ウソでしょ!? “鉛女子”河本結のこだわりがすごかった! 数グラムの重りの位置でそんなに違うの?
「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりに通算2勝目を挙げた河本結。2023年はシード落ちの憂き目にあった。復活をかけた今季は、優勝の前までもトップ10入り12回と復調のシーズンを過ごしていた。「100%ゴルフに向き合っている」と常に自分のゴルフのことを考えて行動をしていると話すが、そのこだわりはクラブにもあった。
配信日時:2024年8月17日 03時00分
「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりに通算2勝目を挙げた河本結。2023年はシード落ちの憂き目にあった。復活をかけた今季は、優勝の前までもトップ10入り12回と復調のシーズンを過ごしていた。「100%ゴルフに向き合っている」と常に自分のゴルフのことを考えて行動をしていると話すが、そのこだわりはクラブにもあった。
河本のキャディバッグを覗くと、ドライバーはキャロウェイの最新モデル『パラダイム AI
SMOKE◆◆◆MAX』とウッド系は最新のモノがほとんどだが、アイアンは5番と6番がキャロウェイの2021年モデル『APEX PRO』で、7番からPWが同じく21年モデルの『APEX TCB』のコンボを使用している。
「アイアンはタテ距離が合わないと替えられない。打感と初速、球の上がり感がイメージと合っていないとダメなんです」とチャンスメイクをするクラブには、感覚との合致を大事にしている。
その手に馴染んだクラブを見ると、鉛を貼って微調整した跡がよくわかる。最近の女子プロのクラブは鉛を貼っていない選手が多い中で、とても印象的だった。
この鉛は「重量調整をするときに、(ヘッドの)中に重りを入れない」と言い切る河本のこだわりだ。重量調整をするときにドライバーはジェル状のモノを入れたり、シャフトの先端部分にタングステンなどの重りを入れるケースが多いが、河本はこれを嫌う。わずか数グラムでも。
クラブの総重量やバランスポイントが理想とする数値でも、重りの場所によって敏感に反応してしまう。「(ヘッドの)中に何か入っているとすぐにわかるんです。振り感が変わってしまうので…特に切り返しのときに重さを感じます」。切り返す時にネック側に重りが入っているとクラブが速く動いてしまうなど、それだけで動きが変わる。重量を重くするときは鉛をバランス良く貼り、心地よく振れるようにしている。
鉛の貼り方にもこだわりがある。5番と6番アイアンはバックフェースの下側全面に鉛を貼っているが、7番アイアンからPWまでは鉛の幅が狭い。「5番とか6番は難しいクラブなのでトゥとかに当たってもいいので全張りしています。7番アイアンから下の番手は芯しか使わないから、鉛の幅を広げるとフェースが大きく感じちゃうので、芯付近の狭いエリアにミニを貼っています」。実際5番アイアンのフェースを見ると打痕は広範囲だが、9番アイアンはピンポイントに打痕がついていた。
鉛の微調整は3グラムとか5グラムとか、その程度。たかが数グラム、されど数グラム。 “鉛女子”のこだわりが復活優勝の一因でもあった。
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