松山英樹のマレット型は正解なのか? データ上はパーオンホールに違い
松山英樹のマレット型は正解なのか? データ上はパーオンホールに違い
配信日時:2020年2月25日 03時00分
2戦続けてトップ10入りと、松山英樹の調子が上がっている。主因はショットの仕上がりだ。「WGC-メキシコ選手権」の2日目には「特別なことをしなくても上位に居るんで、今のままだったら特別なことを明日、明後日しなくてもチャンスはあると思う。これが崩れるかもしれないしどうなるか分からないけど、この2日間の通りにやっていれば絶対上位に居ると思う」と手応えを語った通りになった。
同時に4日間を振り返り「このショットを続けていければ後はパターをしっかりと、普通の人くらい入れば(笑)勝てるチャンスも増えてくると思うので、今やっていることをしっかりと続けられるようにしたい」と、ショットの仕上がりに応じたパットの課題を口にした。
「やはりいい所とか悪い所とか、やはり悪い所は外れたりしてるし、いい所も入ってくれないってのもあるけど、それはライン読みなのか色々考えながらやっていけたらいいなと思う。(ショットは)少し今までやってる事と大幅に変えてみたらいい所もあったし、これが本当に正解なのかどうかはまだ、自分の中でショットも見つけられたみたいにパッティングも絶対あると思うので、それを早く見つけられればいいなと思う」(松山英樹)
■松山英樹のパットスタッツの推移は?
松山は先々週の「ジェネシス招待」の3日目以降、スコッティ・キャメロンのマレット型パターを投入。そのまま6Rを消化した形となった。
「昨日まで使っていた(ブレード型のエース)パターもめちゃくちゃ良かったんですけど、昨日まで入っていなかったので、どうせ入らないなら変えようかなと、スタート15分くらい前に変えました。直進性があるのかなと思いながら。2mくらいがずっと外れていたのが入っただけでうまくプレーが変わってくる。まあ、このパターを使い続けるかどうかは分からないけど、良いプレーができるようにして行きたいと思う」(投入時談)
松山には本当にマレット型パターが合うのか? まずはPGAツアーに参戦してからのパッティングスタッツの推移を見てみよう。そのほぼすべてがクランクネックブレードパターで生み出されたスタッツである。
SG:パット パーオンH 全体平均 平均バーディ
2014年 -.393(156位) 1.770(85位) 1.604(64位) 3.89(44位)
2015年 0.76(86位) 1.740(21位) 1.582(26位) 4.07(8位)
2016年 -.025(102位) 1.741(15位) 1.601(49位) 4.19(4位)
2017年 -.345(167位) 1.739(10位) 1.603(62位) 4.29(3位)
2018年 .132(78位) 1.754(43位) 1.623(108位) 3.94(21位)
2019年 .011(97位) 1.753(66位) 1.605(83位) 4.30(7位)
2020年 -.381(179位) 1.746(63位) 1.610(95位) 4.42(13位)
ご覧の通り、全体の平均パットは1.6前後と年ごとに大差はないが、パットの貢献度を示す「SG(ストロークゲインド)パッティング」は年ごとに大きく変動。そして、勝ちを量産していた2016、2017年はパーオンホールの平均パット順位、平均バーディが上位だった。
■やはり直進性効果!?マレットだとパーオンホールで向上!
では、マレット型パターを使用した試合を見てみよう。まずは、直近の2試合についてSG:パットもパーオンホールの平均パットも両方とも向上が見られた。2020年のSG:パットが-.381(179位)、パーオンホールの平均パットが1.746(63位)のところ、下記のように数字は向上。
【WGC-メキシコ選手権】※4日間マレット使用
SG:パット パーオンH
0.682(33位) 1.654(8位)
【ジェネシス招待】※3日め以降マレット使用
SG:パット パーオンH
4日間 -3.464(63位) 1.766(41位T)
マレット 0.151 1.721
松山は2017年の夏にもテーラーメイド『TPコレクションMULLENプロト』を使用しているが、その時のスタッツも下記に振り返ってみよう。マレット型を投入したブリヂストン招待では優勝、次戦の全米プロも優勝争いの末5位だったが、やはり相性の良さを感じる結果だった。
【2017年WGC-ブリヂストン招待】※4日間マレット使用
SG:パット パーオンH
-5.045 1.850
【2017年全米プロゴルフ選手権】※4日間マレット使用
SG:パット パーオンH
4.493(12位) 1.667(7位)
■本人が言う、2m前後の数字の推移は?
本人はマレット投入時に、「2mくらいが入っただけ」と口にしたが、この距離のパッティングが本当に入っていなかったのか? 過去のスタッツ推移を見てみよう。
91cm 1.2m 1.5m 1.83m 2.13m 2.4m 2.7m 3.05m 3m以内
(2016) 144位 96位 45位 139位 181位 83位 80位 15位 129位
(2017) 158位 156位 146位 91位 180位 152位 63位 94位 144位
(2018) 162位 112位 149位 163位 88位 62位 1位 71位 133位
(2019) 176位 156位 151位 46位 140位 80位 39位 62位 131位
(2020) 127位 142位 187位 104位 142位 98位 159位 30位 175位
スタッツ上では、2.13m〜3.05mの順位が一番良かったのは2018年だった。ただし、松山が「2mくらいがずっと外れていたのが入っただけでうまくプレーが変わってくる」と発言した中身は、好調なショットでチャンスにつく回数の増えたパーオンホールのことを指すはず。今後ショットの好調を維持し、この距離につくチャンスが増えるほど、マレットの威力が増す好サイクルが生まれそうな気配である。
同時に4日間を振り返り「このショットを続けていければ後はパターをしっかりと、普通の人くらい入れば(笑)勝てるチャンスも増えてくると思うので、今やっていることをしっかりと続けられるようにしたい」と、ショットの仕上がりに応じたパットの課題を口にした。
「やはりいい所とか悪い所とか、やはり悪い所は外れたりしてるし、いい所も入ってくれないってのもあるけど、それはライン読みなのか色々考えながらやっていけたらいいなと思う。(ショットは)少し今までやってる事と大幅に変えてみたらいい所もあったし、これが本当に正解なのかどうかはまだ、自分の中でショットも見つけられたみたいにパッティングも絶対あると思うので、それを早く見つけられればいいなと思う」(松山英樹)
■松山英樹のパットスタッツの推移は?
松山は先々週の「ジェネシス招待」の3日目以降、スコッティ・キャメロンのマレット型パターを投入。そのまま6Rを消化した形となった。
「昨日まで使っていた(ブレード型のエース)パターもめちゃくちゃ良かったんですけど、昨日まで入っていなかったので、どうせ入らないなら変えようかなと、スタート15分くらい前に変えました。直進性があるのかなと思いながら。2mくらいがずっと外れていたのが入っただけでうまくプレーが変わってくる。まあ、このパターを使い続けるかどうかは分からないけど、良いプレーができるようにして行きたいと思う」(投入時談)
松山には本当にマレット型パターが合うのか? まずはPGAツアーに参戦してからのパッティングスタッツの推移を見てみよう。そのほぼすべてがクランクネックブレードパターで生み出されたスタッツである。
SG:パット パーオンH 全体平均 平均バーディ
2014年 -.393(156位) 1.770(85位) 1.604(64位) 3.89(44位)
2015年 0.76(86位) 1.740(21位) 1.582(26位) 4.07(8位)
2016年 -.025(102位) 1.741(15位) 1.601(49位) 4.19(4位)
2017年 -.345(167位) 1.739(10位) 1.603(62位) 4.29(3位)
2018年 .132(78位) 1.754(43位) 1.623(108位) 3.94(21位)
2019年 .011(97位) 1.753(66位) 1.605(83位) 4.30(7位)
2020年 -.381(179位) 1.746(63位) 1.610(95位) 4.42(13位)
ご覧の通り、全体の平均パットは1.6前後と年ごとに大差はないが、パットの貢献度を示す「SG(ストロークゲインド)パッティング」は年ごとに大きく変動。そして、勝ちを量産していた2016、2017年はパーオンホールの平均パット順位、平均バーディが上位だった。
■やはり直進性効果!?マレットだとパーオンホールで向上!
では、マレット型パターを使用した試合を見てみよう。まずは、直近の2試合についてSG:パットもパーオンホールの平均パットも両方とも向上が見られた。2020年のSG:パットが-.381(179位)、パーオンホールの平均パットが1.746(63位)のところ、下記のように数字は向上。
【WGC-メキシコ選手権】※4日間マレット使用
SG:パット パーオンH
0.682(33位) 1.654(8位)
【ジェネシス招待】※3日め以降マレット使用
SG:パット パーオンH
4日間 -3.464(63位) 1.766(41位T)
マレット 0.151 1.721
松山は2017年の夏にもテーラーメイド『TPコレクションMULLENプロト』を使用しているが、その時のスタッツも下記に振り返ってみよう。マレット型を投入したブリヂストン招待では優勝、次戦の全米プロも優勝争いの末5位だったが、やはり相性の良さを感じる結果だった。
【2017年WGC-ブリヂストン招待】※4日間マレット使用
SG:パット パーオンH
-5.045 1.850
【2017年全米プロゴルフ選手権】※4日間マレット使用
SG:パット パーオンH
4.493(12位) 1.667(7位)
■本人が言う、2m前後の数字の推移は?
本人はマレット投入時に、「2mくらいが入っただけ」と口にしたが、この距離のパッティングが本当に入っていなかったのか? 過去のスタッツ推移を見てみよう。
91cm 1.2m 1.5m 1.83m 2.13m 2.4m 2.7m 3.05m 3m以内
(2016) 144位 96位 45位 139位 181位 83位 80位 15位 129位
(2017) 158位 156位 146位 91位 180位 152位 63位 94位 144位
(2018) 162位 112位 149位 163位 88位 62位 1位 71位 133位
(2019) 176位 156位 151位 46位 140位 80位 39位 62位 131位
(2020) 127位 142位 187位 104位 142位 98位 159位 30位 175位
スタッツ上では、2.13m〜3.05mの順位が一番良かったのは2018年だった。ただし、松山が「2mくらいがずっと外れていたのが入っただけでうまくプレーが変わってくる」と発言した中身は、好調なショットでチャンスにつく回数の増えたパーオンホールのことを指すはず。今後ショットの好調を維持し、この距離につくチャンスが増えるほど、マレットの威力が増す好サイクルが生まれそうな気配である。