上田桃子さん、1WよりFWのシャフトが軟らかいのはなぜですか?【女子プロセットのどこマネる⁉】
ツアー通算17勝を誇る上田桃子のセッティングを分析。アマチュアの参考になる点はどんなところか、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。
配信日時:2024年3月21日 12時30分
ツアー通算17勝を誇る上田桃子のセッティングを分析。アマチュアの参考になる点はどんなところか、フィッター兼クラフトマンの吉田智氏に聞いた。
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上田桃子プロのセッティングでアマチュアが一番参考になるのは、芝から打つフェアウェイウッドのシャフトをドライバーよりもフレックスを軟らかくしている点でしょう。ドライバー『ツアーAD CQ-5』のフレックスはSですが、3番ウッド『ツアーAD CQ-6』のフレックスはSR、5番ウッド『ベンタスTR RED 6』のフレックスはRを採用しています。芝から打つ番手は、より軟らかく設定したほうが、しなり戻りを使ってボールをきれいに拾えます。短いぶん、重量はより重くしたうえで、フェアウェイウッドだけフレックスを軟らかくするのはかなりおすすめな方法です。
ほかに参考になるのは、ドライバーからアイアンまで手元が硬めのシャフトを使っている点ですね。ドライバーの『ツアーAD CQ』も、アイアンの『N.S.PRO 950GH』もすべて手元が硬めをチョイスして、振り感を統一しています。そうすれば全番手でフィーリングがそろうため、安定したショットが打てる。仮に上田プロのようにダウンでグッとタメて打つ人が、手元が軟らかいシャフトを使うと、ミスにつながります。ダウンでタメを作っても、シャフトがしなり戻らない。手元が硬めだとシャフトがしなり戻るため、タイミングよく振れるわけです。
ドライバーシャフトが今まで長年使っていた『ツアーAD PT』から『ツアーAD CQ』に変更されている点も面白いですね。今までは全体しなりの中調子シャフトを使っていたのですが、全体しなりの先調子系に変更。これはドローボールを打つことをひたすら極めてきた上田プロが、1年を通してより安定してボールがつかまるように、先調子系シャフトに替えたんだと思います。仮にアマチュアでも突然シャフトがしなり戻らずに右プッシュが出ちゃうという人は、上田プロのように先がしなるシャフトに変えるのもありです。ただ、手元の硬さが変わるとタイミングよく振れなくなるので注意してください。
【上田桃子のクラブセッティング】
1W:キャロウェイ Ai SMOKE ◆◆◆(10.5度/ツアーAD CQ-5 S)
3W:キャロウェイ Ai SMOKE ◆◆◆(15度/ツアーAD CQ-6 SR)
5W:キャロウェイ APEX UW(19度/ベンタスTR RED 6R)
4U:キャロウェイ Ai SMOKE(23度/ツアーAD SF-6 S)
5I:キャロウェイ APEX DCB(N.S.PRO 950GH SR)
6I~PW:キャロウェイ APEX(2016、N.S.PRO 950GH SR)
50,54度:キャロウェイ Xフォージド(N.S.PRO 950GH SR)
60度:キャロウェイ JAWS RAW(N.S.PRO 950GH SR)
PT:オデッセイ トライビーム ダブルワイド
BALL:キャロウェイ クロムツアーX
■吉田 智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て「プレミアム ゴルフスタジオ」(渋谷区)でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼され、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートしている
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