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    PINGが開発・検証に使うボールは、ず~っと『Pro V1x』!その理由にプロもアマも関係ない!?

    PINGのクラブを持つ人は、このボールを基準にした方がいい!?

    所属 ALBA Net編集部
    ALBA Net編集部 / ALBA Net

    配信日時:2024年3月14日 04時25分

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    PINGの全クラブが、フィーリングもデータも『Pro V1x』が基準!
    PINGの全クラブが、フィーリングもデータも『Pro V1x』が基準!
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    現在ボールを販売していないPING。その契約選手は先週優勝した鈴木愛(Pro V1x)のように、タイトリストのボールを選ぶことが多い。かつてはツートンカラーのボールを販売したPINGだが、ここ30年以上はボールを持たないため、選手が他社品を使うのは当然。が、「なぜタイトリストが多いか?」に関しては、同社の製品テストにも関係がありそうだ。

    先日、新作『G730』や『i530』の発表会が行われたが、本国CEOのジョン・K・ソルハイム氏は「PINGの哲学は、米国フェニックスのカスタム・エンジニアリング」と、製品開発の強みをまず第一に話していた。そして、新作発売の基準は「前作を明確に超えられたか?」。新作発表のたび検証結果を説明するが、その基準について同社のプロダクトを統括する安齋伸広氏から興味深い話が聞けた。
     
    例えば、新作アイアン『i530』で言えば【初速+0.6m/sでキャリー+3yd】、『G530』で言えば【初速+2m/s】と、ヒューマンテスト結果を今回も発表した同社だが、テストに使用するボールは安齋氏が入社した十数年前から「本国も日本も検証に使うボールは全て『Pro V1x』で、ロボットテストもヒューマンテストも同様です」。
     
    「なぜ、Pro V1ではなく、Pro V1xなのか?」。ビクトル・ホブランら、プロの使用者が多いソフトな『Pro V1』が基準だと想像しがちだが、PINGが検証に『Pro V1x』を選ぶ理由に「ツアープロや、アマチュアの使用割合は全く関係ない」とか。
     
    「現在PINGではボールを出していないのですが、あらゆるボールを継続的にめちゃくちゃテストしていまして、温度テストだったり水につけたり詳しく調べた結果、最も製品精度が高く均質なボールが『Pro V1x』でした。クラブの検証は、基準となるボールの製品精度で左右されては困るため、これを使用し続けています。
     
    ツアー選手やアマチュアの使用割合は全く関係なくエンジニア視点です。【検証結果で前作を明確に超えなくてはならない】というのが新作を出す決まりですから、テストに使うボールがブレてはいけません。少なくとも私が入社以来、ずっと日・米で『Pro V1x』を基準に製品の検証に利用していますね」(安齋氏)
     
    タイトリストも2年に一度『Pro V1/V1x』を切り替えるが、ボール自体の性能変化も常に追跡調査。代替わりの分のパーセンテージも加味して検証結果を継続比較するという。ヒューマンテストも『Pro V1x』が評価基準で、クラブの打感や打球音も『Pro V1x』での音量や音域、残響が基準となる。
     
    「音や打感で言うと、特に難しいのがパター。インサートは打感の好みが人によって硬い・軟らかいが逆になることもあるので。そうした打感の基準は30年以上前から研究部署があります。基準の見直しや更新はもちろんありますが、ボールという基準を替えると、過去の検証データが使えなくなってしまうのが困るんです」(同)
     
    記者はPINGの過去作(ドライバー)で、打球音が気に入らずに使用を諦めたモノもあるが、『Pro V1x』で試さなかったことを激しく後悔した。当時のエースボールが『Pro V1x』よりハードなモノだったため、音の質に納得いかなかったが、『Pro V1x』で試せば結果が違ったはずだ。
     
    音や打感だけでなく、高MOIなクラブによる“分散”を調べるロボットテストも、ずっと『Pro V1x』が基準だ。PINGのクラブを試打する際は、当然マイボールで打つのが理想だが、もし望んだ結果が出ないことがあるなら『Pro V1x』を試すと、また違った景色が見れるかもしれない。(編集部M・K)

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