3つのテクノロジーでスピードと寛容性は未知の領域へ
今年の2月に集中して発売される、2025年モデルの各社の新作ドライバー。ALBA本誌910号(2月6日発売号)の連載『銀のALBA』で最新ドライバー特集を実施したが、中でも石井良介が絶賛していたのがキャロウェイの新作ドライバーだ。
AIが導き出したフェースによって飛びと方向性を追求してきたキャロウェイは、新モデルの『ELYTE』シリーズを2月7日に発売する。前作よりもさらに進化したAiフェースと最新テクノロジーで“飛んで曲がらない”の究極形へとレベルアップしているのだが、その中身をじっくり見ていこう。
① 進化した「Ai 10x フェース」で弾道補正ポイントが10倍に!コントロールポイント2,500➡25,000か所に増
前作の『PARADYM Ai SMOKE』に搭載されていた「Aiスマートフェース」。ゴルファーのスイングや打点のバラつきをAIが解析し、フェースの裏側に最適な凹凸を付けることで弾道を補正する働きがあることは、周知の通りだ。
そして、新しい『ELYTE』の「Ai 10x フェース」は、ソフトウェアの進化でAIが導き出したデザインを細部までスキャニングすることに成功。その結果、フェース上のコントロールポイント(弾道を最適に補正する場所)が前作の2,500か所から25,000か所に増加し、飛距離と方向性が大幅に向上したとか。
② 75回もの試作で生まれた理想の形状で空気抵抗が大幅減少、硬いチタンを加工できる3Dプリンタ―を導入
また、長年空力性能の向上にも取り組んできたキャロウェイは、『ELYTE』の開発において、新たに硬いチタンを加工できる3Dプリンターを導入した。従来の90分の1のリードタイムでプロトタイプを製作できるようになり、約75回ものヘッドの試作とテストを実施した。
そして、採用されたシェイプは前作よりも投影面積が大きいにも関わらず、空気抵抗が大きく減少し、やさしさとヘッドスピードアップを実現するという。
③「サーモフォージドカーボン」が最適弾道と心地良い打音!航空宇宙分野で使われる軽量かつ高強度カーボンを採用
さらに、ヘッドのクラウン部分には、航空宇宙分野でも使用される「サーモフォージドカーボン」を採用した。この軽量かつ高強度の新素材によって重量配分が最適化できたため、スピン量や打ち出し角がより理想的になっただけでなく、心地良い打球音も実現している。
従来の「トライアクシャル・カーボン」よりも成型がしやすいのも特長で、より高い精度で設計通りの製造が可能になった。そして、前作『PARADYM Ai SMOKE』と異なるのはチタンソールで低重心化を実現したこと。ソール素材を軽いカーボンよりも重いチタンにすることで、さらなる低重心化で高打ち出し・低スピンの理想の弾道を実現するという。
「Aiフェース」「空力」「重量配分」が進化した
『ELYTE』シリーズの進化のポイントをひとしきり聞いた石井良介は、フェース上の打点のズレを補正する場所が前作の10倍というAiフェースに驚く。また、新しい製造技術と素材を導入し、さらなる空気抵抗の低減や最適な重量配分を可能にしており、実際に打ってみて、全てのモデルで〝打点がズレても曲がらず飛距離が落ちない〞を実感できると言う石井。
「前作の『PARADYM Ai SMOKE』も飛びと方向性に優れていましたが、『ELYTE』はさらに直進性が高く、高初速・低スピンで飛距離性能が高いです。また、前作よりもヘッドが滑らかに動くので、振りやすくなった分、ヘッドスピードや操作性も上がっていますし、ボールがいったんフェースに乗ってから力強く弾く打感も好印象です」(石井)
ELYTE
スピードと寛容性を両立したスタンダードモデル。後方3か所にウェイトポートを設置し、約20ヤード幅の弾道調整が可能になった
ELYTE X
ヒール側内部を肉厚にしたドローバイアス設計で、やさしくボールがつかまる。中央とヒール側に2か所のウェイトポートを設置
ELYTE MAX FAST
HSが遅くても飛ばせるシリーズ最軽量モデル。2か所のウェイトポートに加え、MAX FAST史上初めてアジャスタブルホーゼルを搭載
ELYTE ♦♦♦
プロや上級者向けの位置づけとなる450㎤の小ぶり&洋ナシ型。シリーズ唯一の360°カーボンシャーシを導入し、強弾道の飛びを追求
ELYTE MAX FAST(女性向け)
ヘッド、シャフト、グリップ全てで軽量化を図り、女性ゴルファーでもやさしく振り切れる。ロフトは10.5度と12度で、クラブ長は43.75インチ
✦商品詳細はスペシャルサイトへ ➡ https://www.callawaygolf.jp/
✦取材協力・キャロウェイゴルフ株式会社