＜アース・モンダミンカップ 初日◇27日◇カメリアヒルズカントリークラブ（千葉県）◇6620ヤード・パー72＞

「今日は30点くらい。最近で一番イライラした」。2007年の全美貞（韓国）以来、そして日本人選手としては初の3週連続優勝に挑む鈴木愛（記録はともにツアー制度施行後の1988年以降）は、2バーディ・1ボギーの「71」と1アンダーで初日を終えたものの、クラブハウスに引き上げてくるなりそう吐き捨てた。

鈴木愛はグリーン上でもイライラ…【LIVEフォト】

今までカメリアヒルズにはなかったものが、鈴木を苦しめた。日本の南海上にある各地に雨を降らせている熱帯低気圧は、千葉県にも強い風を吹かせた。気象データは風速5.2m/sだが、時折コースに吹き荒れる突風が襲いかかった。

「ここのコースでこんなに吹くとは…。ショットもパットも悪くないのに、風に流される。それで風に流されると想定して打つと今度は流れない。右からの風かと思ったら左から来るし…。本当にストレスが溜まる。今日一日、風、風、風って感じ」。フィーリングはいいだけに、心のダメージは大きい。

それでもアンダーパーで回るのが鈴木の強さだが、本人が一番納得できない。「上と差が開いていないとかは関係ない。60台で上がらなきゃいけない。明日はもうちょっといいゴルフがしたい」。それでも、最後は自分を落ち着かせるように、「先週も初日は良くなかった。悪い日が初日で良かった。オーバーパーでもおかしくないゴルフでしたから。耐えられたと思って。状態をもう少し上げられたら、最終日面白くなるかな」と顔を上げた。（文・秋田義和）