マジか! フェアウェイからも打てるの⁈ 片山晋呉は1Wを抜かずに『ミニドライバー』を3W代わりに使ってた
ツアー通算31勝の永久シード選手、51歳の片山晋呉がついにミニドライバーに手を出した。最近のドライバーのヘッド体積は450~460cm3が主流だが、300cm3ほどのヘッド体積で3番ウッドよりも大きいのがミニドライバーである。
配信日時:2024年7月19日 02時00分
ツアー通算31勝の永久シード選手、51歳の片山晋呉がついにミニドライバーに手を出した。最近のドライバーのヘッド体積は450~460cm3が主流だが、300cm3ほどのヘッド体積で3番ウッドよりも大きいのがミニドライバーである。
ミニドライバーを市場に投入したパイオニアのテーラーメイドは、今月12日に新モデル『BRNR ミニドライバーカッパー』(ヘッド体積304㎝3)を発売。今月19日にはミニドライバー市場に新規参入したキャロウェイが『パラダイム AI SMOKE TI 340 ミニドライバー』(ヘッド体積340㎝3)を発売する。ともにロフト角は11.5度と13.5度がラインアップされている。
男女のトーナメント会場で多くの選手がミニドライバーのテストを行っていた。ヘッドが小ぶりでシャフト長が短く設定されている。「ドライバーより安定感がある。狭いコースでは使えそう」と話した選手や、“直ドラ”しやすいため「3番ウッドより飛ぶし、上がりやすいけど操作性は3番ウッドの方が上」と話す選手もいた。いいところはあるがどのクラブを抜いてミニドライバーを入れるかの結論が出ず、実戦投入する選手はいなかった。
7月上旬の「日本プロゴルフ選手権」で片山は、3番ウッドの代わりにシャフト44インチのキャロウェイ『パラダイム AI SMOKE TI340ミニドライバー』(ロフト11.5度)を投入(その下は7番ウッド)。翌週の「セガサミーカップ」では洋芝を考慮してか、ロフト13.5度を試して、テーラーメイド『BRNR ミニドライバー カッパー』をバッグイン。
片山のドライバーはキャロウェイ『パラダイム AI SMOKE ◆◆◆MAX』でシャフトは46インチ。それに比べるとミニドライバーは圧倒的に振りやすくなる。「距離を抑えたいホールやちょっと嫌だなというホールのティショットで使います。僕の場合、残り200ヤードでも180ヤードでも、(ショットの精度が)変わらないからね」。
ユーティリティ巧者らしくフェアウェイにあれば180ヤードも200ヤードも同じ精度で打てる強みを生かして、飛距離よりも確実にフェアウェイをとらえたいホールで積極的にミニドライバーを握った。
ティショット用だけではない。「3番ウッドより飛ぶし、球も上がってやさしい」とフェアウェイからの出番も多かった。特に「日本プロ」で使用したロフト11.5度でも、ボールが上がりやすいというのはテクノロジーの進化を感じさせる。
片山は普通に飛ばすだけでなく、カットして距離を抑えたり、ふかし気味に打って高さを出したり、低めに打ってランで飛距離を稼いだりなど“匠のワザ”で新クラブ使いこなしている。今まで届かなかったパー5でも2オンを狙えるようになった。
ドライバーの代わりになるし、3番ウッドの代わりにもなる。いいモノでなければ試合で使わないというのが片山の信条。「シニア世界一」、「レギュラーで賞金シード奪還」に向けてミニドライバーの“長所”が自身のゴルフにプラスになると見極めた。
一般的にミニドライバーはドライバーが苦手な人向きとされている。アマチュアは直ドラをする感覚は少ないかもしれないが、意外と3番ウッドよりやさしいのかもしれない。さすがに片山のように球筋をコントロールすることは難しいが、3番ウッドより上がってスピンが入るなら試す価値はありそう。「道具にこだわりはない。いいモノはなんでも試す」という片山のように、試してみたら自分のゴルフの幅が広がるかもしれない。
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