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テーラーメイドの新『TP5/TP5x』は、ソフトなのに飛びがMAX!【銀のALBAボール特集】

テーラーメイドの新『TP5/TP5x』は、ソフトなのに飛びがMAX!【銀のALBAボール特集】

文・構成/苔縄和裕 写真/相田克己、山代厚男、Getty Images 取材協力/ GOLF&FITNESS POINT芝浦

配信日時:2024年3月19日 00時00分

今年のツアーボールは、テーラーメイドが激アツだ!

【海老原秀聡/profile】2012年プロ入り。現在はGOLF&FITNESS
POINT芝浦」で指導に務める。正確なショットに定評があり、最新のスイング理論はもちろんギアにも精通している

【海老原秀聡/profile】2012年プロ入り。現在はGOLF&FITNESS POINT芝浦」で指導に務める。正確なショットに定評があり、最新のスイング理論はもちろんギアにも精通している

大きさも形も同じに見えるボールだが、その中身は千差万別。どれを選ぶかでスコアやプレー内容が大きく変わる。そこで最新ゴルフボールを、ドライバー、アイアン、アプローチ、パターで試打して性能を検証。各社の新作が目白押しだが、今年はテーラーメイドに大注目だ!
 
フルショットをテストしたのは、ヘッドスピード50m/sのフェードヒッター、海老原秀聡プロ。ドライバーやアイアンで試打したが、その打球音と飛び出すボールの速さに驚きを隠せなかったのが、テーラーメイドの新しい『TP5/TP5x』だった。
 
ソフトな打感で初速が0.5m/sアップ

「新しい『TP5』はボールがフェースに乗る感覚と軽快な弾き感があって、気持ちよく飛ばせますね。前作よりもインパクトの打球音が低くて、打感がすごく軟らかく感じるのに、なぜか初速が平均0.5m/sもアップしました。他社の新作と比べてもトップ級にソフトに感じますね。これは、ドライバー、アイアン、アプローチ、パターも同様で音が静かに感じました。
 
もっと驚いたのが、新しい『TP5x』で前作よりも打感の軟らかさと振り抜きの良さがアップして、旧『TP5』と同じような硬さなのに新『TP5』を超える初速で、パワーヒッターがより満足できると思います。新『TP5』よりしっかりですが、初速が凄く上がっています。(5球平均で0.4m/s増)、音もソフトなのに、こんなに出球が速くなるのが不思議」(海老原プロ)
 
新開発の“低密度”コアで相反する性能を実現した!

海老原プロが驚くのも無理はなく、これまでゴルフボールの開発では「飛距離を追求すると打感が硬くなり、打感を軟らかくすると飛距離が低下する」という設計におけるトレードオフの関係が存在した。これは、どのメーカーにおいても同様で、各社が同じジレンマを抱えてきた。
 
ところが、テーラーメイドだけが新開発のコアでこの問題を解決し、打感の軟らかさと高初速の飛びを両立。それが海老原プロが驚く新『TP5シリーズ』というわけだ。一番の特長は、従来の常識を覆す低密度の【スピードラップコア】にある。3種類の素材をブレンドした低密度コアは、従来の粒子が細かい高密度コアよりソフトな打感と打音で、前作を凌駕する初速を実現している。
 
これまでは初速を上げるためにコアの密度を上げ、その硬さをエネルギーに換えて飛ばしていた。しかし、新『TP5シリーズ』はソフトな打感で反発力が高い低密度コアを搭載したことで『軟らかいボールは初速が出ない』『硬いボールが飛ぶ』という従来のボール開発のジレンマを打破している。
 
テーラーメイド独自の5層構造が、全ての局面でベストパフォーマンスを発揮!

実際、新『TP5x』へ切り替えたローリー・マキロイもボール初速を大幅に伸ばして飛距離アップしており、1月のドバイで勝利している。また、テーラーメイド独自の5層構造によって、アプローチのスピンコントロール性能はもちろん、セカンドショットやパターにいたるまで、14本全てのショットでベストなパフォーマンスを発揮。
 
上図ように、1層目がよりソフトになって無駄なスピンを抑えつつティショットでの爆発的なボール初速を生み、2層目と3層目も前作よりソフトで理想的な硬度に設定可能に。最も硬い層の4層目は5層目のウレタンカバーと合わさってウェッジでの操作性と高いスピン性能を発揮。3ピースや4ピースのボールでは妥協せざるを得ない、全ショットでのハイパフォーマンスを1つのボールで実現している。
 
ゴルフ規則ではホールの途中でボールを替えることはできない。そんな中、ドライバーからパターまで、1つのボールで全てのショットに特化した性能を発揮するのが、5層構造の次世代のツアーボール『TP5シリーズ』なのだ。
 
新デザインのPixも登場/ツアープロも使えるグラフィックデザイン

加えて、ビジュアルテクノロジーも前作から新デザインへアップデート。リッキー・ファウラー監修の『Pix』のグラフィックを、黒とオレンジの比率が5対5となる四角形に変えたことでコントラストがより強調され、転がりの視認性がアップしている。
 
そして、モデル名のヨコのラインである「サイドスタンプ」も長くなり、より使いやすくなった。グリーン上でのアライメント効果がアップしながらも通常のショットでは気にならないデザインなので、トミー・フリートウッドなどツアープロも違和感なく使っているとか。

パターの“打感”に関して詳細テストした追分浩一プロはこう話す。「新『TP5』は軟らかい中にも芯を感じる打感で、転がりもゆっくりで速いグリーンに合いそう。新『TP5x』は転がりが速めで、ミドル~ロングパットで距離感を合わせやすく、ツアープロが結果を出すのも頷けますね」。
 
NEW『TP5/TP5x』シリーズは、前作から3年間の長い開発期間をかけただけあり、4代目にしてシリーズはその完成度を大幅に引き上げたようだ。

✦ALBA本誌888号「銀のALBA/最新ボール統一表」より抜粋

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