リッキー・ファウラー、コブラ『F9』で本当にヘッドスピードは上がった?【記者の目】
リッキー・ファウラー、コブラ『F9』で本当にヘッドスピードは上がった?【記者の目】
配信日時:2019年2月8日 01時37分
コブラから『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーについて商品説明があった。プーマジャパンのゴルフ本部長、クレイ・ギャリー氏に筆者はリッキー・ファウラーの躍進について主に質問をぶつけた。
――リッキー・ファウラーが『KING F9 SPEEDBACK』ドライバー投入後、平均スコアを上げまくっています。このドライバーの投入5試合目で約2年ぶりの勝利でしたが、ざっくり特徴としては何なのでしょう?
⇒ファウラー優勝!コブラ『KING F9 SPEEDBACK』投入5試合の平均スコアは「68.3」
「丸みを帯びたクラウン、隆起したスカート、さらに丸みを帯びたリーディングエッジのコンビネーションが、空気の流れを向上させ、抜群のスピード性能と安定性を発揮します。我々はこれらの空力特性を【SPEEDBACK AERO DESIGN】と呼んでいます。
裏話ですが、我々は去年の11月に契約プロ3人に使ってもらおうと準備していました。ところが、それよりも前の10月の段階でデシャンボーとリッキーが使ってしまいました。デシャンボーは『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーを使い始めた週にいきなり優勝、リッキーも4位です。
その前にプーマのアパレルのカタログ撮影があったのですが、そこに撮影用の純正クラブとして『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーを準備していたのです。リッキーはそれを見つけて振り始めるなり言いました。“コレ、ヘッドスピードが上がる気がする。早く使いたいから準備を急いで!”と。デシャンボー、レクシーも同じことを言い始め、予定より早いツアー投入になったんです」(クレイ・ギャリー氏)
――確かに、リッキー自身が「10ヤードくらいドライバーの飛距離が伸びた」と言ってますよね。でもテーラーメイド『TP5x』の影響も口にしています。アイアンの飛距離も10ヤードまではいかずとも、全体に数ヤード伸びていると言ってますので。飛距離UPは主にボールじゃないでしょうか?
「それもあると思いますが、ヘッドスピードはどうなっていますか? 彼は『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーで上がると言ってましたが?」
――調べましょう。あっ!本当だ、上がってました。2018年の平均が115.89マイル/時(51.8m/s)だったのが、2019年は平均116.66マイル/時(52.15m/s)になってます!でも、これってシャフトを長くしたとか?
「いえ、変わっていません。リッキーは前作『KING F8+』ドライバーと同じで43.5インチのままですよ。彼が前作から変更した点は、前作の時は9°のロフトを最初から選んでいたものを、今回は10.5°を選んで9°に可変していること。“やさしいヘッドがいい”ということです。それに、彼は短尺ですから、ソールのウェイトも通常よりも重くしているくらいで、ヘッドが軽いといったこともありません」
――なるほど。ということは、やはり空力が改善されている部分が大きいのか…。ちょっと試しにボールスピードも見てみたのですが、去年の173.7(77.65m/s)から175.7マイル/時(78.54m/s)に上がってました。あと、スピン量も見てみると去年の2852.4rpmから2391.3rpmに500回転近くも下がってますね。なんですか、この数字?
「これもSPEEDBACK構造の一部なんですが、【LOW CG SPEEDBACK WEIGHTING】と呼ぶ低重心かつ深重心を実現した構造になっています。今回の『KING F9 SPEEDBACK』はこれまでと比較にならないほどカーボンクラウンの面積が大幅に増え、ラップ構造になっています。重心を下げられる上、それでいてすごく深重心。空力を追求しながら、低重心かつ寛容性も高めています」
――なるほど。ファウラーが飛距離UPしながら、曲がらない理由が何となく見えてきました…。今日はありがとうございました。
「今回リッキーが勝ちましたが、実は先程も言ったように、去年ブライソン・デシャンボーが投入した週に勝って、先日も欧州で勝利しました。そして、レクシー・トンプソンも『KING F9 SPEEDBACK』を投入して2週間で優勝しています。コブラ契約プロ3人全員が早く使いたいと言って、投入して100%勝っている。それも、すごいスピードで。このことはしっかり強調しておきたいです」
⇒デシャンボー、ファウラーがシーズン初戦で大爆発!黄色い新作『F9』の効果か
⇒デシャンボーに続き、レクシー・トンプソンも即優勝!黄色いコブラ『KING F9 SPEEDBACK』の日本発売が決定!
――分かりました。既に記事もかなり書いていますが、強調しておきます。(笑)ありがとうございました。発売は3月頭ですよね、楽しみにしています!
Text/Mikiro Nagaoka
――リッキー・ファウラーが『KING F9 SPEEDBACK』ドライバー投入後、平均スコアを上げまくっています。このドライバーの投入5試合目で約2年ぶりの勝利でしたが、ざっくり特徴としては何なのでしょう?
⇒ファウラー優勝!コブラ『KING F9 SPEEDBACK』投入5試合の平均スコアは「68.3」
「丸みを帯びたクラウン、隆起したスカート、さらに丸みを帯びたリーディングエッジのコンビネーションが、空気の流れを向上させ、抜群のスピード性能と安定性を発揮します。我々はこれらの空力特性を【SPEEDBACK AERO DESIGN】と呼んでいます。
裏話ですが、我々は去年の11月に契約プロ3人に使ってもらおうと準備していました。ところが、それよりも前の10月の段階でデシャンボーとリッキーが使ってしまいました。デシャンボーは『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーを使い始めた週にいきなり優勝、リッキーも4位です。
その前にプーマのアパレルのカタログ撮影があったのですが、そこに撮影用の純正クラブとして『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーを準備していたのです。リッキーはそれを見つけて振り始めるなり言いました。“コレ、ヘッドスピードが上がる気がする。早く使いたいから準備を急いで!”と。デシャンボー、レクシーも同じことを言い始め、予定より早いツアー投入になったんです」(クレイ・ギャリー氏)
――確かに、リッキー自身が「10ヤードくらいドライバーの飛距離が伸びた」と言ってますよね。でもテーラーメイド『TP5x』の影響も口にしています。アイアンの飛距離も10ヤードまではいかずとも、全体に数ヤード伸びていると言ってますので。飛距離UPは主にボールじゃないでしょうか?
「それもあると思いますが、ヘッドスピードはどうなっていますか? 彼は『KING F9 SPEEDBACK』ドライバーで上がると言ってましたが?」
――調べましょう。あっ!本当だ、上がってました。2018年の平均が115.89マイル/時(51.8m/s)だったのが、2019年は平均116.66マイル/時(52.15m/s)になってます!でも、これってシャフトを長くしたとか?
「いえ、変わっていません。リッキーは前作『KING F8+』ドライバーと同じで43.5インチのままですよ。彼が前作から変更した点は、前作の時は9°のロフトを最初から選んでいたものを、今回は10.5°を選んで9°に可変していること。“やさしいヘッドがいい”ということです。それに、彼は短尺ですから、ソールのウェイトも通常よりも重くしているくらいで、ヘッドが軽いといったこともありません」
――なるほど。ということは、やはり空力が改善されている部分が大きいのか…。ちょっと試しにボールスピードも見てみたのですが、去年の173.7(77.65m/s)から175.7マイル/時(78.54m/s)に上がってました。あと、スピン量も見てみると去年の2852.4rpmから2391.3rpmに500回転近くも下がってますね。なんですか、この数字?
「これもSPEEDBACK構造の一部なんですが、【LOW CG SPEEDBACK WEIGHTING】と呼ぶ低重心かつ深重心を実現した構造になっています。今回の『KING F9 SPEEDBACK』はこれまでと比較にならないほどカーボンクラウンの面積が大幅に増え、ラップ構造になっています。重心を下げられる上、それでいてすごく深重心。空力を追求しながら、低重心かつ寛容性も高めています」
――なるほど。ファウラーが飛距離UPしながら、曲がらない理由が何となく見えてきました…。今日はありがとうございました。
「今回リッキーが勝ちましたが、実は先程も言ったように、去年ブライソン・デシャンボーが投入した週に勝って、先日も欧州で勝利しました。そして、レクシー・トンプソンも『KING F9 SPEEDBACK』を投入して2週間で優勝しています。コブラ契約プロ3人全員が早く使いたいと言って、投入して100%勝っている。それも、すごいスピードで。このことはしっかり強調しておきたいです」
⇒デシャンボー、ファウラーがシーズン初戦で大爆発!黄色い新作『F9』の効果か
⇒デシャンボーに続き、レクシー・トンプソンも即優勝!黄色いコブラ『KING F9 SPEEDBACK』の日本発売が決定!
――分かりました。既に記事もかなり書いていますが、強調しておきます。(笑)ありがとうございました。発売は3月頭ですよね、楽しみにしています!
Text/Mikiro Nagaoka