メキシコで開催された「マヤコバゴルフクラシック」は40歳になったマット・クーチャー(米国)の4年半ぶりの優勝で幕を閉じた。また、南アフリカで行われている欧州ツアー「ネッドバンクゴルフチャレンジ hosted by ゲーリー・プレーヤー」は、45歳のリー・ウェストウッド(イングランド)が4年ぶりの優勝で欧州ツアー通算24勝目となった。
■ ウェストウッドは『Veylix ROME』、クーチャーは『DG 105』へ
いずれもベテランの復活優勝だが、使用シャフトの変更が目がついた。まずは、リー・ウェストウッド。『G400 LST』の10.5°にVeylist Golfの『Veylix ROME 60X』を装着していた。Veylixシャフトは日本でも知る人ぞ知る新興シャフトメーカーで、カラフルな“アート性”をデザインテーマに追求した高級カスタムシャフトだ。
また、マット・クーチャーのアイアンシャフトがエアロテック『スチールファイバーi95』からトゥルーテンパー『Dynamic Gold 105』(S300)に変更されていたことも意外なところ。クーチャーは『スチールファイバーi95』をここ数年ずっと愛用し続け、ブラント・スネデカーやフレッド・カプルスら仲のいいBS勢とその輪を広げていた。
だが、『Dynamic Gold』の軽量版と聞いて、それも納得。このシャフトはある程度ヘッドスピードの速いゴルファーにも使える軽量シャフトとして評価の高いモデルだからだ。筆者は日本シャフト『モーダス3ツアー130』(X)を使用中だが、『DG 105』への変更を検討中で、周囲のヘッドスピード46m/s前後のゴルファーで『DG 105』に移行したゴルファーも多い。
■ 額賀辰徳は三菱ケミカル『テンセイCK Pro ホワイト』へ
そして、国内男子ツアーの「三井住友VISA太平洋マスターズ」で、飛ばし屋・額賀辰徳がついに初優勝。額賀には、クラブ契約フリー時代から何度かクラブについて取材させてもらったが、ついに優勝とは感慨深い。特にPINGと契約した今季は「自分が好きなクラブなら結果が出るとは限らない」と語っていただけに、自分の好みではなく、結果重視で選んだクラブでついに手に入れた勝利の美酒は、どんなものだろうか。
そして、額賀のドライバーシャフトにもまた目を奪われた。三菱ケミカル『テンセイCK Pro ホワイト』らしきものが入っていた。今季何度も記事にしてきた、PGAツアーで今年大流行した『テンセイ』シリーズの一部、直近までローリー・マキロイがFWに同コスメのものを使用していた。
額賀自身は優勝会見で「飛距離が持ち味になっているのか、と考えた時期もあった。飛ばし屋は、ゴルフが難しいんじゃないかと思っていた。自分がヘタなだけなのに、それを理由にしてしまっている時もあった」と語った。だが、世界のゴルフの潮流を見れば、絶対に飛距離が武器になることは明らかだ。
直近で大ブレイクするキャメロン・チャンプや、トニー・フィナウなどなど、PGAツアーではやさしいヘッドとハードなシャフトの短尺ドライバーで曲げずにぶっ飛ばすプロが飛躍している。今回、額賀もPGAツアーで大ブレイクした米国モデル『テンセイ』シリーズを手にして勝ったが、PGAツアーのトレンドを日本人プレーヤーが導入しても何らおかしくない。
⇒【記者の目】PGAツアーの飛ばし屋10傑は何を使ってる?一番人気ドライバーは、なんと3人が被る結果に!
⇒平均342ヤード!?ウェブドットコムツアーの飛ばし王、キャメロン・チャンプは何を使ってる?
「外国人と日本人は体格が違う」ことは百も承知でも、いつまでもガラパゴスの論理では進化できない。むしろ、世界の最先端の潮流をどんどん導入する姿勢こそ、これからのプレーヤーに必要なことではないだろうか。額賀の“覚醒”にそんなことを思う11月11日だった。
Text/Mikiro Nagaoka
■ ウェストウッドは『Veylix ROME』、クーチャーは『DG 105』へ
いずれもベテランの復活優勝だが、使用シャフトの変更が目がついた。まずは、リー・ウェストウッド。『G400 LST』の10.5°にVeylist Golfの『Veylix ROME 60X』を装着していた。Veylixシャフトは日本でも知る人ぞ知る新興シャフトメーカーで、カラフルな“アート性”をデザインテーマに追求した高級カスタムシャフトだ。
また、マット・クーチャーのアイアンシャフトがエアロテック『スチールファイバーi95』からトゥルーテンパー『Dynamic Gold 105』(S300)に変更されていたことも意外なところ。クーチャーは『スチールファイバーi95』をここ数年ずっと愛用し続け、ブラント・スネデカーやフレッド・カプルスら仲のいいBS勢とその輪を広げていた。
だが、『Dynamic Gold』の軽量版と聞いて、それも納得。このシャフトはある程度ヘッドスピードの速いゴルファーにも使える軽量シャフトとして評価の高いモデルだからだ。筆者は日本シャフト『モーダス3ツアー130』(X)を使用中だが、『DG 105』への変更を検討中で、周囲のヘッドスピード46m/s前後のゴルファーで『DG 105』に移行したゴルファーも多い。
■ 額賀辰徳は三菱ケミカル『テンセイCK Pro ホワイト』へ
そして、国内男子ツアーの「三井住友VISA太平洋マスターズ」で、飛ばし屋・額賀辰徳がついに初優勝。額賀には、クラブ契約フリー時代から何度かクラブについて取材させてもらったが、ついに優勝とは感慨深い。特にPINGと契約した今季は「自分が好きなクラブなら結果が出るとは限らない」と語っていただけに、自分の好みではなく、結果重視で選んだクラブでついに手に入れた勝利の美酒は、どんなものだろうか。
そして、額賀のドライバーシャフトにもまた目を奪われた。三菱ケミカル『テンセイCK Pro ホワイト』らしきものが入っていた。今季何度も記事にしてきた、PGAツアーで今年大流行した『テンセイ』シリーズの一部、直近までローリー・マキロイがFWに同コスメのものを使用していた。
額賀自身は優勝会見で「飛距離が持ち味になっているのか、と考えた時期もあった。飛ばし屋は、ゴルフが難しいんじゃないかと思っていた。自分がヘタなだけなのに、それを理由にしてしまっている時もあった」と語った。だが、世界のゴルフの潮流を見れば、絶対に飛距離が武器になることは明らかだ。
直近で大ブレイクするキャメロン・チャンプや、トニー・フィナウなどなど、PGAツアーではやさしいヘッドとハードなシャフトの短尺ドライバーで曲げずにぶっ飛ばすプロが飛躍している。今回、額賀もPGAツアーで大ブレイクした米国モデル『テンセイ』シリーズを手にして勝ったが、PGAツアーのトレンドを日本人プレーヤーが導入しても何らおかしくない。
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「外国人と日本人は体格が違う」ことは百も承知でも、いつまでもガラパゴスの論理では進化できない。むしろ、世界の最先端の潮流をどんどん導入する姿勢こそ、これからのプレーヤーに必要なことではないだろうか。額賀の“覚醒”にそんなことを思う11月11日だった。
Text/Mikiro Nagaoka