筋力も技術も関係ない。この瞬間で一番大切なのは、ウェッジかショートアイアンでどれだけ勇気を持って打てるかだ。

「ザ・プレーヤーズでの最終日、あの17番ホール以上の試練があるかどうかわからない。最大の試練だよ」とスコットは17番ホールについて語る。

「プレジデンツカップ」で2度インターナショナルチームに入った経験のあるアニルバン・ラヒリ（インド）は「年中17番ホールはプレーできるけど、ザ・プレーヤーズの週だけは違う。ものすごく狭いスペースなんだ。コンディションや風によってどれだけプレーするのが難しいことか」と言う。

「ザ・プレーヤーズで17番をプレーするとき、時に1分の間、1分半の間で4方向から風が吹いてくる。3時間の間で2打になるか5打になるかという差も出てくる。だから、集中して頭を使わなくてはいけない。自分が打ちたいショットを実行する必要がある。運ではない。それが良いゴルファーに与えられる試練だと思う」

アイランドグリーンはタイガー・ウッズ（米国）が初めてプレーヤーズを制した2001年大会の3日目、「他の誰よりもすごいぞ」と言わしめたパットのように、記憶に残る瞬間を生み出してきた。“クラシック・タイガー・モーメント”。大会の歴史の一部となったあの言葉は、NBCのゲーリー・コーク氏から生まれた。

2008年にはプレーオフでポール・ゴイドス（米国）を破った後、17番ホールでセルヒオ・ガルシア（スペイン）は自分のパターにキスをした。