＜全米プロゴルフ選手権　最終日＞◇15日◇ウィスリング・ストレイツ(7,507ヤード・パー72)

　ウィスコンシン州のウィスリング・ストレイツを舞台に開催された、今季メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」の最終日。トータル11アンダーでホールアウトしたマーティン・カイマー(ドイツ)と、バッバ・ワトソン(米国)がプレーオフに突入。3ホールによるストロークプレーをカイマーが制した。

全米プロ特集2010

　どちらが勝ってもメジャー初優勝。互いに一歩も引かなかったが、決着がついたのはプレーオフ3ホール目。ともに1アンダーで迎えた18番のティショットは両者右のラフへ。ワトソンは強引にグリーンを狙いに行くが、ボールは無情にも手前の池に。これを見たカイマーは確実にレイアップし3打目でグリーンをとらえた。

　あとがなくなったワトソンは、4打目でもグリーンをとらえることができずグリーン奥のバンカーにつかまる。起死回生を狙ったバンカーショットは、あわやチップインかと思われたが、これが入らず結局ダブルボギー。カイマーは確実に2パットのボギーで上がり小さくガッツポーズ。「ビッグタイトルを手にすることができるなんて実感がわかない」と控えめに答え、今季最後のメジャーを締めくくった。

　カイマーは1984年生まれの25歳。世界ランキング最高位は6位で、欧州ツアーを舞台に活躍しこれまで通算5勝を挙げている。昨年は足のケガもあったが、今季もすでに1勝を挙げるなど実力は折り紙つき。今後の活躍が期待される選手だ。