復活優勝した河本結の14本が独特過ぎた! アイアンは鉛だらけでボールはプロトタイプ
5年ぶりのツアー2勝目を果たした河本結のセッティングを撮影。ギアにこだわりまくっている彼女のセッティングについて、じっくり話を聞いてみた。
配信日時:2024年10月2日 02時00分
5年ぶりのツアー2勝目を果たした河本結のセッティングを撮影。ギアにこだわりまくっている彼女のセッティングについて、じっくり話を聞いてみた。
ドライバーはキャロウェイ『パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆MAX』(9度)を使用している。ギアのこだわりが強い河本は、どこを気に入っているのだろうか?
「ミスヒットに強いのがいいですね。本当に強い。フェードヒッターの私は、トゥ側に当たるミスが多いですが、飛距離があまり落ちないんです。このクラブは本当にやさしいから気に入っています。ロフト10.5度の方が高弾道に打てると思いますが、私が選んだのはロフト9度。球が強くて曲がらないのがいいですね。自分で球を曲げに行ったときでもミスがミスにならないし、飛距離も出てくれます。ある程度弾道をコントロールもできるのも特徴だと思います」
ヘッドに惚れ込んでいる河本は、シャフトに女子プロでの使用率が高い『スピーダー NX グリーン』を使用。『スピーダー NX ブルー』よりも全体がしっかりしているため、フェードヒッターの彼女が左を怖がらずに振っていける。
河本がギアの中で一番惚れ込んでいるのが、アイアンだろう。5・6番に2021年モデルで中空構造の『APEX PRO』、7番~PWは同じく2021年モデルで軟鉄鍛造ボディとステンレスフェースを組み合わせた『APEX TCB』をバッグイン。どちらもシャフトには『N.S.プロ 850GH S』を使用している。
「『APEX TCB』は、操作性が良くて弾道を操れるので使っています。それと、ソールが抜けるように前側を削ってもらっています。洋芝のときにすごく変わりますね。ボールにしっかりヒットできるのでスピンも高さも安定します」
球が上がりにくい5・6番で使う『APEX PRO』は、「スピンもしっかり入ってくれて、球が上がってくれるので気に入って使っています」とやさしさに惚れ込んでいるようだ。
アイアンで河本がこだわりを見せているのが、バックフェースに貼る鉛だ。5・6番はバックフェースの下側全面に鉛を貼るが、7番以下は貼った鉛の幅が狭いのだ。
「5・6番は難しいクラブなのでトゥとかに当たってもいいので(鉛を)全張りしています。7番から下の番手は芯しか使わないから、鉛の幅を広げるとフェースが大きく感じちゃうので、芯付近の狭いエリアにミニを貼っています」
また、河本は女子ツアーで珍しくキャロウェイのプロトタイプのボールを使用する数少ない選手。打感が柔らかい『クロムツアーX』とフルショットでのスピン量を抑えた『クロムツアー 』の中間に位置するボールだ。
「40ヤードのスピンの入りが一番良かったんです。50ヤードは振り幅を出せるし、30ヤードは短いからフェースを開いて打ったりできるんですけど、40ヤードは振りも速くできないし、中途半端なんです。その40ヤードで一番スピンが利いたのが『プロトタイプ』でした」
切れ味鋭いフェードボールを武器に「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりの勝利をもぎ取った河本。彼女がこだわって選び抜いたギアを武器に、今季2勝目を挙げる日も近いかもしれない。
【河本結のクラブセッティング】
1W:パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆ MAX(9度/スピーダーNX グリーン 50SR)
3W:パラダイム Ai SMOKE MAX HL(16.5度/スピーダーNX グリーン 50S)
3U:XR16(19度/MCH70-S)
5U:パラダイム Ai SMOKE HL(24度/MCH70-S)
5・6I:APEX PRO(N.S.プロ 850GH S)※21年モデル
7I~PW:APEX TCB(N.S.プロ 850 S)※21年モデル
48・52・58度:JAWS フォージド(48・52度/N.S.PRO 950 neo S、58度/N.S.プロ モーダス3 S)
PT:ホワイトホット OG ロッシー S
BALL:クロムツアー プロトタイプ
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今季初優勝が待たれる原英莉花。ハードヒッターである彼女のセッティングは、タイトリストのクラブが多く入っている。関連記事【原英莉花のバッグにタイトリストが8本! なぜ『GT2』ドライバーと『T150』アイアンに替えたんですか?】を読めば、大きく変わった理由がわかる。