河本結、バーディ量産に2つの大きなギア変更【記者の目】
河本結、バーディ量産に2つの大きなギア変更【記者の目】
配信日時:2019年4月1日 05時49分
<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 最終日◇31日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6525ヤード・パー72>
今季からツアーに本格参戦の河本結が、大会記録を上回るトータル15アンダーでレギュラーツアー初優勝を挙げた。2位に5打差をつける圧勝で、新人3人による最終組で華々しい勝ち方。その背景にはこの試合の練習日に行われた2つのギア変更があった。
■J・ローズと同じ『FLAT CAT』を縦に入れ、クロスハンドに!
まず、好調の要因は、開幕直前に変えたパターだ。「転がりがいつか外れるだろうなという入り方で、すごく気になっていた」と、開幕直前にヘッド・グリップ・握り方を総取り替え。マレット型の『オデッセイ トゥーロン アトランタ』に変更。握り型もキャディを努めた弟の力(りき)から、「ハンドレイトになってるよ」と言われ、4年ぶりだというクロスハンドに変えた。
加えて特徴的なのがグリップ。シーズン開幕前に取り寄せた、断面が長方形のラムキン『FLAT CAT』を縦に入れて使用。ジャスティン・ローズが長年愛用するモデルだが、本来は『FLAT CAT』と書かれた広い面が上にくるはずだが、河本は向きを90度回転して縦に入れた。
「グリップを縦長になる形で入れてクロスハンドで握ったら、タッチが合ってよかった。縦に入れた方が、右手でフェース面を意識しやすくなる」と奏功。大会3日間を通しての平均パット数は2位に入った。
■使い慣れた『エボIV』に先週戻し、『FLASHサブゼロ』で爆伸び!
もう一つは、ドライバーの変更だ。開幕戦の「ダイキン」では、キャロウェイ『EPIC FLASH』(スタンダード)にシャフトは『ツアーAD DI』を挿して使用していた。昨季ステップアップツアーで4勝したシャフトはフジクラ『569 エボ4』(S)。FWもこの流れとなっているため、2戦目に使い慣れた『エボIV』に戻していた。
加えて『EPIC FLASH』(スタンダード)で開幕戦ではスピン量が多かったこともあり、2戦目では去年使用した『ROGUEサブゼロ』に変更。だが、今度は右へのミスが多く出ていたため、今大会で『EPIC FLASHサブゼロ』にした。これがばっちりハマり、右へのミスが減り、スピン量を減らせただけではなく、振りやすいシャフトで飛距離が開幕戦時より15ヤード伸びたのだった。
結果、今大会はぶっちぎりのバーディ17個を奪取し、「平均バーディ」も「3.91」のツアートップに躍り出た。そして、これはマグレではなく、彼女の“定位置”の可能性が高い。ステップアップツアーで4勝した昨季の「平均バーディ」も「3.81」でぶっちぎりの1位だった。(2位に0.6近くの大差をつけた)
ドライバーの悩みが消えて飛距離が伸びた。狙ったところに打てていなかったパッティングも、昨季以上の手応えを得て入りだした。昨季レギュラーツアーで「3.90」以上の平均バーディを記録したのは鈴木愛と申ジエのみ。優勝インタビューでは「今年の目標は賞金ランク5位以内」と明かしていたが、“大志”ではなく、現実味を感じるのは筆者だけだろうか。このルーキー、只者ではない。
【河本結の優勝ギア】 ※全てキャロウェイ
1W:EPIC FLASHサブゼロ
(8.5度、スピーダー569エボIV / S / 45インチ)
3,5W:ROGUEスター(15,18度、569エボIV / S)
4U:キャロウェイXR OS (22度)
5I〜PW: Xフォージド18
A,SW:マックダディフォージド(48,52,58度)
PT:オデッセイ トゥーロン アトランタ
BALL:クロムソフトX
Text/Mikiro Nagaoka
今季からツアーに本格参戦の河本結が、大会記録を上回るトータル15アンダーでレギュラーツアー初優勝を挙げた。2位に5打差をつける圧勝で、新人3人による最終組で華々しい勝ち方。その背景にはこの試合の練習日に行われた2つのギア変更があった。
■J・ローズと同じ『FLAT CAT』を縦に入れ、クロスハンドに!
まず、好調の要因は、開幕直前に変えたパターだ。「転がりがいつか外れるだろうなという入り方で、すごく気になっていた」と、開幕直前にヘッド・グリップ・握り方を総取り替え。マレット型の『オデッセイ トゥーロン アトランタ』に変更。握り型もキャディを努めた弟の力(りき)から、「ハンドレイトになってるよ」と言われ、4年ぶりだというクロスハンドに変えた。
加えて特徴的なのがグリップ。シーズン開幕前に取り寄せた、断面が長方形のラムキン『FLAT CAT』を縦に入れて使用。ジャスティン・ローズが長年愛用するモデルだが、本来は『FLAT CAT』と書かれた広い面が上にくるはずだが、河本は向きを90度回転して縦に入れた。
「グリップを縦長になる形で入れてクロスハンドで握ったら、タッチが合ってよかった。縦に入れた方が、右手でフェース面を意識しやすくなる」と奏功。大会3日間を通しての平均パット数は2位に入った。
■使い慣れた『エボIV』に先週戻し、『FLASHサブゼロ』で爆伸び!
もう一つは、ドライバーの変更だ。開幕戦の「ダイキン」では、キャロウェイ『EPIC FLASH』(スタンダード)にシャフトは『ツアーAD DI』を挿して使用していた。昨季ステップアップツアーで4勝したシャフトはフジクラ『569 エボ4』(S)。FWもこの流れとなっているため、2戦目に使い慣れた『エボIV』に戻していた。
加えて『EPIC FLASH』(スタンダード)で開幕戦ではスピン量が多かったこともあり、2戦目では去年使用した『ROGUEサブゼロ』に変更。だが、今度は右へのミスが多く出ていたため、今大会で『EPIC FLASHサブゼロ』にした。これがばっちりハマり、右へのミスが減り、スピン量を減らせただけではなく、振りやすいシャフトで飛距離が開幕戦時より15ヤード伸びたのだった。
結果、今大会はぶっちぎりのバーディ17個を奪取し、「平均バーディ」も「3.91」のツアートップに躍り出た。そして、これはマグレではなく、彼女の“定位置”の可能性が高い。ステップアップツアーで4勝した昨季の「平均バーディ」も「3.81」でぶっちぎりの1位だった。(2位に0.6近くの大差をつけた)
ドライバーの悩みが消えて飛距離が伸びた。狙ったところに打てていなかったパッティングも、昨季以上の手応えを得て入りだした。昨季レギュラーツアーで「3.90」以上の平均バーディを記録したのは鈴木愛と申ジエのみ。優勝インタビューでは「今年の目標は賞金ランク5位以内」と明かしていたが、“大志”ではなく、現実味を感じるのは筆者だけだろうか。このルーキー、只者ではない。
【河本結の優勝ギア】 ※全てキャロウェイ
1W:EPIC FLASHサブゼロ
(8.5度、スピーダー569エボIV / S / 45インチ)
3,5W:ROGUEスター(15,18度、569エボIV / S)
4U:キャロウェイXR OS (22度)
5I〜PW: Xフォージド18
A,SW:マックダディフォージド(48,52,58度)
PT:オデッセイ トゥーロン アトランタ
BALL:クロムソフトX
Text/Mikiro Nagaoka