デイもホーシェルもして絶好調ではなかった。デイは昨年5月の米国男子ツアー「ザ・プレーヤーズ選手権」を制して以来、すでに1年以上も優勝から遠ざかっている。昨季はシーズンエンドのプレーオフのラスト2試合で棄権を余儀なくされた。今季はこれまで優勝争いにすら絡めず、世界選手権シリーズの「メキシコ選手権」は風邪で欠場、「マッチプレー選手権」は実母の肺がん手術に付き添うために途中棄権。「マスターズ」から復帰したものの、なかなか調子は戻らず、今週もショットは曲がり気味だった。
ホーシェルは2014年のプレーオフシリーズで2勝を挙げ、フェデックスカップ・チャンピオンに輝いた実績の持ち主。だが、以後は優勝が無く、今週は4週連続予選落ちを喫した直後の試合出場で、デイ同様、やはりショットは乱れ気味。
そんな2人が優勝争いに絡んだのは、どちらもパットのおかげだった。ストローク・ゲインド・パッティングでホーシェルは1位、デイは2位。ショットの乱れをグリーン上でカバーし、「パット・イズ・マネー」を地で行くプレーぶり。ショットが曲がり、林に転がり込もうとも、ロープ際のギャラリーの大群の中に打ち込もうとも、冷静な対応でリカバリーして、パット合戦に持ち込んでいった2人の姿。
なるほど、ゴルフはこうやって戦えばいいんだな――そう思わせてくれるプレーぶりだったからこそ、グリーン際の人々は真剣な表情で2人に見入っていたのだと思う。
しかし、サドンデス・プレーオフは、1ホール目にデイが80センチのパーパットを外した瞬間、ホーシェルの勝利が決まって、終戦。意外で、あっけない幕切れとなり、勝利が決まったホーシェルが「こういう勝ち方は望んではいなかった」と驚きの表情を見せたほどだった。
だが、どんな勝ち方であれ、優勝は優勝だ。そして、どんな短いパットも1打は1打だ。パットの重要性と1打の重み、そんなベーシックな事柄をあらためて教えてくれた2人の優勝争いは、派手なタイプの2人が決して派手ではないゴルフで勝利を競い合ったという意味で、とても面白かった。
ホーシェルは2014年のプレーオフシリーズで2勝を挙げ、フェデックスカップ・チャンピオンに輝いた実績の持ち主。だが、以後は優勝が無く、今週は4週連続予選落ちを喫した直後の試合出場で、デイ同様、やはりショットは乱れ気味。
そんな2人が優勝争いに絡んだのは、どちらもパットのおかげだった。ストローク・ゲインド・パッティングでホーシェルは1位、デイは2位。ショットの乱れをグリーン上でカバーし、「パット・イズ・マネー」を地で行くプレーぶり。ショットが曲がり、林に転がり込もうとも、ロープ際のギャラリーの大群の中に打ち込もうとも、冷静な対応でリカバリーして、パット合戦に持ち込んでいった2人の姿。
なるほど、ゴルフはこうやって戦えばいいんだな――そう思わせてくれるプレーぶりだったからこそ、グリーン際の人々は真剣な表情で2人に見入っていたのだと思う。
しかし、サドンデス・プレーオフは、1ホール目にデイが80センチのパーパットを外した瞬間、ホーシェルの勝利が決まって、終戦。意外で、あっけない幕切れとなり、勝利が決まったホーシェルが「こういう勝ち方は望んではいなかった」と驚きの表情を見せたほどだった。
だが、どんな勝ち方であれ、優勝は優勝だ。そして、どんな短いパットも1打は1打だ。パットの重要性と1打の重み、そんなベーシックな事柄をあらためて教えてくれた2人の優勝争いは、派手なタイプの2人が決して派手ではないゴルフで勝利を競い合ったという意味で、とても面白かった。