エンターテインメントにきちんと携わっている人は、やはりこう考えているのだな。7月20日、日刊スポーツのインタビュー記事を読み、あらためてそう感じた。スターダストレビューのボーカル根本要さん。「僕らは音楽で夢とか希望を売るのが商売。だから『いつまでやめます』ではなく『いつから再開します』という言いかたが必要」。極めてわかり易い言葉で、現状にきちんと向き合っていることが伝わってくる。
女子ツアー 昨年はこんなににぎやかでしたね…【写真】
根本要、と言ってもピンと来ない人には、ハイトーンで『とお〜い、む〜かしのことさ〜 ゆーめで見たんだ~』と歌い出す“夢伝説”でどうだろう。かつてコカコーラのCMソングになったヒット曲だから、聞いたことのある人も多いはずだ。この声の持ち主こそ根本要だ。スターダストレビューは、ライブで人気の息の長いバンドだけに、新型コロナウイルス感染拡大の影響は計り知れない。そんな中での発言だ。
スポーツの世界にも、同じことがいえる。だが、日本では、シニアツアーを除き、なかなかその兆しが見えない。2週前のこのコラムで、9月の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」の話を中心に、観客を入れることの重要性を書いたばかりだ。だが、その後も一向に事態は変わらず、ようやく女子の2戦目となる「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」(8月14〜16日、長野県)が無観客で開催されることが発表されただけ。3戦目はまだ明らかになっておらず、観客を入れての大会開催という話は一向に聞こえてこない。男子に至ってはさらにひどい有様だ。8月に試合がないことは既に決まっており、9月以降も3試合の中止がすでに発表されている。
5月25日に緊急事態宣言が解除されたことで、ウイルス感染者数は再び増え始めている。しかし、人の動きが戻れば感染が広がるのは想定内のはず。対策を講じた上で感染者が出ても広がらないことを考えないかぎり、エンターテインメントビジネスはひたすら縮小してしまう。一度縮んだものが元に戻るには以前の何倍ものエネルギーがいる。だからこそ、前に進むためには、万全の対策を施しながらのイベント再開に全力を注ぐ必要がある。どうすればできるのか。状況次第では変更の可能性があっても、日程を含めてその詳細を明らかにし、人々に興味を持ち続けてもらうことも大切だ。大前提としてイベントに不可欠な要素を加えるのは当然で、無観客は非常事態と心得なくてはならない。
野球も、サッカーも、大相撲でさえ行っている、そんな当たり前のことが、なぜゴルフはできないのか。「シートが決まっていないから密になるのを避けにくい」、「人気者の組に人が集まってしまう」…。できない理由など、いくらでもある。それを一つ一つ解決する方法を、とにかく探すことにエネルギーを使わなくてはならない。一人一人に日傘をさしてもらってソーシャルディスタンスを保たせる、などの原始的な方法も工夫次第だ。
それなのに、無観客が当然のような流れになっており、限定的でも最初の1戦になる試合がまだ出てこないし、ツアー側が積極的に働きかけをしている様子も見えない。それどころか、逆という話ばかりが出てくる。
女子ツアー 昨年はこんなににぎやかでしたね…【写真】
根本要、と言ってもピンと来ない人には、ハイトーンで『とお〜い、む〜かしのことさ〜 ゆーめで見たんだ~』と歌い出す“夢伝説”でどうだろう。かつてコカコーラのCMソングになったヒット曲だから、聞いたことのある人も多いはずだ。この声の持ち主こそ根本要だ。スターダストレビューは、ライブで人気の息の長いバンドだけに、新型コロナウイルス感染拡大の影響は計り知れない。そんな中での発言だ。
スポーツの世界にも、同じことがいえる。だが、日本では、シニアツアーを除き、なかなかその兆しが見えない。2週前のこのコラムで、9月の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」の話を中心に、観客を入れることの重要性を書いたばかりだ。だが、その後も一向に事態は変わらず、ようやく女子の2戦目となる「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」(8月14〜16日、長野県)が無観客で開催されることが発表されただけ。3戦目はまだ明らかになっておらず、観客を入れての大会開催という話は一向に聞こえてこない。男子に至ってはさらにひどい有様だ。8月に試合がないことは既に決まっており、9月以降も3試合の中止がすでに発表されている。
5月25日に緊急事態宣言が解除されたことで、ウイルス感染者数は再び増え始めている。しかし、人の動きが戻れば感染が広がるのは想定内のはず。対策を講じた上で感染者が出ても広がらないことを考えないかぎり、エンターテインメントビジネスはひたすら縮小してしまう。一度縮んだものが元に戻るには以前の何倍ものエネルギーがいる。だからこそ、前に進むためには、万全の対策を施しながらのイベント再開に全力を注ぐ必要がある。どうすればできるのか。状況次第では変更の可能性があっても、日程を含めてその詳細を明らかにし、人々に興味を持ち続けてもらうことも大切だ。大前提としてイベントに不可欠な要素を加えるのは当然で、無観客は非常事態と心得なくてはならない。
野球も、サッカーも、大相撲でさえ行っている、そんな当たり前のことが、なぜゴルフはできないのか。「シートが決まっていないから密になるのを避けにくい」、「人気者の組に人が集まってしまう」…。できない理由など、いくらでもある。それを一つ一つ解決する方法を、とにかく探すことにエネルギーを使わなくてはならない。一人一人に日傘をさしてもらってソーシャルディスタンスを保たせる、などの原始的な方法も工夫次第だ。
それなのに、無観客が当然のような流れになっており、限定的でも最初の1戦になる試合がまだ出てこないし、ツアー側が積極的に働きかけをしている様子も見えない。それどころか、逆という話ばかりが出てくる。