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    除外されている「国内女子ツアー」の2017〜19ディスタンスレポート。飛距離は伸びた?

    除外されている「国内女子ツアー」の2017〜19ディスタンスレポート。飛距離は伸びた?

    配信日時:2020年2月19日 02時22分

    • ギア
    2017年から公開された、国内女子ツアーのドライビングディスタンス。推移は?
    2017年から公開された、国内女子ツアーのドライビングディスタンス。推移は?
    • USGAとR&Aの「2019ディスタンスレポート」に国内女子ツアーは含まれません
    • 数字をグラフにあてはめると、こんな感じです(右下の黄緑)
    この記事の写真 3 枚を見る
    USGAとR&Aが「2019ディスタンスレポート」を今月発表したが、これに「国内女子ツアー」は含まれていない。LPGAがドライビングディスタンスを計測・開示し始めたのが2017年からで、それ以前は実態が分からなかったからだ。そこで、簡易ではあるが、2017年からのドライビングディスタンスを調査し、実態を大枠で見てみたい。まずは、全選手の平均飛距離の推移から。

    ■国内女子は平均「+1.6y」。米・欧女子の伸びに及ばず

    【全選手】
    2017年(93人) 平均235.86y
    2018年(95人) 平均236.1y(+0.24y)
    2019年(97人) 平均237.7y(+1.6y)

    ご覧のとおり、2018年は前年より「0.24y」伸びており、2019年は前年より「1.6y」と伸び幅が増える結果となっていた。下記の本家「2019ディスタンスレポート」にあてはめると、上から4番目の伸び率にあたり、米国や欧州女子ツアーほどではないが、全選手の平均飛距離増は世界と同じ傾向だった。

    【2019ディスタンスレポート抜粋】 
    ↑米国女子 252.7⇒258.6y(5.9yアップ)
    ↑国内男子 282.9⇒287.6y(4.7yアップ)
    ↑欧州女子 246.7⇒249.3y(2.6yアップ)
    →欧州男子 294.7⇒294.8y(0.1yアップ)
    ↓米男下部 304.9⇒302.8y(2.1yダウン)
    ↓米国男子 296.1⇒293.3y(2.8yダウン)
    ↓米シニア 277.6⇒272.2y(5.4yダウン)

    ■ベテランの引退に影響!? トップよりも真ん中より下が伸ばす

    米国女子では、既報のとおりマリア・ファッシやアン・バン・ダムなど、圧倒的な飛ばし屋ルーキーが平均飛距離アップを牽引して見えた。国内女子ツアーの場合もこの図式だったのか? 下記の数字を見ると、トップ20が「+0.88y」、中央の40〜59位が「+2.72y」、ボトム20が「+1.18y」と、トップ層よりも、中央層の底上げをデータは示していた。

    【上・中・下、各20人分布の推移】
           19年  18年   17年
    トップ20  248.86y 247.98y 248.27y
    40〜59位  237.25y 234.53y 234.44y
    ボトム20  227.98y 226.8y  224.76y

    これはベテランの引退表明とも関連するだろうか。ツアー3勝の一ノ瀬優希(228.78y:78位)、同じく通算3勝の大江香織(226.7y:94位)、通算7勝の佐伯三貴(232.48y)72位)。昨季までで「ツアー引退」を表明する実力者が相次いだ。一ノ瀬や佐伯はケガの影響も多分にありそうだが、この中央値の飛距離増はベテラン勢の心理に影響を与えてもおかしくない。

    【5yごとの分布、推移】
          19年  18年  17年
    250y以上   7人  7人  6人
    245〜250y  7人  5人  6人
    240〜245y  17人  16人  15人
    235〜240y  31人  17人  18人
    230〜235y  21人  26人  26人
    225〜230y  11人  21人  15人
    225y未満  3人  3人  7人

    上の5yごとの分布を見ても、中央層より下の伸びがよく分かる。2017年と2018年は225〜235y未満が41人⇒47人へと増えていたが、2018年と2019念では、ここが32人へと減り、さらに上の235〜240y未満の人数が17⇒31人へと増えている。

    ■黄金世代だけじゃない、ベテランの伸び率高し!

    「若い黄金世代が増えて、世代交代が進んだから、ツアー全体の飛距離が伸びるのは当然!」と思うのが普通だ。が、【誰が何ヤード伸ばしたのか?】を細かく見ると、トップには興味深い面々が。伸び率の大きい順に下記に並べてみよう。

    ・武尾咲希  227.63⇒235.82y(+8.19y)
    ・下川めぐみ 224.52⇒232.5y(+7.98y)
    ・高橋彩華  231.57⇒238.99y(+7.42y)
    ・西木裕紀子 232.63⇒239.65y(+7.02y)
    ・野澤真央  243.73⇒250.46y(+6.73y)
    ・木戸愛   232.58⇒238.7y(+6.12y)

    これに年齢と契約、メインで使用したドライバーを当てはめてみる。

    ・武尾咲希(25歳)契約フリー『エピックフラッシュSZ』
    ・下川めぐみ(36歳)契約フリー『エピックフラッシュSZ』
    ・高橋彩華(21歳)BS契約『TOUR B XD-3』
    ・西木裕紀子(28歳)ダンロップ契約、『スリクソンZ785』
    ・野澤真央(22歳)ミズノ契約『MP TYPE-1』
    ・木戸愛(30歳)ミズノ契約『ミズノプロMODEL-E』

    なお、木戸愛以下、4ヤード以上平均飛距離を伸ばした選手は下記。フレッシュな黄金世代が多いのかと思いきや、意外にも経験値のある中堅どころが大幅に飛距離を伸ばす結果となっていた。

    ・大西葵 233.07⇒238.9y(+5.83y)
    ・藤田さいき 242.94⇒238.39y(+5.45y)
    ・松田鈴英 248.01⇒253.41y(+5.4y)
    ・森田遥 238.75⇒243.92y(+5.17y)
    ・大城さつき 238.78⇒243.94y(+5.16y)
    ・金澤志奈 227.45⇒232.31y(+4.86y)
    ・前田陽子 225.01⇒229.82y(+4.81y)
    ・蛭田みな美 233.05⇒237.81y(+4.76y)
    ・小祝さくら 240.19⇒244.9y(+4.71y)
    ・イボミ 233.96⇒238.32y(+4.36y)
    ・小野祐夢 232.35⇒236.7y(+4.35y)
    ・三ヶ島かな 227.59⇒231.84y(+4.25y)

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