<全英オープン 2日目◇17日◇セントアンドリュース・オールドコース(7,297ヤード・パー72)>
18番ホールのフェアウェイ。トム・ワトソン(米国)の姿を認めると、左右前後、さらにはコース脇の建物のテラスにいるギャラリーから、一斉に拍手が沸き起こった。そしてワトソンがスウィルカン・ブリッジに歩を進め、真ん中で立ち止まって帽子を取る。座っていた観客は皆立ち上がり、スタンディングオベーションで65歳を迎えた。
【写真】今大会ではいつも以上にサインを求められたワトソン
1970年以降の現代ゴルフでは史上最多となる5度の全英オープン制覇しているミスター・全英オープン。元々は、昨年のロイヤルリバプール大会が最後の全英オープンとなるはずだったが、主催者のR&Aが特例を認めて今大会の出場権を与えられた。当時ワトソンは「最後はアーニーみたいにセントアンドリュースで終わることができる」と、子どものように無邪気に喜んだ。
そして1年後の今大会。大会前の記者会見では、「(来年の大会の出場権を得られる)10位以内に入るのは期待していない」と話しつつ、「もしトップ10に入れたら、それはとてつもなく喜ばしいこと。5年間また延長できる」と名残惜しそうに付け加えた。
しかしそれは叶わなかった。初日は4オーバーで、2日目にわずかな望みをつなげた。だがこの日はさらに崩れて通算12オーバー、暫定最下位と落ち込んでしまう。ワトソンは言う。「私の道具箱はもう半分空になってしまった。道具がない、もしくは錆びついている。私のようにね」。
18番ホールのフェアウェイ。トム・ワトソン(米国)の姿を認めると、左右前後、さらにはコース脇の建物のテラスにいるギャラリーから、一斉に拍手が沸き起こった。そしてワトソンがスウィルカン・ブリッジに歩を進め、真ん中で立ち止まって帽子を取る。座っていた観客は皆立ち上がり、スタンディングオベーションで65歳を迎えた。
【写真】今大会ではいつも以上にサインを求められたワトソン
1970年以降の現代ゴルフでは史上最多となる5度の全英オープン制覇しているミスター・全英オープン。元々は、昨年のロイヤルリバプール大会が最後の全英オープンとなるはずだったが、主催者のR&Aが特例を認めて今大会の出場権を与えられた。当時ワトソンは「最後はアーニーみたいにセントアンドリュースで終わることができる」と、子どものように無邪気に喜んだ。
そして1年後の今大会。大会前の記者会見では、「(来年の大会の出場権を得られる)10位以内に入るのは期待していない」と話しつつ、「もしトップ10に入れたら、それはとてつもなく喜ばしいこと。5年間また延長できる」と名残惜しそうに付け加えた。
しかしそれは叶わなかった。初日は4オーバーで、2日目にわずかな望みをつなげた。だがこの日はさらに崩れて通算12オーバー、暫定最下位と落ち込んでしまう。ワトソンは言う。「私の道具箱はもう半分空になってしまった。道具がない、もしくは錆びついている。私のようにね」。