賞金王・金谷拓実の14本が面白過ぎた! 19年発売『G410』ヘッド、軽・硬シャフト、5番アイアンの上に飛び系5番……
今季、念願の男子ツアーの賞金王に輝いた金谷拓実。こだわりのクラブセッティングをレポートしたい。
配信日時:2024年12月3日 01時00分
今季、念願の男子ツアーの賞金王に輝いた金谷拓実。こだわりのクラブセッティングをレポートしたい。
ドライバーは、2019年発売の『G410 PLUS』ヘッドに『THE ATTAS 6X』シャフトを採用。どういう意図で使用しているのだろうか? 長年金谷を担当しているピンの男子ツアー担当にじっくり聞いてみた。
「『G410 PLUS』は、弾道高さの再現性や高いボールスピ―ドが良くて、ずっと使用しています。歴代の『G425』『G430』を試しましたが、『G410』は弾道の高さが一番出たんです。『G425』『G430』は高さは出ますが、彼にとってはロースピンになりすぎる。フェードヒッターの彼が、2500回転を下回るときついですね。フェードヒッターはスピン量が少ないと、逆球になりますから」
ドライバーのシャフト『THE ATTAS 6X』は以前は7Sを使用していたが、重量を下げて硬度を上げた軽・硬の6Xをチョイスしている。
「ジュニア時代から初代『アッタス』を使っているんです。だから、アッタス特有のしなりがいいんだと思います。部分的にしならず全体がしなるオーソドックスなシャフトです。体の回転でフェードが打てるのが合うのでしょう。軽・硬の6Xにしているのは、体の回転でヘッドスピードが上がるからですね。7Xだと重さでスピードダウンして、球がバラけてしまうんです」
アイアンは『i230』に『AMT ツアーホワイト X100』を組み合わせている。このヘッドは試打したときに一発で惚れ込み、すぐに試合で使用したお気に入りのモデルだ。
「『i230』ヘッドは、プロの中で最初に使ったのが金谷プロです。2年前『セガサミーカップ』の練習日でテストして、その時に打った球をすぐに気に入ったんです。球の高さが出ることが一番のポイント。また、軟らかい打感と高い操作性も気に入ったようです。彼は、いろんなショットを打つ選手なので、打感や操作性は大事な要素なんです。前モデルの『i210』はややワイドソールですが、『i230』はラウンドソールで前と後ろを削っているので、抜けもいいんです」
『AMT ツアーホワイト X100』はアマチュア時代から使用しているモデルだという。
「ジュニア時代は『DG S300』を使っていましたが、まだ体が細くて高さが出なかったんです。上の番手で高さが出るシャフトがないかと聞かれて、『AMT ツアーホワイト X100』を試したら、高さを出すのが楽になったんです。ウェイトフロー設計で、上が軽くて下が重くなっているので、上の番手で打ち出しを上げやすいんだと思います」
4番アイアン相当の番手には、飛び系の『G710』を入れているのが、異色な点。「アマチュア時代にアイアンと同じ番手の4番だと高さが出なかった。高さが出るクラブが、飛び系の『G』シリーズのヘッドだったんです。その延長で飛び系アイアンを今でも使っています。ウッド型のユーティリティの方が高さが出ますが、ラフから飛び過ぎちゃう点が合わなかったようです」
金谷のウェッジは、『GLIDE フォージドプロ』の52・58・60度で、6度と2度ピッチになっている点は面白いポイントだろう。
「アマチュア時代は52・58度でした。いろいろな技を使う点を考えて、60度が入りました。本当は52・56・60度が理想的なロフトピッチですが、58度を入れています。60度はフェースを開いて上げたり、ラフやバンカーで使います。アマ時代から使う58度は、チップショットやフルショットに近い距離などを打つ際に使っていますね。『GLIDE フォージドプロ』はヘッドが小ぶりで、高さを抑えてスピンが利くので合っているのでしょう」
目移りすることなく使い慣れたものを使い続ける姿勢こそ、彼が賞金王に輝けた要因かもしれない。
【金谷拓実のクラブセッティング 】
1W:ピン G410 PLUS(9度/THE ATTAS 6X)
3W:ピン G410 LST(14.5度/THE ATTAS 6X)
3U:ピン G410(19度/ATTAS HY IP BLUE 95S)
5I:ピン G710(21.5度/AMT ツアーホワイト X100)
5I〜PW:ピン i230(AMT ツアーホワイト X100)
52・58・60度:ピン GLIDE フォージドプロ(AMT ツアーホワイト X100)
PT:ピン SIGMA2 ARNA
BALL:ブリヂストン TOUR B X
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