シン貧打爆裂レポート『ST-Z 230 ドライバー』
貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2023年3月9日 08時00分
ロマン派ゴルフ作家語る
『ST-Z 230 ドライバー』は、本格的なドライバーです。打ち手を試すような部分も感じました。良い意味で、ミズノらしさです。
2023年、世界中に、史上最高にやさしいドライバーが溢れていますが、そういう意味では、『ST-Z 230 ドライバー』は、時代に逆行していると感じるゴルファーも多いはずですが、やさしさの2大要素の一つであるスライスを防止する手助けという意味のドローバイアスは、小さいですが、確実に効いていますので、やさしい部分で半分ぐらいはクリアしています。
ただ、もっとヘッドスピードが速いゴルファーに向けてチューニングしている感覚がありました。僕のヘッドスピードでは、ギリギリでした。低スピンのボールが出るので、浮力が小さいのです。飛距離が出た分は、ほとんどが転がりで稼いだ感じでした。
ボールが伸び上がりすぎて、困っているゴルファーに『ST-Z 230 ドライバー』はオススメです。また、とにかく、飛距離が出るドライバーが欲しいというゴルファーにも『ST-Z 230 ドライバー』はオススメです。
試打ラウンドを通して、飛距離性能は凄いと感心しましたが、『ST-Z 230 ドライバー』に口があって、話をすることができたなら、きっとこう言うと思いました。
「お前に合わせるのは嫌だ。オレのやりたいようにやらしてもらう!」
とんでもないじゃじゃ馬で、思った通りに、狙い通りに打つのに苦労しました。ドライバーとして敏感なので、ある程度、癖がわかれば、乗りこなして、名馬になる予感もしましたが、それまでが大変そうです。
注目の新しいテクノロジーの「CORTECH CHAMBER」は、機能していることが何となくわかる気がしますが、上手く使い熟すには、コツが必要だと感じました。ドローバイアスに感じた違和感の何割かは、『ST-Z 230 ドライバー』の「CORTECH CHAMBER」の効きなのだと想像したからです。
『ST-Z 230 ドライバー』の飛距離性能は魅力的です。もっと使い込めば、最長飛距離を伸ばすことも、平均飛距離を伸ばすこともできると思います。その鍵は、「CORTECH CHAMBER」の癖を知って、使い熟すことです。
いずれにしても、『ST-Z 230 ドライバー』は、未知のドライバーで、ワクワクさせてくれます。10年もしない未来に、形を変えた「鉄芯」が、ドライバーの標準装備になる可能性を感じました。(規則で禁止される可能もあるが)
新テクノロジーの理論や打ち方が完成するまで待つのも良しですが、それは、みんなで一緒に進むだけで面白くありません。新技術は、多少の未完部分を乗り越えて、先んじて使うから優位を味わえて、楽しいのです。『ST-Z 230 ドライバー』は、そんなことを力説したくなるドライバーなのです。
試打クラブスペック
『ST-Z 230 ドライバー』
ヘッド素材 :α-β系チタン合金(Ti811)、ウェイト/SU304、クラウン・ソール/カーボン
コアテックチャンバー SUS316+TPU
フェース素材:β系チタン合金(2041Ti)
ヘッド体積 :460cc
ロフト :9.5度(プラスマイナス2度調整可能)
ライ角 :57.5度
シャフト :Diamana MM D (S)
長さ :45.5インチ
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典の『貧打のアマでも打てる?人気クラブ・噂の検証』