猛ラフの「全米プロ」、テーラーの1W使用者が来る!?【筒の目】
猛ラフの「全米プロ」、テーラーの1W使用者が来る!?【筒の目】
配信日時:2019年5月17日 09時37分
<全米プロゴルフ選手権 初日◇16日◇ベスページ・ブラックコース(米国ニューヨーク州)◇7459ヤード・パー70>
米ツアー屈指の難コース、ベスページ・ブラックコースで開幕した海外メジャー「全米プロゴルフ選手権」。初日、異次元の7アンダーで飛び出したのは、“全米”と名の付くメジャーにめっぽう強い、ブルックス・ケプカ。
メジャーになるほど曲がらず、切れ味を増すショットの数々。この日もその特殊能力を存分に発揮した。しかも、2つのロングホールでバーディを取り逃し、惜しいバーディパットも何度か見せており、「まだまだ伸ばせた」余力ある「63」だった。
1打差の2位に付けたのは、『M5』を使うダニー・リー。4打差の3位は『M6』を使うトミー・フリートウッドと、初日のトップ3が全員テーラーメイドのドライバー使用者となった。(上位8名中では5人)この点について、最注目組のタイガー・ウッズ、ブルックス・ケプカ、フランチェスコ・モリナリの組を中心にチェックした筒康博はこう語る。
■球をカットするタイガー。ケプカも不要な転がりを防ぐ
メジャー連勝が期待されるタイガーですが、戦略は明確。ティショットは徹底してカット気味のフェード一辺倒で、とにかくランが出ない球で、転がってラフにいかせない意図ですね。距離を落としてでも球をカットするのは、昔からタイガーの得意戦法でFWキープ率71.43%、平均283.5ヤードとティショットは問題なさそうです。
実は同組だったケプカ選手もタイガーと使用ドライバーが似ているんですよ。『M5』に『ディアマナ ホワイトボード』シャフトを長く愛用中で、2人とも似たドライバーでランを減らす意図を感じました。ただし、ケプカ選手は球をカットせず、空中高くに打ち上げて、真上から落ちる球でランを減らしていますね。FWキープ64.29%の平均290ヤードはこちらも及第点でしょう。
今週はとにかく猛ラフに入れないこと。FWキープ率が勝敗を分けるため、フェードで距離の出る曲がらない選手が有利。それは選手みなが分かっていますが、初日トップ3が全員テーラーの最新『M』ユーザーというのは、ボクの中では納得感もあります。
■挙動の穏やかさと、調節性と、ツイストフェース
1つ目の理由は、テーラーメイドやPINGのヘッドは歴代ヘッド挙動がゆっくりめなこと。テーラーメイドであれば重めのヘッド重量、PINGであれば高MOIと、両社とも重心距離も長めのものが多く、フェードが打ちやすく、多少カットに振っても距離が落ちづらいヘッドと言えると思います。
しかも、テーラーメイド『M5』は、ウェイトをT字にスライド可能。重心距離や重心深度も微調整できるわけですから、なおさらフェードが打ちたい週には、カットに打たずともそれ向けの微調整も可能ですし。
何より、「ツイストフェース」の存在も大きいでしょう。ティショットがラフだと高確率でボギー以上がくると分かってても、やはりメジャーにミスは付き物ですし。それにしても、ドローが必要な「マスターズ」で2位、猛ラフで曲げられない「全米プロ」も異次元スタート。ケプカ選手の能力の“底”が見えません…。
米ツアー屈指の難コース、ベスページ・ブラックコースで開幕した海外メジャー「全米プロゴルフ選手権」。初日、異次元の7アンダーで飛び出したのは、“全米”と名の付くメジャーにめっぽう強い、ブルックス・ケプカ。
メジャーになるほど曲がらず、切れ味を増すショットの数々。この日もその特殊能力を存分に発揮した。しかも、2つのロングホールでバーディを取り逃し、惜しいバーディパットも何度か見せており、「まだまだ伸ばせた」余力ある「63」だった。
1打差の2位に付けたのは、『M5』を使うダニー・リー。4打差の3位は『M6』を使うトミー・フリートウッドと、初日のトップ3が全員テーラーメイドのドライバー使用者となった。(上位8名中では5人)この点について、最注目組のタイガー・ウッズ、ブルックス・ケプカ、フランチェスコ・モリナリの組を中心にチェックした筒康博はこう語る。
■球をカットするタイガー。ケプカも不要な転がりを防ぐ
メジャー連勝が期待されるタイガーですが、戦略は明確。ティショットは徹底してカット気味のフェード一辺倒で、とにかくランが出ない球で、転がってラフにいかせない意図ですね。距離を落としてでも球をカットするのは、昔からタイガーの得意戦法でFWキープ率71.43%、平均283.5ヤードとティショットは問題なさそうです。
実は同組だったケプカ選手もタイガーと使用ドライバーが似ているんですよ。『M5』に『ディアマナ ホワイトボード』シャフトを長く愛用中で、2人とも似たドライバーでランを減らす意図を感じました。ただし、ケプカ選手は球をカットせず、空中高くに打ち上げて、真上から落ちる球でランを減らしていますね。FWキープ64.29%の平均290ヤードはこちらも及第点でしょう。
今週はとにかく猛ラフに入れないこと。FWキープ率が勝敗を分けるため、フェードで距離の出る曲がらない選手が有利。それは選手みなが分かっていますが、初日トップ3が全員テーラーの最新『M』ユーザーというのは、ボクの中では納得感もあります。
■挙動の穏やかさと、調節性と、ツイストフェース
1つ目の理由は、テーラーメイドやPINGのヘッドは歴代ヘッド挙動がゆっくりめなこと。テーラーメイドであれば重めのヘッド重量、PINGであれば高MOIと、両社とも重心距離も長めのものが多く、フェードが打ちやすく、多少カットに振っても距離が落ちづらいヘッドと言えると思います。
しかも、テーラーメイド『M5』は、ウェイトをT字にスライド可能。重心距離や重心深度も微調整できるわけですから、なおさらフェードが打ちたい週には、カットに打たずともそれ向けの微調整も可能ですし。
何より、「ツイストフェース」の存在も大きいでしょう。ティショットがラフだと高確率でボギー以上がくると分かってても、やはりメジャーにミスは付き物ですし。それにしても、ドローが必要な「マスターズ」で2位、猛ラフで曲げられない「全米プロ」も異次元スタート。ケプカ選手の能力の“底”が見えません…。