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アジアゴルフ紀行
【中国編】新型コロナウイルスの影響を受ける中国ゴルフ事情<4月>
新型コロナウイルス発症の地でもある中国のゴルフ界はどのような状況になっているのだろうか。アジアゴルフ紀行中国編を担当してもらっている日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロ会員で中国在住の森田愁平さんに聞いた。
配信日時:2020年4月24日 03時00分
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前回の原稿を書いた2月中旬、中国は新型コロナウイルス感染の真っ只中でした。およそ二ヶ月が経過し、4月4日の死者を悼む日、清明節には中国各地で「コロナ終息宣言」とも取れる、犠牲者に対する3分間の黙祷が行われ、中国政府も経済を通常に戻すためにやっきになっているように思えます。
4月20日現在、上海近郊ではすべてのゴルフ施設が通常営業に戻りました。しかしこの「すべて」とは、外出禁止、営業禁止の約3ヶ月間を耐えた企業のこと。予想はできたかもしれませんが、1円の入金もなく、資金繰りが間に合わず廃業をせざるを得なかったゴルフ企業も少なくありません。
4月20日現在、上海近郊ではすべてのゴルフ施設が通常営業に戻りました。しかしこの「すべて」とは、外出禁止、営業禁止の約3ヶ月間を耐えた企業のこと。予想はできたかもしれませんが、1円の入金もなく、資金繰りが間に合わず廃業をせざるを得なかったゴルフ企業も少なくありません。
“レッスン”禁止
ゴルフ場、練習場、室内ゴルフ施設まで現在は営業を許されています。私も当局に対する室内ゴルフ施設の再開許可の申請に1ヶ月以上を費やしました。ようやく許可が降りたと喜んだ翌日に「申請なしの再開を認める」通達が出て、かなりがっかりしたものです。しかし、レッスン行為は未だに禁止されたままです。「オフラインレッスンは引き続き禁止」という告知の内容が、オンライン流行りの現代社会を読み取った出し方だなと、少し感心もしましたが。
そもそも中国で、「ゴルフレッスン」という経営許可を取ることは不可能に近いです。「レッスン」とは中国語なら「教育」となり、当局の関知しない勝手な「教育」など、到底許されないからです。しかし、ゴルフに限らず、多くのスクールビジネスで「コンサルティング」と言う経営許可が出ています。学習塾なら、「成績をコンサルティング」するといった具合に。
ですが、非常時に、そんな屁理屈は通用しないのがここ中国。打席の横に人が立っているだけでも、「見た目」がレッスンなら、即刻営業禁止になる場合すらあります。いずれにせよ、弊社運営の4拠点すべてでレッスンは再開できていません。
そもそも中国で、「ゴルフレッスン」という経営許可を取ることは不可能に近いです。「レッスン」とは中国語なら「教育」となり、当局の関知しない勝手な「教育」など、到底許されないからです。しかし、ゴルフに限らず、多くのスクールビジネスで「コンサルティング」と言う経営許可が出ています。学習塾なら、「成績をコンサルティング」するといった具合に。
ですが、非常時に、そんな屁理屈は通用しないのがここ中国。打席の横に人が立っているだけでも、「見た目」がレッスンなら、即刻営業禁止になる場合すらあります。いずれにせよ、弊社運営の4拠点すべてでレッスンは再開できていません。
施設減ってもゴルファー減らず
しかし、私は変わらず中国ゴルフの将来に希望を持っています。ゴルフを好きな方は一度は思われた事があると思います。ある意味、「やめることのできない“中毒”のようなもの」と。特に、1ヶ月以上の外出禁止を経れば、もうたまらなく「ゴルフ」がしたくなるものです。
練習施設の営業再開情報がSNSでめぐり、オープン当日に待ちわびたゴルファーが列をなす。この光景を目の当たりにし、私はここからが中国ゴルフの本当の勝負の時代に入ると確信しました。
練習施設の営業再開情報がSNSでめぐり、オープン当日に待ちわびたゴルファーが列をなす。この光景を目の当たりにし、私はここからが中国ゴルフの本当の勝負の時代に入ると確信しました。
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