そんな中、そのボーダーライン上の8位でバークレイズを迎えたパトリック・リードは首位発進した初日から自分の姿勢をしっかり確立していた。「以前、目指すものを目指しすぎて崩れた経験が何度もあった。ライダーカップは今年の僕の大きな目標だけど、あえてそれを考えず、いいゴルフをすることだけを考える」
視線を、すぐ目の前ではなく、その先へ、もっと遠くへ、もっと上へと向けていく。その姿勢を保ちながらリードはバークレイズの4日間を戦った。
テキサスで生まれ育ち、オーガスタ大学へ進んでチームをNCAAチャンピオンに導いた立役者。だが、Qスクール(予選会)を経て2013年に米ツアーデビューしたころは「美人妻がバッグを担ぐ」というフレーズぐらいしか、リードの枕詞は見当たらなかった。
それでも名声やスポットライトに惑わされることなく、地道に努力を重ねたリードは、ルーキーイヤーに初優勝を挙げると翌年は年間2勝。2015年の年明けにはトーナメント・オブ・チャンピオンズで松山英樹を抑えて勝利したが、以来、今日までのほぼ2年間、トップ10には何度も入りながら優勝には届かず、リオ五輪でもメダル獲得には至らなかった。
首位で迎えた最終日。「ひたすら自分のゲームプランに忠実にプレーすることだけを考えた」。気が付けば、15番では2位との差が3打まで広がっていた。リード自身、終盤はやや乱れ、上がり3ホールで2ボギーを喫したが、コツコツ貯めた“貯金”が彼を通算5勝目へ導いた。
いいゴルフをしよう――それだけを考えていたら、優勝とフェデックスカップランキング1位の座とライダーカップの米国チーム入りが手に入った。「自分らしいゴルフが優勝をもたらしてくれた。優勝がすべてをもたらしてくれた」目まぐるしい世界を生き抜くトッププロたちだからこそ、セルフコントロールの方法や能力が大いに問われる時代になりつつある。
視線を、すぐ目の前ではなく、その先へ、もっと遠くへ、もっと上へと向けていく。その姿勢を保ちながらリードはバークレイズの4日間を戦った。
テキサスで生まれ育ち、オーガスタ大学へ進んでチームをNCAAチャンピオンに導いた立役者。だが、Qスクール(予選会)を経て2013年に米ツアーデビューしたころは「美人妻がバッグを担ぐ」というフレーズぐらいしか、リードの枕詞は見当たらなかった。
それでも名声やスポットライトに惑わされることなく、地道に努力を重ねたリードは、ルーキーイヤーに初優勝を挙げると翌年は年間2勝。2015年の年明けにはトーナメント・オブ・チャンピオンズで松山英樹を抑えて勝利したが、以来、今日までのほぼ2年間、トップ10には何度も入りながら優勝には届かず、リオ五輪でもメダル獲得には至らなかった。
首位で迎えた最終日。「ひたすら自分のゲームプランに忠実にプレーすることだけを考えた」。気が付けば、15番では2位との差が3打まで広がっていた。リード自身、終盤はやや乱れ、上がり3ホールで2ボギーを喫したが、コツコツ貯めた“貯金”が彼を通算5勝目へ導いた。
いいゴルフをしよう――それだけを考えていたら、優勝とフェデックスカップランキング1位の座とライダーカップの米国チーム入りが手に入った。「自分らしいゴルフが優勝をもたらしてくれた。優勝がすべてをもたらしてくれた」目まぐるしい世界を生き抜くトッププロたちだからこそ、セルフコントロールの方法や能力が大いに問われる時代になりつつある。