同じクラブならカッコいい方がいい! HONMA『T//WORLD』に数量&販売店限定の『BLACK EDITION』が登場!
発売前から話題沸騰のHONMA『T//WORLD』シリーズを美しいブラックカラーに仕上げた『BLACK EDITION』が数量限定・販売店舗限定で発売される。クラブフィッターの関浩太郎は、日本のゴルファーの所有欲を満たす造形美が備わったクラブだと分析する。
配信日時:2024年11月25日 06時49分
HONMAの強いこだわりが息づく限定モデル
HONMAは、11月29日(金)からの発売を予定している『T//WORLD』シリーズに限定モデルとして『BLACK EDITION』を追加することを発表。通常モデルと同じ11月29日(金)から数量限定で、HONMA直営店(公式ECサイト含む)と、ゼビオグループが展開する「ヴィクトリアゴルフ」、「ゴルフパートナー」、「PGAツアースーパーストア」など一部の店舗限定で発売していく。
『BLACK EDITION』が発売されるのは、『TW767 ドライバー』と『T//WORLD IRON TOUR V』、『T//WORLD IRON Vx』のドライバー1機種とアイアン2機種。いずれもその性能の高さから発売前にも関わらず大きな話題を呼んでいるモデルとなっている。今回は限定で発売される『T//WORLD BLACK EDITION』の性能をクラブフィッター関浩太郎にチェックしてもらった。
「HONMAはクラブの性能にこだわるだけでなく、ヘッドの仕上げや塗装に強いこだわりを持っています。以前に酒田工場を見学したことがありますが、“匠”と呼ばれる職人さんがヘッドを1つ1つ丁寧に仕上げていることが印象的でした。ここまでのこだわりを持ってクラブを作っているメーカーは世界でもHONMAだけです。『BLACK EDITION』も部分ごとに質感の違うブラックカラーを絶妙なバランスで使っていて、とてもカッコよく仕上げています。新しい『T//WORLD』シリーズはすでに通常モデルで試打を行っていますが、ドライバーもアイアンもあらゆる性能がハイレベルに仕上がった逸品でした。性能が同じならカッコいい方がいいですよね。特に日本のゴルファーはクラブに道具としての美しさを求める傾向があるため、『BLACK EDITION』に魅力を感じる人は多いはずですよ」(関)
ブラックカラーはボールとフェースだけに集中できる
『BLACK EDITION』の道具としての上質さは分かったが、ヘッドやシャフトをブラックにすることで性能的な変化はあるのだろうか。すでに通常モデルで試打を行い性能を熟知する関に、『BLACK EDITION』のクラブを打ってもらった。まずは『TW767 BLACK EDITION ドライバー』だ。
「通常モデルと比べて、クラウンのブラックカラーが深く、フェースも黒く仕上げられています。そしてシャフトもブラックに仕上げられていますので、構えてみるといい意味でクラブの存在感がなく、ボールに集中できますね。この世界にフェースとボールしかないようなイメージになります。よりスイングに集中できるのがブラックカラーの特徴と言えそうです」(関)
「そして、改めて打ってみると『TW767 ドライバー』の性能の高さが感じられますね。クラウンからソールまでをぐるっと軽量なカーボンで一体成型し、β系チタンのフェースとウェイトで挟み込むような構造を取ることで慣性モーメントを高めています。今年話題の“10K”を超える圧倒的なやさしさがありつつ、飛び・顔・打感の3つの性能をプラスしています。インパクトしたときにヘッド全体が均一にたわむような感覚があり、打感が非常に心地良いですし、飛距離もしっかり出ています。楽にフェアウェイに運べて、飛びますから、これはスコアが上がりますよ」(関)
「弾道計測器『スカイトラック』で飛距離を計測しましたが、安定して270ヤードを超えていました。普段の飛距離が255〜260ヤードほどですので、プラス10ヤードは伸びています。打ち出し角やスピン量などの数値もいいですし、何より驚きなのはサイドスピンの少なさです。私はドローが持ち球でミスをするときは左に引っかけることが多いですが、『TW767 BLACK EDITION ドライバー』はとにかく曲がりが少ない。ターゲットに真っすぐ出て、ほんの少しドローして左に着弾しています。この振りやすさと安定性は“10K+++”の性能に加えて、自社開発のシャフトとのマッチングの良さもありそうです。あらゆる性能が絶妙にマッチした結果が出るドライバーなのは間違いありません」(関)
アイアンは締まった顔に見えるけど安心感もある
続いて、『T//WORLD BLACK EDITION』のアイアン2機種の試打を行った関。
「ヘッド全体がブラックカラーになったことで、どちらのヘッドも構えてみると締まった顔に見えます。それでいてシビアさを感じることもなく、ボールをやさしく打っていけそうな安心感があります。スコアラインの1番下をブラックにするなど、細かな工夫も施されていることに心をくすぐられます」(関)
まず『TOUR V』から打ちました。ほぼマッスルバックのような形状のヘッドでバックフェースの凹凸が小さくなっていますが、打点の裏の部分に厚みを持たせて低重心化していました。見た目以上にやさしく打てるアイアンですね。インパクトするとボールをグシャッとつぶして運ぶような打感がめちゃくちゃ気持ち良かったです。それでいて、7番でロフト32度と寝ているにも関わらず、しっかりと飛距離も出ていました。打感にこだわったアイアンは飛距離性能が落ちることも少なくないですが、『TOUR V』は打感と飛距離性能を高いレベルで両立しています。コントロール性の高さもあり、低いボールやフェードも自在に打つことができました」(関)
「『Vx』になるとややグースが増えて、つかまるイメージがより強くなります。ただし、一般的なアイアンからするとストレートネックになっていて、非常にキレイな顔になっています。バックフェースの凹凸が深くなり、タングステンなどの異素材も入れていますので、飛距離性能や寛容性がさらに高くなっています」(関)
「『Vx』のほうが、キャビティが深いぶん、フェースが薄くなりますが、ボールを潰すような心地良い打感がしっかりキープされています。そして『TOUR V』よりもつかまりが良いので右のミスをすごくカバーしてくれる印象で、打っていて安心感が強いです。そして、ロフト30度の7番で180ヤードも飛んでくれました。この心地良い打感でここまで距離の出てくれるアイアンはそうそうないですよ。そして、ミスにもかなり強いです。アイアンでトゥ側に打点がズレると衝撃でフェースが開き、10ヤードくらい飛距離が落ちて、右に曲がるのが一般的です。しかし、『Vx』はヘッドの直進性が高く、飛距離ロスが小さいですし、右への曲がりも小さくなっていました。ピンを狙って右手前のバンカーに打ち込むのと、グリーンに残ってパターができるのではスコアに大きな違いが出ますよね。初心者から中級者、上級者までレベルを問わずに使えるドンピシャな性能を持ったアイアンです」(関)
元々あらゆる面で高い性能を持っていたHONMAの『T//WORLD』シリーズだが、『BLACK EDITION』になることでよりスポーティな印象が強まっている。また、顔の良さや打感、打音などのフィーリング性能もより洗練されることも特徴だと言えるだろう。性能だけでなく、デザイン的な美しさにもこだわるゴルファーにはぜひ一度手に取ってみてほしい。
取材協力/SEKI GOLF CLUB 目黒 撮影/近澤幸司 構成/田辺直喜