「72ホール目にあのバンカーに入ったとき、“この場所は悪くない。グリーンを外すなら、ここだ”と思ったんだ」。
狙いはピンのすぐ下。だが、万が一、グリーンを捉え損なうとすれば、このバンカーこそが“不幸中の幸い”のような場所であることをスピースは72ホール目をプレーしながら見い出し、プレーオフを想定して、すでに攻略法を考えていた。
バーガーの第2打がグリーンのカラーに転がり出たのを見届けた直後。スピースはグリーン面が競り上がってほとんど見えないそのバンカーから見事にチップイン。キャディのマイケル・グレーラーと体と体をぶつけ合うチェスト・バンプで喜び合ったスピースは今季2勝目、通算10勝目を完全優勝で飾った。
23歳10か月29日で10勝目を挙げたのはタイガー・ウッズに次ぐ最年少から2番目の若さ。が、その記録より、ウッズが10勝目を飾ったときにスピースはまだ5歳だったという事実のほうが「へえー!」と驚かされた。
そして、もっと驚かされたのは、最終日のスピースにラッキーが続いたこと。池を3度も逃れ、プレーオフでは木に当たってフェアウエイというのは明らかにラッキー。72ホール目にグリーン手前のバンカーから見事にパーを拾ったことも、スピースに言わせれば「とてもラッキーだった」。勝つときは「運も必要」とは、こういうことを言うのだろう。
だが、勝利の決め手となったプレーオフ1ホール目の18番でのバンカーからのチップインバーディーは、ラッキーに見えて、スピースの想定内で、むしろ作戦勝ちだったという事実。これこそが、一番の驚きだった。
狙いはピンのすぐ下。だが、万が一、グリーンを捉え損なうとすれば、このバンカーこそが“不幸中の幸い”のような場所であることをスピースは72ホール目をプレーしながら見い出し、プレーオフを想定して、すでに攻略法を考えていた。
バーガーの第2打がグリーンのカラーに転がり出たのを見届けた直後。スピースはグリーン面が競り上がってほとんど見えないそのバンカーから見事にチップイン。キャディのマイケル・グレーラーと体と体をぶつけ合うチェスト・バンプで喜び合ったスピースは今季2勝目、通算10勝目を完全優勝で飾った。
23歳10か月29日で10勝目を挙げたのはタイガー・ウッズに次ぐ最年少から2番目の若さ。が、その記録より、ウッズが10勝目を飾ったときにスピースはまだ5歳だったという事実のほうが「へえー!」と驚かされた。
そして、もっと驚かされたのは、最終日のスピースにラッキーが続いたこと。池を3度も逃れ、プレーオフでは木に当たってフェアウエイというのは明らかにラッキー。72ホール目にグリーン手前のバンカーから見事にパーを拾ったことも、スピースに言わせれば「とてもラッキーだった」。勝つときは「運も必要」とは、こういうことを言うのだろう。
だが、勝利の決め手となったプレーオフ1ホール目の18番でのバンカーからのチップインバーディーは、ラッキーに見えて、スピースの想定内で、むしろ作戦勝ちだったという事実。これこそが、一番の驚きだった。