＜フジサンケイクラシック　事前情報◇31日◇富士桜カントリー倶楽部(7,405ヤード・パー71)＞

　山梨県にある富士桜カントリー倶楽部で開催される、国内男子ツアー「フジサンケイクラシック」。この日雨の降る中プロアマ大会に出場した大会2連覇中の石川遼は、迫り来る台風12号にも負けない覚悟で「一生訪れないチャンスかもしれない」と語る大会3連覇へ意気込みを新たにした。

　「出遅れは許されなくなる。緊張感のあるラウンドになりますね」。現在日本の南海上にある台風12号は現在も北上を続け、大会2日目の2日から決勝ラウンドが始まる3日にかけて、西日本から東日本に上陸する恐れもある。強雨や風が強まれば短縮競技となることも想定されているだけに、優勝のためにはわずかな足踏みも命取り。初日からスパートをかけて逃げ切り体制を早めに整えたいところだ。

　台風の影響で風が強まれば、他のツアープロと比べて球が高い石川は苦戦が予想されるが「高くても重いボールが打てればそんなに流されることはない」と過剰に気にする様子はない。「難しい状況になっても僕はウェルカム。柔軟に対応していければ」と難コース富士桜と台風12号攻略にも自信をのぞかせた。

　今季はここまで未勝利で、優勝争いと予選落ちを繰り返すなど波のある成績が続いている石川。だが、何十回とラウンド経験がある富士桜CCを前に不安はない。「今年はこれまで以上に賞金王を意識してやっている自分がいる。このコースは僕が優勝できるチャンスがあるコースだと思っているので、勢いをつけていきたいですね」。2度目の賞金王へ。台風をも吹き飛ばし、上昇気流をつかんでみせる。