＜HSBCチャンピオンズ　最終日＞◇7日◇シャーシャン・インターナショナルGC(7,143ヤード・パー72)

　中国にあるシャーシャン・インターナショナルGCで開催された「WGC-HSBCチャンピオンズ」の最終日。初日から首位に立ったフランチェスコ・モリナリ(イタリア)が、並み居る強豪達の追撃にも1度も首位を譲ることなく完全優勝を達成した。

タイガー、世界ランク1位奪還どころか…

　優勝は完全に2人にしぼられた。マッチプレーの様相を呈した最終日。相手は世界ランキングナンバー1のリー・ウェストウッド(イングランド)だ。序盤はモリナリがバーディを奪えばウェストウッドもすぐに奪い返す。もう1人の同組ルーク・ドナルド(イングランド)は蚊帳の外となった。

　しかし両雄共に中盤は停滞。そしてモリナリがトータル19アンダー、ウェストウッドがトータル17アンダーと2打差で迎えた最終18番パー5。ウェストウッドは渾身のショットで2オンに成功し5メートルのイーグルチャンスにつける。しかし、下りの微妙なラインを決めることが出来ずバーディ止まり。モリナリはパーをセーブしビッグタイトルを手に入れた。

　モリナリはイタリアでは有名な兄弟ゴルファーで、兄のエドアルド・モリナリは昨年の国内ツアー「ダンロップ・フェニックス」を制し日本でも知られている。フランチェスコは兄よりもツアーで早くに頭角を現し活躍していたが、世界ランク1位を退けての栄冠はさらに自信を深めたはずだ。まだ若くこれから更なる活躍が期待される。近い将来、石川遼、池田勇太、薗田峻輔といった世界を目指す日本の若武者達の前に立ちはだかりそうだ。