＜日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 事前情報◇30日◇宍戸ヒルズカントリークラブ（7,384ヤード・パー71）＞

注目の若手選手筆頭といえば、22歳の星野陸也だ。今季ツアー8試合のうち、首位発進が2度、トップ10入りが2度と活躍。勢いよくシーズン序盤を駆け抜けているが、ここにきて疲れがどっと出たのか、先週の「ミズノオープン」では今季国内初の予選落ちに終わった。

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結果はともあれ、久々にとれた休日はゴルフをやらずに「寝て、寝て、寝てました」。今週の会場となる宍戸カントリークラブは、実家のすぐそばということもあり、ゆっくり休むことができたようだ。

ルーキーイヤーの昨年は、地元での参戦とあって多くの知人が応援にかけつけた。「練習場のおじさんが、“うるさくしないから！”って言って来てくれたんですけど、めっちゃうるさくて」と言葉とは裏腹に嬉しそうな笑顔を見せた。

宍戸のコースは、高校時代から何度もラウンドしていて熟知している。さらに、キャディには、昨年大会に引き続き地元の恩師を起用。星野が小学校から中学にかけての3年ほど教わっていた、ティーチングプロの上遠野俊昭（かとうの・としあき）氏だ。星野に馴染みがあるだけでなく、同コースに所属していた経歴を持つ心強い助っ人がつく。ちなみに、星野のエースキャディ・出口慎一郎氏は、今週は小鯛竜也のバッグを担ぐ。こちらは昨年「マイナビABCチャンピオンシップ」での優勝コンビだ。

上遠野キャディからは、「疲れがとれれば、あとは大丈夫」とお墨付き。これを受けた星野は「ツアーで1番獲りたい優勝。全英オープンの出場権も獲れるかもしれないし、優勝したら、もう、すべてが完璧です」と拳を握る。21日（月）に行われた「全米オープン」最終予選会では、上位3枠に届かずウェイティング1番手と悔しい結果に。本大会終了時の賞金ランキング上位2名には、「全英オープン」出場権が付与されるため、海外メジャー出場への可能性は残っている。

予選ラウンドは同じマネジメント会社に所属する石川遼、16年覇者の塚田陽亮との「アツい組み合わせ」に。加えて、ツアー初優勝での公式戦タイトル、世界ゴルフ選手権「ブリヂストン招待」の出場権、複数年シードが手に入るとあって、地元Vに向けてより一層気合も入る。地の利を生かし、栄冠を掴み取ってみせる。（文・谷口愛純）