＜日医工女子オープン 最終日◇2日◇八尾カントリークラブ（6,412ヤード・パー72）＞

圧巻の猛チャージとはまさにこのことだ。黄金世代の一角、注目ルーキーの原英莉花がステップ・アップ・ツアー今季8戦目の「日医工女子オープン」最終日に魅せた。後半だけで1イーグル・4バーディ・1ボギーの5アンダーをマークしトータル8アンダー。その原の勢いに押されたのか上位グループは失速し、気づけば3打差をつけて圧勝。ステップ開幕戦に続き出場2戦で2勝目を飾った。

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4打差を追う展開で突入した最終9ホール。圧巻は325ヤードの11番パー4。ドライバーを振り抜いた原のボールはグリーン手前に着弾。そこから18ヤードをジャンボこと尾崎将司から譲り受けたウェッジでねじ込みイーグル。反撃を開始した。「試合前には9アンダーを目標としていました」と、その後も集中を切らさず、上がり2ホールも連続バーディとして見事な逆転劇を演じた。

「最後の3ホールは絶対バーディを獲ろうと思っていました。16番はパーでしたが、17番、18番は、いままでにないぐらい集中できました。本当に最後の最後まで集中できて楽しかった。ゴルフをやっていて幸せだなって感じました。強い気持ちと自分のスイングが合っているときは、本当に楽しいです」

原といえば師匠のジャンボを尊敬してやまない、ジャンボガールズの代表格。最近では田村亜矢などもジャンボ邸を訪れては教えを受けるが、原のジャンボ愛は相当なもの。「このウェッジはジャンボさんから『去年のサブだ』といわれてもらったものですが、ジャンボさんのサブは私のエースです（笑）」と、往年のジャンボの技までもが原に乗り移ったかのようだった。

この日の快進撃を支えたのは間違いなくこのチップインイーグルだが、このホールで見せた300ヤードを越えるビッグドライブも原の大きな魅力。そのスケールの大きなゴルフで今季はレギュラーツアーでも500万円以上を稼ぎ、これにより第1回リランキング以降のレギュラー出場権をほぼ手中に収めている。「レギュラーツアーでも優勝争いに加わって、そこで自分がどうなるのか経験してみたい」と、すでに気持ちは7月以降のレギュラーツアー制覇に向いている。