＜日本オープン　初日◇11日◇那覇ゴルフ倶楽部(7,176ヤード・パー71)＞

　夕闇が迫る18番グリーン。青木功、尾崎将司、中嶋常幸組が姿を見せると、スコアボードに“Thank You A・O・N！”の文字が躍った。

遼、風に苦しみパッティングも不調…8オーバー67位タイ

　そのAONの中で輝いたのが、最も若い中嶋だ。前半こそ3オーバーで終えるも、後半10番でバーディを奪うと、再び3オーバーとして迎えた17番パー3でバーディを奪取。最後もグリーン左サイドのラフからきっちりパーをセーブし、首位と1打差の6位タイと堂々の上位フィニッシュを決めた。

　青木は8オーバー、ジャンボは9オーバーと苦しんだものの、沖縄での“AON”そろい踏みにギャラリーも大きな拍手。中嶋は「2人はスコアに不満あると思うけど、私は2人と回って嬉しかった。それが良いスコアの要因だね」と満面の笑みで偉大な同伴競技者2人に感謝した。

　ハードなセッティングに加え、強風で難易度が格段に増した那覇GC。これには「難しすぎる。堪忍袋の尾が切れそうになるよね。もうちょっと攻めさせてくれてもいいのに。全部耐えて耐えてだから」と嘆き節を挙げたが、ゴルフ界のマエストロは最後まで冗舌。「明日も3人で回りたいから、ちゃんと起きて無事に来てね」と会見場でも肩を並べた青木と尾崎に笑顔で呼びかけ。輝きを放った“N”が“AO”を引っ張って日本最高峰タイトルで躍動する。