ミズノも、タイトも! PGAツアー選手が求める“丸いソール”の素早いソールリアクション【記者の目】
ミズノも、タイトも! PGAツアー選手が求める“丸いソール”の素早いソールリアクション【記者の目】
配信日時:2019年11月15日 02時32分
アクシネットジャパンインクがニュースを更新。タイトリスト『Tシリーズ』アイアンで「スコアアップできる理由、その5」と題し、新キャンバーソールを採用した理由を明かしている。
■タイトリスト『Tシリーズ』はソールの丸みを強くした
「アイアンのソールデザインは重心設計にとっても重要ですが、フィールや安定といった他の要素にも大きな影響を与えています。今回の新アイアンには、まったく新しい“キャンバーソール(中央部が高い丸みのあるソール)”を採用していますが、これはジョーダン・スピースをはじめ、多くのツアープレーヤーからのフィードバックに基づいて開発、テスト、完成されたものです。【従来モデルよりも丸みが強く、インパクトでのソールリアクションが速い】ため、さらに気持ちのよい振り抜けが体感できるのです」(同社R&D、マーニ・アイネス氏)
新“キャンバーソール”を『T100』アイアンで体感した、ジョーダン・スピースも下記のようにコメント。
「T100は、まさに求めていたものがすべて詰まったアイアンだよ。これまで使っていた【AP2アイアンには、少しだけソールに改良点がある】と感じていた。でもT100を打ってみて、その要望が完璧に叶えられたと感じたんだ。構えた時のルックスもいいし、【抜けが本当に良くて、ミスショットをさらに抑えてくれる】感じがする。すべてが今までと違う!タイトリストがモデル名を変えたのも当然だと思ったよ」(ジョーダン・スピース)
■ミズノも長年“ルークソール”(丸いソール)を踏襲
マーニ氏は【新しいキャンバーソールは、ウェッジでいう“バウンス角”のようなもの】と言い、スイング毎に微妙に変わってしまうアイアンショットでの軌道のズレを修正し、正しい振り抜けに導くのがソールの役割だとする。これは先日、ミズノのPGAツアー担当、ジェフ・クック氏も近い話しを語っていた。
「重心位置が弾道に大きな影響を与えるが、ミズノは長年の経験でPGAツアー選手が求める弾道が分かっていて、それを達成するための重心設計がしっかり出来ている。他社もそれが分かっていて、ミズノのアイアンを真似しようとしているんじゃないかな。具体的には、【ソールの抜けが打感と同等以上に大事なポイントで、経験的にPGAツアー選手がどうすれば抜けが良くなるのか? といったデータを膨大に蓄積している】んだ。
そして長年ルーク・ドナルドとの会話を続けてきた中で、“ルークソール”と呼ぶ丸いソールを踏襲しています。ショットメーカーやボールストライカーほど、ソール形状や打感にこだわるもの。この丸いソール形状は、ブルックス・ケプカが使用する『JPX919ツアー』アイアンだけでなく、ミズノの他のアイアンにも連綿と受け継がれています」(ミズノPGAツアー担当、ジェフ・クック氏)
PGAツアーで多くの使用プロを抱える2社が、ソールの丸みが重要と声を揃える結果だが、これは【ソール幅の狭いアイアンの場合】ということにも留意が必要だ。マーニ氏は「モデルごとにソールの幅が違いますから、それぞれ専用にキャンバー(丸み)とプレウォーンリーティングエッジのバランスを変えて、スイングパターンに対して最適なソールの抜けを発揮するようにしている」と話している。
そして、ボールが沈みやすい洋芝で、しかも地面が固いことが多いPGAツアーならではの要望だという可能性も考えられる。だが、クック氏は「PGAツアーで求めるソール形状は、日本の芝でもうまく機能する」と語っていたし、キース・ミッチェルも「アメリカの芝でも日本の芝でも違和感なくヘッドが抜けてくれます」と語っていた。
人工芝のマットの上では【正しい抜け】は確認しづらいものだが、ソール幅の狭いアイアンを好む人には“ソールの丸さ”はヒントになりそうだ。自分がいま使うアイアンと、購入候補との“丸さ”を見比べると失敗しづらいと言えるかもしれない。
Text/Mikiro Nagaoka
■タイトリスト『Tシリーズ』はソールの丸みを強くした
「アイアンのソールデザインは重心設計にとっても重要ですが、フィールや安定といった他の要素にも大きな影響を与えています。今回の新アイアンには、まったく新しい“キャンバーソール(中央部が高い丸みのあるソール)”を採用していますが、これはジョーダン・スピースをはじめ、多くのツアープレーヤーからのフィードバックに基づいて開発、テスト、完成されたものです。【従来モデルよりも丸みが強く、インパクトでのソールリアクションが速い】ため、さらに気持ちのよい振り抜けが体感できるのです」(同社R&D、マーニ・アイネス氏)
新“キャンバーソール”を『T100』アイアンで体感した、ジョーダン・スピースも下記のようにコメント。
「T100は、まさに求めていたものがすべて詰まったアイアンだよ。これまで使っていた【AP2アイアンには、少しだけソールに改良点がある】と感じていた。でもT100を打ってみて、その要望が完璧に叶えられたと感じたんだ。構えた時のルックスもいいし、【抜けが本当に良くて、ミスショットをさらに抑えてくれる】感じがする。すべてが今までと違う!タイトリストがモデル名を変えたのも当然だと思ったよ」(ジョーダン・スピース)
■ミズノも長年“ルークソール”(丸いソール)を踏襲
マーニ氏は【新しいキャンバーソールは、ウェッジでいう“バウンス角”のようなもの】と言い、スイング毎に微妙に変わってしまうアイアンショットでの軌道のズレを修正し、正しい振り抜けに導くのがソールの役割だとする。これは先日、ミズノのPGAツアー担当、ジェフ・クック氏も近い話しを語っていた。
「重心位置が弾道に大きな影響を与えるが、ミズノは長年の経験でPGAツアー選手が求める弾道が分かっていて、それを達成するための重心設計がしっかり出来ている。他社もそれが分かっていて、ミズノのアイアンを真似しようとしているんじゃないかな。具体的には、【ソールの抜けが打感と同等以上に大事なポイントで、経験的にPGAツアー選手がどうすれば抜けが良くなるのか? といったデータを膨大に蓄積している】んだ。
そして長年ルーク・ドナルドとの会話を続けてきた中で、“ルークソール”と呼ぶ丸いソールを踏襲しています。ショットメーカーやボールストライカーほど、ソール形状や打感にこだわるもの。この丸いソール形状は、ブルックス・ケプカが使用する『JPX919ツアー』アイアンだけでなく、ミズノの他のアイアンにも連綿と受け継がれています」(ミズノPGAツアー担当、ジェフ・クック氏)
PGAツアーで多くの使用プロを抱える2社が、ソールの丸みが重要と声を揃える結果だが、これは【ソール幅の狭いアイアンの場合】ということにも留意が必要だ。マーニ氏は「モデルごとにソールの幅が違いますから、それぞれ専用にキャンバー(丸み)とプレウォーンリーティングエッジのバランスを変えて、スイングパターンに対して最適なソールの抜けを発揮するようにしている」と話している。
そして、ボールが沈みやすい洋芝で、しかも地面が固いことが多いPGAツアーならではの要望だという可能性も考えられる。だが、クック氏は「PGAツアーで求めるソール形状は、日本の芝でもうまく機能する」と語っていたし、キース・ミッチェルも「アメリカの芝でも日本の芝でも違和感なくヘッドが抜けてくれます」と語っていた。
人工芝のマットの上では【正しい抜け】は確認しづらいものだが、ソール幅の狭いアイアンを好む人には“ソールの丸さ”はヒントになりそうだ。自分がいま使うアイアンと、購入候補との“丸さ”を見比べると失敗しづらいと言えるかもしれない。
Text/Mikiro Nagaoka