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    ゴルフ辞典 ルール&マナー

    パッティンググリーン

    同伴プレーヤーのパッティングライン上の損傷も修理してしまった
    ボールが乗ったグリーンに上がると、ボールマーク以外にも大きなスパイクマークが所々に残っていました。そこで、目立った損傷を直しながら、自分のボールのところまで進んだのですが、途中、同伴プレーヤーのパッティングラインにかかりそうな損傷も直してしまいました。ルール上、問題はなかったのでしょうか?
    違反にはならないが、注意が必要な行為なのでなるべく避けたほうが良い。

    解説

    規則上は違反にはなっていないがマナー上はなるべく控えたい

    このケースににあるように、新ルールにより、グリーン上の損傷は旧ルールで認められていたボールマークと古いホールの埋め跡の他、新たにスパイクマークもならすことができるようになった。

    その規則13−1cにはこうある。「球がパッティンググリーン上にあるかどうかにかかわらず、プレーヤーはパッティンググリーン上で次の2つの行動をとることができる」として、「砂やバラバラの土を取り除くこと」と「損傷の修理」を規定。

    そして、この後者において「合理的な手法」で、かつ「不当に時間をかけずに直すこと」ができるとして、「ボールマーク」や「古いホールの埋め跡」の他に、「スパイクマーク」や「用具・旗竿でできた傷」、「張芝の継ぎ目」、「動物の足跡」などが列挙され、そうした損傷の修理は認められるようになった。

    そこでこのケースだが、プレーヤーは損傷を修理する際に、同伴プレーヤーのパッティングライン上にも触れ、損傷を直したというのだ。

    しかし、この規則には修理ができる場所の制限はなく、グリーン上のどこでも直して良いことになっている。

    さらに、規則8-3は「他のプレーヤーの止まっている球やその他のプレーヤーが行うストロークに影響を及ぼす物理的状態を変えるプレーヤーの故意の行動」を規制するルールで、基本的に他のプレーヤーのパッティングラインに物理的な変化を与えることは禁止されている。

    だがここでも、グリーン上の損傷を修理する場合は除くとなっており、ペナルティの対象から除外されている。ということで、このケースは、規則上は無罰となる。

    しかし、たとえ親切心からの行動であっても、マナー上は、他のプレーヤーのラインに触れることはなるべく控えたい。

    なお、グリーン面の不整地は直せるといっても、例えば芝の不均等な成長でできた凸凹など、自然の作用による不整地はならせないとなっているので、その点はじゅうぶん注意が必要である。

    『ALBA 767号(2019年2月28日発売号)』より

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