昔のように敏感に反応する! 『スリクソン ZXi TR ドライバー』ならフェードもドローも自由自在
ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年11月13日 10時15分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
ダンロップは、『スリクソン ZXi TR ドライバー』を2024年11月9日に発売。『ZXi』、『MAX』、『LS』の3本も同時発売。『スリクソン ZXi』シリーズは4種類になり、『TR』は、本格的なゴルファーを満足させるドライバーというポジションだと推測できます。
もっとも特徴的なのは、『TR』だけがヘッド体積が450ccという小振りなヘッドなことです。(他のモデルは、460cc)
『TR』のコピーは、“進化したフェース構造「i-FLEX」がスリクソン史上最速のボールスピードを生み出す。大きな飛距離にシャープな形状と優れた操作性のZXi TR ドライバー。”です。
前モデルで注目したフルチタンではなく、『TR』は、クラウンにカーボンを使用しています。クラウンの新しいテクノロジーが、「STAR FRAME CROWN」です。クラウン全体の強度を維持しながら軽量化することを可能にした星形の骨組みで、軽量化で得られた余剰重量を最適配分して、MOIをアップさせ、低重心設計になったということです。
『TR』のソールを見ると、やや後方のヒールとトゥに可変ウェイトがあります。出荷時は、トゥ側に4グラム、ヒール側に10グラムが入っていて、ヘッドが回転しやすくなっているようです。スタンダードな『ZXi』も同じ構造です。操作性の良さに繋がるポイントが見えた気がします。
名称の語源になっていて、コピーにも出てくる「i-FLEX」というテクノロジーは、史上最薄となったフェースセンター部分を大きくたわませるために、トゥとヒールを肉厚にして、エネルギーを無駄なくボールに伝えるフェース構造で、結果として、ダンロップが誇る飛距離を生み出す「REBOUND FRAME」は進化して、前モデルと比較して、初速が速くなったそうです。
「FACE LASER MILLING」は、フェースに施されたレーザーミーリングです。悪条件下でもボールに食いつき、スピンをコントロールして、飛距離性能アップに貢献する新しいテクノロジーです。
『TR』は、打つ前からワクワクさせるドライバーです。試打した日は、気温19℃~21℃。曇りでした。使用したボールは、使い慣れていてクラブの機能だけに集中出来る『TOUR B X』です。
【打感・打ち応え】
『TR』は、やや大きめの打音。音質は、濡れた鞭系に残響が響く満足感がある音です。打ち応えは、軽いけど、しっかり目。手応えは、敏感で、芯感はクリアで気持ち良いです。
【弾道・球筋・スピン性能】
『TR』の弾道は、高弾道です。ストレート系が得意なドライバーで、フェードもドローも、強い棒球系のボールが出ます。構えやすく、コントロールもわかりやすく効くので、狙ったところにドンピシャに打てるドライバーでした。
【飛距離性能】
『TR』の飛距離は、平均で230ヤード。最長飛距離245ヤード。トップレベルに飛ぶドライバーです。高い球でも、低い球でも飛距離がしっかりと出ます。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『TR』は、僕のヘッドスピード40m/sでも、気持ち良く使うことが出来ました。個人的には、新しい『スリクソン ZXi シリーズ ドライバー』の中で、『TR』が一番良い結果が出て良かったです。
オールドゴルファーで、昔のように敏感に反応するドライバーが欲しいというゴルファーに『TR』はオススメです。感性を活かせるドライバーとして、素晴らしい出来でした。
敏感に反応する部分が、じゃじゃ馬のように感じてしまうゴルファーには、『MAX』や『ZXi』があるので安心してください。
敏感に反応するドライバーの中には、癖が強いものがありますが、『TR』は真逆です。癖はなく、とてもナチュラルなのです。それでいて、敏感な部分というのは、打ち手の腕前に反応するのです。ストレート系のボールが出やすいという意味では、今風のドライバーです。大きくは曲がらないのです。その範囲内で感性を活かせるのが『TR』の面白いところだと感じました。
ただ、スリクソンですし、ツアープレーヤーが使うことが前提ですので、もう少しヘッドスピードが速いほうがベストマッチである可能性が高いと思われますが、『TR』は気持ち良く打てました。
今回は、ソールのウェイトを動かす「QTS(QUICK TUNE SYSTEM)」は、出荷時のままで打ちましたが、敏感なことを考えると、弾道調整機能の効きが良いと推測できますので、ウェイトを逆に入れることで、もっとフェードが打ちやすくなる可能性があると思います。
同時に、フックに悩んでいるゴルファーにも、敏感さが案外と上手く働いて、フェードバイアスが防波堤になって、ストレートボールが打ちやすいドライバーになるかもしれないと考えました。
『TR』は、スリクソンを使って欲しいゴルファーを分類したときに、オートマチック過ぎて、やさし過ぎるドライバーの甘さに胸焼けすると嘆いているゴルファーのために、渋く、旨みを感じさせるスッキリとしたドライバーも必要なのだと考えて開発された、という物語を感じさせました。
打ち応えがあるドライバーは、年々少なくなりますが、『TR』は、打とうとする意思とクラブが通じ合うことで威力倍増になるような感覚で使えます。打ち応えに満足した試打になったのです。
【試打ギアスペック】
『スリクソン ZXi TR ドライバー』
ボディ素材 Ti-811 Plus
フェース素材 チタン(Ti72S)
ヘッド体積 450cc
ロフト角 9.0度 ※10.5度もあり
長さ 45.75インチ
ライ角 59度
シャフト VENTUS ZXi6 (S)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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