岩﨑亜久竜の優勝アイアンは、どんなクラブ?
日本に帰国後、2戦目で日本オープンタイトルを手にした岩﨑亜久竜。最終日18番ホールのセカンドショットは度肝を抜いたが、手にしていたアイアンはテーラメイドP790の4番だった。
配信日時:2023年10月18日 03時02分
日本オープン最終日18番ホール。岩﨑亜久竜のセカンドショットは右の林近くのラフの中で辛うじてボールが見えるだけのピンチの状況だ。ここで手にしたアイアンは、テーラーメイドP790の4番アイアン。番手別設計の施されたこのロングアイアンは飛距離性能が高いものの、岩﨑が5番アイアン以下で使うP7MBアイアンとは性能が異なる。P7MBは操作性の高い完全なるマッスルバック。一方P790は中空アイアンだ。
しかし、岩﨑のショットは左の池方向に打ち出され、円弧を描いてグリーンを捕らえた。まさにスーパーショットで優勝を決めた。岩﨑は今季、主戦場を海外のDPツアーで戦ったが思うような結果は出せずに帰国した。しかし、DPツアーはいろいろな国、コース、芝、気候で行われ、状況に応じたショットが試されるフィールドでもある。そこでの経験が生きた一打だったといえるだろう。たとえアイアンの機能が多少違ってもスイングに迷いがなければ、コントロールされたクラブは意図した弾道にボールを運んでいく。
とはいえ、われわれアマチュアがそうそう真似できるものでもないのだが、岩﨑のようなプロモデルのクラブを使いたい、という欲求はある。テーラーメイドのアイアンは、人気のステルスシリーズのほかに、P700シリーズもラインナップされている。難しさの順でいうと、
P7MB>P7MC>P770>P790というようになるだろう。P7MCはハーフキャビティ、P770は中空ではあるものの、見た目はゴツくないが弾きはやや強い。P790はP770よりさらに飛距離重視で、見た目はすっきりしているもののユーティリティに近いといえる。
岩﨑のあのショットを見てしまうと自分も林の中からインテンショナルスライスを打ってみたくもなるが、くれぐれも練習を十分重ねてからにしよう。ぶっつけ本番がいい結果を生むことはあまりない。