PGAツアーでここ78年使用率1位。FJのシューズ「フィッティング」が“レベチ”だった!
ゴルフシューズといえばFJ。FJと言えばゴルフシューズ。そして、フィッティング!
配信日時:2024年5月23日 02時46分
FJは“自分に合わない”と思い込んでいた記者
ゴルフ歴25年強、ギア記者歴15年以上の記者は、シューズに疎い。そして、恥ずかしくもフットジョイ(以下、FJ)の本質を知らなかったようだ。以前試したシューズがどうにも合わず「PGAツアーで78年連続の使用率1位とは言えど、超扁平足&超幅広な自分にFJは合わない」と決めつけていた。その本音をうっかり担当者に漏らすと「過去の例は一旦置いておいて、一度フィッティングを体験してほしい」。正直、気が進まなかったが、その提案を受け入れることにした。
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場所は同社が指定した、東京・新宿のAlpen TOKYO 6階のシューズ売り場。FJ公認のフィッティングエキスパートが常駐し、在庫数も含めて都内屈指の充実した売り場だが、ゴルフシューズのフィッティングを受けるのは、実は他社を含めて3度目。過去にオーダーメイドインソールを作ったり、それなりに合うモノを求めて四苦八苦した経験があるが、FJのフィッティングは初体験。
国内男女ツアープロのフィッティングもしている吉岡哲平さんが応対してくれた。記者歴30年超の先輩記者も同行したが、多くの量販店のシューズフィッティングには【FJ流】と、【JIS規格流】の主に2種類があるとか。もちろん、今回【FJ流】を体験したが、どちらの方法でも合うモノを選べるが、FJの専用ゲージでまず、①足幅(ウィズ)と②足長(推奨サイズ)を測ることから始まる。
甲の高さなど中足部の分厚さから、推奨を2~3種提案
現行のメンズで24機種もあるFJのウィズは、基本的に【ワイド】が用意されているが、一部の上位機種はミディアム<ワイド<エクストラワイドの3種を取り揃える。機種によっては同じ「ワイド」のウィズ表記でも広めに作られたモノ、狭めに作られたモノ、アッパー/ソール素材の硬さが異なるため、FJ公認フィッターの見立てに従うと、足型の特徴から合うモノを絞り込んでくれる。
50代半ばの先輩記者は、シューズフィッティングが初めて。吉岡さんの診断は「この世代の日本人の平均的な形状で、さほど足幅は広くなく、甲高ですね。必ず聞くのは、いつもどのサイズを選ぶか? それをどう感じているか?です」。先輩記者は26.5か26㌢を選ぶことが多いが「合わないと困るから大きめをキツく締めて何となく選んできた」。実際にゲージで測ると、足長表示は25㌢を僅かに上回る程度。
吉岡さんが【捨て寸】と呼ぶ、つま先の余り部分について「だいたい1~1.5㌢の【捨て寸】を取るのが基本ですが、お客様は『大きめサイズを普段から選ぶ』とのことで、ジャストサイズもぜひ一度試してほしいです」と『FJ フューエルスポーツ』の25.5㌢と『PRO/SLX』の25.5㌢、26㌢を推奨する。
『FJ フューエルスポーツ』を試して先輩記者が驚く。「いきなりですけど、見立て通り完璧にフィットしてます。こんなにピッタリな感覚は初めてで何の不満もないです」。プロを唸らせる吉岡さんの見立ては的確で、FJのシューズと日本人の世代別の足型を知り尽くすため、サイズを合わせるのはお手の物。が、ここからが真骨頂だ。
履き心地、グリップ力、細かな要望を聞き出す
一足目で、過去最高のフィット感を得られたが、吉岡さんは「ぜひ、違った履き心地のモノも試してください」と『PRO/SLX』も薦める。先輩記者は「足入れした段階でも履き心地の差は分かりますが、歩くと全然ソールの反発の仕方や、足の出方が違いますね。こっちの方がより強い負荷をかけても跳ね返して足がスムーズに運べて疲れない感じ。さっきよりも完璧があるとは…」と驚く。
「人によって足の形も履き心地の好みもそれぞれです。プロも足指を自由に動かせる感じの“幅広”好きな人もいますし、地面との近さやグリーンの情報を読みたくてダイレクト感を重視する人もいる。求めるモノが違うので、基本的なサイズを合わせるのは当然のこと、その先の好みにも細かくお話しながらより要望に沿うモノをご提案します」(吉岡さん)
平均的な足型の先輩記者は『PRO/SLX』のワイド25.5㌢で「過去最高のフィット感と履き心地」を体験できて相当ご満悦な様子だが、問題は記者だ……。超扁平足&超幅広、合う靴に出会ったことが25年間で一度も無く、自分の足に合うモノはないと、諦めてきた記者がまだ残っている……。
踵トントンは基本。靴擦れの悪夢も払拭!
シューズ選びは「決めつけが最も危険なこと」と、吉岡さんは言う。「最近は何でもスマホで調べられるので、2Eや3Eやサイズなどの数字に踊らされてしまいがちですが、履いて体験してみてどうか? が本当に大事。どんな足型の方や履き心地の好みでも、FJでは対応できますから」。
過去に、FJの合わないモデルを試して、わずか3ホールで両足に靴擦れをした苦い経験を持つ記者。足型をチェックしてもらうと、見るなり驚き、目を大きく見開く吉岡さん。
「!!! なるほど、ここまで幅が広がった方もあまり見たことが無いですね。しかも甲の高さもあるので、足長サイズより+2㌢くらい上げないと、中足部の収まりが確保できないかもしれません。【捨て寸】が通常より大きくても、足長のジャストを求めると中足部の当たりがキツくなってしまうので。でも、FJなら大丈夫です、推奨は『PRO/SLX』のワイド26.5㌢と、元々かなり幅広に作られた『ハイパーフレックス』のワイド26.5㌢を試してみましょう」(吉岡さん)
記者は『ドライジョイズ プレミアシリーズ』も持っていて、「FJでは至高!」と思っていたが、吉岡さんの見立てに従うと、確かに初体験の2足とも中足部の足当たりがなく、快適さが段違いだった。また、履く際に「踵をトントンとしっかり安定させてください」との声に従うと、特に『ハイパーフレックス』で雲の上を歩くような異次元のクッション性で、快適なことこの上ない。
先輩記者と吉岡さんが言う通り、確かに『PRO/SLX』のしっかりした中でのバネ感とは全く違う履き心地。2足とも記者の“特殊な足”でも、嫌な当たり方がなく「足で靴を運んでいる感」も全くない。履いていることを忘れ「コレが本当のFJの性能だったんだ!」と、これまでの思い込みを恥じた。
デザインで選びがちだが、ピッタリこなきゃ意味ナシ!
記者は過去の経験から「自分の特殊な足に合うモノなんか無い」と、決めつけ過ぎていた。だから、デザインで選んで毎回合わないものの「ゴルフシューズなんて、そんなもの」と甘く見ていた。が、それは大きな間違いで、快適なゴルフの機会を25年間強もみすみす逃していただけだった……。
先輩記者も「ゴルフシューズって、普段の革靴やタウンシューズやスニーカーと違って、特殊な靴だから完全フィットしないのが普通だと思っていた」と述懐する。そんなシューズに期待しない2人だからこそ、驚きが一際大きかったのかもしれない。吉岡さんは、「とにかく履いて、比較することが大事」と言う。
「今、お二人に行った流れと、Alpen TOKYOのフィッティングもだいたい同じで、お一人10~15分程度で、違ったタイプを体感・比較いただけます。やっぱり、比較すると自分の好みがより明確になります。Aしか知らないより、BもCもサイズも試すと、よりフィットするモノが簡単に見つかりますし。PGAツアー選手が好む本格派のモノから、ソフトでスニーカーライクなモノまで、ゴルフシューズ専業メーカーとして、幅広く要望に応えられます」(吉岡さん)
「若い方は年配の方と違って、甲が低く細長い足型が多い」と、世代によって平均的な足型に変化も見られるそう。常時メンズだけで24機種も揃えるのは「どんなゴルファーの要望にも応える」FJのプライド。「そりゃ78年も使用率No.1になるわ」と内心つぶやくほど、FJのフィッティングは“レベチ”な体験だった。「受けなきゃ損!」と断言できる。(編集部M・K)
✦取材協力/Alpen TOKYO 6F
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