今季初優勝の山下美夢有が愛用するアイアンは、なぜソールのヒール側が凹んでいるの?
「富士通レディース」で国内女子ツアー今季初優勝を飾った山下美夢有。優勝に貢献したセッティングを撮影すると、面白いスペックを発見。その詳細をレポートしたい。
配信日時:2024年10月15日 04時00分
「富士通レディース」で国内女子ツアー今季初優勝を飾った山下美夢有。優勝に貢献したセッティングを撮影すると、面白いスペックを発見。その詳細をレポートしたい。
パーオン率4位で73.6%を高い精度を誇るアイアンは、6I~PWで『スリクソン ZX5 Mk II』ヘッドを採用している。山下は気に入っている点を以下のように語る。
「『スリクソン』シリーズはアイアンがすごくいいんですね。あまり大き過ぎず小さ過ぎないヘッドがいいので、『スリクソン ZX5 Mk II』を使っています。ソールの滑りがいい点も気に入っています」(山下)
ダンロップスポーツのツアー担当は、山下はソール形状を特に評価していると語る。
「『スリクソン ZX5 Mk II』はある程度つかまりが良くて球が上がりやすいのが特徴です。スリクソン特有の山型ソールを採用していて、ソールも抜けやすいと思います。ソールのヒール部が削れられた形状も特徴的。ソールが接地する面積を減らす意図があります。この部分をなくすと傾斜でもソールの抜けが良くなり、球をとらえやすくなります。トゥ側も微妙に削られた形状になっています」(ダンロップスポーツのツアー担当)
アイアンシャフト『DG85 R300』は中調子モデル。軽量スチールでもヘッドが暴れないため、思い切って振れて、ラインが出せるという。「ある程度しなるし、しっかりしているイメージがあります。アゲインストのときでも球が負けたりしません」と、長く愛用する『DG85 R300』シャフトに山下は信頼を寄せている。
山下のセッティングで面白いのは、48度にアイアンと同じ『DG85 R300』を使用しているが、52度・58度に『DG95 R300』とやや重めのモデルを使用している点だ。短い距離のアプローチでは、重さを生かしてゆったり振れるスペックをチョイスしているのだろう。
方向性もタテ距離も高い精度を誇る山下のアイアンショットを、彼女の愛用アイアンが支えているのは間違いない。
【山下美夢有のクラブセッティング】
1W:スリクソン ZX5 Mk II(8.5度/スピーダーNX グリーン 50SR)
3・5W:スリクソン ZX Mk II(15・18度/スピーダーNX グリーン 50SR)
4・5U:スリクソン ZX Mk II(22・25度/ベンタスHB 7S)
6I~PW:スリクソン ZX5 Mk II(DG85 R300)
48度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(DG85 R300)
52・58度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(DG95 R300)
PT:ピン PLD オスロ3
BALL:スリクソン Z-STAR XV
(セッティングは「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で撮影)
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