないかな」最高のゴルフと称した初日の“63”と比べても、決して劣ることのない18ホールに胸を張った。

　苦しみ抜いての2日目を終えて2位とは3打差に広がった。また1歩頂点に近づいたが、池田に油断も慢心も気負いもない。「今日のバックナインを生かして、また18ホール新たな気持ちで回りたい」会心のゴルフを披露したこの2日間のように、自分のゴルフで一歩ずつ頂点に近づいていく。