マキロイ、タイガー、ローズ、ガルシアが愛用した、三菱ケミカル『テンセイCK Proオレンジ』が日本上陸、打ってみた【記者の目】
マキロイ、タイガー、ローズ、ガルシアが愛用した、三菱ケミカル『テンセイCK Proオレンジ』が日本上陸、打ってみた【記者の目】
配信日時:2019年1月8日 11時03分
8日(火)、都内練習場にて三菱ケミカルの新製品試打・発表会が行われた。米国専用モデルだった『テンセイCK Proオレンジ』がついに日本上陸、2月上旬に5万円+税で発売するとのこと。
⇒タイガー・ウッズ、三菱『テンセイオレンジ』へ移行。「左を消すと右のミスも減る」って本当?
⇒マキロイ&タイガー&ローズ、ガルシアも!三菱の米国仕様『テンセイCK PROオレンジ』のW脳内試打
■マキロイ起点で火がついた“手元が重い”粘り系
ALBA.netでは昨年からこのシャフトについて何度も報じている。というのも、ローリー・マキロイが昨季序盤からこのシャフトへ移行し、爆発的に飛距離を伸ばしたから。(昨季、平均319.7yでドライビングディスタンス1位に)その動向はPGAツアーのライバルたちにも広がり、タイガー・ウッズ、ジャスティン・ローズ、セルヒオ・ガルシア、イアン・ポールター、チャーリー・ホフマンなど、錚々たるプロたちが『テンセイCK Proオレンジ』へと移行したのは記憶に新しい。
どんな特徴があるのか? 販売代理店を務めるエストリックスの長崎隆幸氏はこう語る。
「バット(手元)部にCKクロスと呼ぶ素材を採用しているため、これまでの三菱シャフトにはなかった新たなスイングフィールだと思います。一言で言うと、粘る元調子。これまでの三菱の中でも最も切り返しで粘るフィーリングが得られると思います。
『テンセイCK Proオレンジ』は、タングステンプリプレグを手元に配置していて、手元側が重く、カウンターバランスになっています。そのため、重いヘッドを使用してもストレスなく一気にフィニッシュまで振り切れると思います。
今回は日本上陸にあたり、米国にはなかった50グラム台のRからご用意しています。PGAツアーのトップ選手たちの使用実績ばかりにフォーカスされがちですが、必ずしもハードヒッター向けというわけではないのは50グラム台を打っていただければ分かると思います。アイアンショットなどで、普段タメを意識される方には特に相性がいいと思います」(長崎氏)
■全重量帯を打ってみた
試打会も兼ねていたため、筆者(最大HS50m/s弱、この日は44m/sくらい?)も早速打たせてもらった。まず、日本上陸にあたり追加された50グラム台のRから。試打ヘッドは、テーラーメイド『M3 460』(ロフト9°)を選択。現エースヘッドを使用して、どう感じるのか。
第一印象としては、長崎氏の言葉通り、同社のシャフトでは記憶にないくらい切り返しでの“粘り”を感じた。筆者の場合、超粘り系シャフトだとフェース開閉が遅れることも多いが、カウンターバランスのおかげか、インパクト手前からフィニッシュまで一気に振り切れた。
特筆は、そのスピン量の少なさ。目視でも2000回転を切った!?と感じるくらいの低スピンで、50Rだとつかまりもよく、中・高弾道ドローが打てた。サイドスピンが少なく曲がりも減らせるため、印象としては“全然振らなくても飛ばせるシャフト”。余分なバックスピンが入らず、曲がらず、ランも出そうで、これなら冬から春にかけて強力な武器になりそう。
次は60グラム台のS。いわゆる【6S】はこれまで多くのアスリートゴルファーにとってのストライクゾーンだが、ここからは少し印象が変化。切り返しの粘りは同じだが、シャフト全体がしっかりしたこと、『M3 460』の9°というヘッドのため、ライナーフェードが多くなった。左への曲がりを減らせて、スピン量が少ない印象も変わらず。
最後に、無謀にもタイガーが使用していたスペック(70TX)にも挑戦してみた。ところが、意外なことに振ったフィーリングとしては「そこまでハードじゃない」。切り返しで手元が粘るため、まったくしなりを感じないわけではない。しならせられる分、手強いフィーリングではなかったが、やはり低打ち出し・低スピンでキャリーが出なかった。
ちなみに、ヘッドを『M3 460』(9°)からブリヂストン『TOUR B XD-3』(10.5°)に替えると、スピン量が適正に近づき、つかまりとキャリーも伸びた。各重量帯を打った総評としては、「PGAツアーの猛者から愛されるのに反して、多くのゴルファーにとって、50グラム台はかなり面白い存在」と感じた。(タイガースペックはさすがに無謀でした…)
Text/Mikiro Nagaoka
⇒タイガー・ウッズ、三菱『テンセイオレンジ』へ移行。「左を消すと右のミスも減る」って本当?
⇒マキロイ&タイガー&ローズ、ガルシアも!三菱の米国仕様『テンセイCK PROオレンジ』のW脳内試打
■マキロイ起点で火がついた“手元が重い”粘り系
ALBA.netでは昨年からこのシャフトについて何度も報じている。というのも、ローリー・マキロイが昨季序盤からこのシャフトへ移行し、爆発的に飛距離を伸ばしたから。(昨季、平均319.7yでドライビングディスタンス1位に)その動向はPGAツアーのライバルたちにも広がり、タイガー・ウッズ、ジャスティン・ローズ、セルヒオ・ガルシア、イアン・ポールター、チャーリー・ホフマンなど、錚々たるプロたちが『テンセイCK Proオレンジ』へと移行したのは記憶に新しい。
どんな特徴があるのか? 販売代理店を務めるエストリックスの長崎隆幸氏はこう語る。
「バット(手元)部にCKクロスと呼ぶ素材を採用しているため、これまでの三菱シャフトにはなかった新たなスイングフィールだと思います。一言で言うと、粘る元調子。これまでの三菱の中でも最も切り返しで粘るフィーリングが得られると思います。
『テンセイCK Proオレンジ』は、タングステンプリプレグを手元に配置していて、手元側が重く、カウンターバランスになっています。そのため、重いヘッドを使用してもストレスなく一気にフィニッシュまで振り切れると思います。
今回は日本上陸にあたり、米国にはなかった50グラム台のRからご用意しています。PGAツアーのトップ選手たちの使用実績ばかりにフォーカスされがちですが、必ずしもハードヒッター向けというわけではないのは50グラム台を打っていただければ分かると思います。アイアンショットなどで、普段タメを意識される方には特に相性がいいと思います」(長崎氏)
■全重量帯を打ってみた
試打会も兼ねていたため、筆者(最大HS50m/s弱、この日は44m/sくらい?)も早速打たせてもらった。まず、日本上陸にあたり追加された50グラム台のRから。試打ヘッドは、テーラーメイド『M3 460』(ロフト9°)を選択。現エースヘッドを使用して、どう感じるのか。
第一印象としては、長崎氏の言葉通り、同社のシャフトでは記憶にないくらい切り返しでの“粘り”を感じた。筆者の場合、超粘り系シャフトだとフェース開閉が遅れることも多いが、カウンターバランスのおかげか、インパクト手前からフィニッシュまで一気に振り切れた。
特筆は、そのスピン量の少なさ。目視でも2000回転を切った!?と感じるくらいの低スピンで、50Rだとつかまりもよく、中・高弾道ドローが打てた。サイドスピンが少なく曲がりも減らせるため、印象としては“全然振らなくても飛ばせるシャフト”。余分なバックスピンが入らず、曲がらず、ランも出そうで、これなら冬から春にかけて強力な武器になりそう。
次は60グラム台のS。いわゆる【6S】はこれまで多くのアスリートゴルファーにとってのストライクゾーンだが、ここからは少し印象が変化。切り返しの粘りは同じだが、シャフト全体がしっかりしたこと、『M3 460』の9°というヘッドのため、ライナーフェードが多くなった。左への曲がりを減らせて、スピン量が少ない印象も変わらず。
最後に、無謀にもタイガーが使用していたスペック(70TX)にも挑戦してみた。ところが、意外なことに振ったフィーリングとしては「そこまでハードじゃない」。切り返しで手元が粘るため、まったくしなりを感じないわけではない。しならせられる分、手強いフィーリングではなかったが、やはり低打ち出し・低スピンでキャリーが出なかった。
ちなみに、ヘッドを『M3 460』(9°)からブリヂストン『TOUR B XD-3』(10.5°)に替えると、スピン量が適正に近づき、つかまりとキャリーも伸びた。各重量帯を打った総評としては、「PGAツアーの猛者から愛されるのに反して、多くのゴルファーにとって、50グラム台はかなり面白い存在」と感じた。(タイガースペックはさすがに無謀でした…)
Text/Mikiro Nagaoka