＜伊藤園レディス　最終日◇13日◇グレートアイランド倶楽部(6,607ヤード・パー72)＞

09年には日本女子アマを制するなど鳴り物入りでプロ入りした大器が待望の初勝利を手にした。千葉県にあるグレートアイランド倶楽部にて開催された国内女子ツアー「伊藤園レディス」の最終日。首位と2打差の4位タイからスタートした藤本麻子が、この日6つスコアを伸ばしトータル10アンダーで優勝した。

藤本は3番でバーディを先行させるが、6番で3パットのボギーを叩く。「ガッついて3パットとかが結構多くて。分かってはいるんですが…」と悪い癖が出てしまう。しかし、これで「吹っ切ることができました」とその後は頭を冷やし快進撃を続ける。16番で5メートルのバーディパットをねじ込み首位を走る横峯さくらに一打差に詰め寄ると、17番パー3では5番ウッドで6メートルにつける。ここもしっかりと決め、首位に並ぶと18番で横峯がセカンドを池に入れてしまう。藤本は約15メートルと距離は残したもののセカンドでグリーンを捉えると、「手が動かなかった」というファーストパットは2メートルショート。「けっこうドキドキした」が今度は手がスムーズに動きパーをセーブ。首位でホールアウトした。その後、最終組で藤本と1打差につけていた馬場ゆかりが18番をパーとし優勝が決定した。

「夢みたいです。本当に私勝ったのかな」とすぐには勝利の実感がわかなかったが、プロ3年目で掴んだ初優勝。優勝スピーチでは涙で声を詰まらせた。アマチュア時代の憧れの選手だという横峯に競り勝っての勝利に「自信になります」と語った藤本。横峯も「すごい集中力だった」と藤本を称えた。もとより実力は折り紙つき。この大会でさらに大きくなった藤本が終盤戦をさらに盛り上げてくれそうだ。

【最終順位】
優勝：藤本麻子
2位：馬場ゆかり
3位T：横峯さくら
3位T：上田桃子
5位T：服部真夕
5位T：青山加織
7位：大江香織