米国男子ツアー「AT&Tバイロン・ネルソン」最終日。TPCフォーシーズンズ・リゾートの17番グリーン周辺で優勝争いを見守るギャラリーたちの表情がテレビ画面に大写しになった。食い入るように見つめる真剣なまなざし。その様子を眺めていたら、ジョーダン・スピース(米国)の幼少時代の逸話が思い出された。
松山英樹 インタビュー「足りないものがいろいろ見つかった」
この大会はスピースの地元、テキサス州ダラスで開催されている。幼いころから父親に連れられて弟と一緒に会場を訪れていたスピースは、7歳のとき、パー3の2番グリーン奥の芝生に座って観戦していた。
フィル・ミケルソン(米国)のティショットがグリーンをオーバーしてスピースのすぐそばへ。歩いてきたミケルソンにスピースの父親が「邪魔なら息子たちを動かしましょうか?」と尋ねると、ミケルソンはスピースに「じっとしていられるかい?」。スピースが「イエス!」と答えると、ミケルソンはスピースの至近距離からショットし、見事に寄せてパーセーブ。雷に打たれたように衝撃を受けたスピースは、ミケルソンに憧れてプロになった。
その出来事から16年が経過した今年。不調のスピースは予選落ちを喫して早々に姿を消し、最終日に人々の熱い視線を浴びていたのはミケルソンではなく、ジェイソン・デイ(オーストラリア)とビリー・ホーシェル(米国)だった。
ダラスのゴルフファンにとって地元の大スターであるスピースの予選落ちは残念な展開に違いない。だが、29歳のデイと30歳のホーシェルの落ち着いたプレーぶりからは、学ぶべきもの、参考にすべきものも多々あり、大いに楽しめたのではないだろうか。人々の真剣な眼差しは「さすがは米ツアーのトッププレーヤー」と言っているかのようだった。
松山英樹 インタビュー「足りないものがいろいろ見つかった」
この大会はスピースの地元、テキサス州ダラスで開催されている。幼いころから父親に連れられて弟と一緒に会場を訪れていたスピースは、7歳のとき、パー3の2番グリーン奥の芝生に座って観戦していた。
フィル・ミケルソン(米国)のティショットがグリーンをオーバーしてスピースのすぐそばへ。歩いてきたミケルソンにスピースの父親が「邪魔なら息子たちを動かしましょうか?」と尋ねると、ミケルソンはスピースに「じっとしていられるかい?」。スピースが「イエス!」と答えると、ミケルソンはスピースの至近距離からショットし、見事に寄せてパーセーブ。雷に打たれたように衝撃を受けたスピースは、ミケルソンに憧れてプロになった。
その出来事から16年が経過した今年。不調のスピースは予選落ちを喫して早々に姿を消し、最終日に人々の熱い視線を浴びていたのはミケルソンではなく、ジェイソン・デイ(オーストラリア)とビリー・ホーシェル(米国)だった。
ダラスのゴルフファンにとって地元の大スターであるスピースの予選落ちは残念な展開に違いない。だが、29歳のデイと30歳のホーシェルの落ち着いたプレーぶりからは、学ぶべきもの、参考にすべきものも多々あり、大いに楽しめたのではないだろうか。人々の真剣な眼差しは「さすがは米ツアーのトッププレーヤー」と言っているかのようだった。