米国テーラーメイドが『スパイダーツアー』シリーズを発表。新形状の『Z』と『V』とは?
米国テーラーメイドが、『スパイダーツアー』ファミリーを刷新!
配信日時:2023年9月20日 07時49分
米国テーラーメイドが現地19日に、高MOIマレット型パター『スパイダーツアー』シリーズ5機種を正式発表した。『スパイダーツアー』と言えば、2017年に赤と黒の2種類でジェイソン・デイやダスティン・ジョンソンの大活躍で一躍話題に。その後、19年発売の『スパイダーX』も国内女子ツアーで人気となり、21年発売の『スパイダーX ハイドロブラスト』は、ローリー・マキロイのエースとしてあまりに有名だが、今回の進化はどこにあるのか。
「エンジニアはクラシックな『スパイダーツアー』の形を維持する上部構造を作って、薄い壁のアンダーカットを利用して余分な重量を取り除きました。また、スチールワイヤーフレーム構造で、重量配分と重心位置をより適切に制御できます」(同社広報)
今回のシリーズは、『スパイダーツアー』と『同X』という定番の高MOIマレットに、新形状の『同Z』と『同V』を加えたが、基本構造も見直してヘッド中心部の余分な重量を削減。適切に再配置することで、いろんなストロークタイプに合う重心位置をそれぞれ用意した。9月19日に1本349.99ドルで予約注文が開始された4機種の特徴を見てみよう。
「世界中のツアーで数十の勝利を収めた最も人気のある製品」という『スパイダーツアー』は、フェースから35㍉の重心深度で、MOIが 5,700。スモールスラントネックに29度のトウハングが特徴で「前作よりMOIが700以上増えた」とのこと。今年のPGAツアーでオデッセイ『VERSA JAILBIRD』が流行した影響か、「17㌅のSuperStroke3.0グリップを備えた38㌅のカウンターバランスモデルも用意した」という。
「マキロイが愛用するパターとして人気を集めた形状は、シリーズで最も人気のあるものの1つ」という『スパイダーツアーX』。『スパイダーツアー』よりTSSウェイトが前方に配置され、重心深度は33㍉でMOIが5,000、スモールスラントネックに30度のトウハングが特徴だ。「スパイダーに備わるアライメントと寛容性追加の利点と共に、よりブレードのような感触を提供します」とのこと。
新形状の『スパイダーツアーZ』は、重心深度が29㍉でMOIが5,050、スモールスラントネックに29度のトウハングだ。「このパターの外周は地面に低い位置にあり、アドレス時に快適な感触が得られ、アライメントを取りやすくしています。このモデルのTSSウェイトは、フェース開閉とブレードライクなフィーリングを促進するため、かなり前方に配置されています」(同)
2つめの新形状である『スパイダーツアーV』は、よりコンパクト。重心深度27㍉でMOIが4,900、スモールスラントネックに27度のトウハングだ。「ウイング構造を排除し、よりモダンで流線形の外観を作り出します。ラインナップ中、最小の形状とサイズで、最も開閉しやすいパターです」(同)
上記4機種より遅れて「2024年春に発売予定」の5つめが、最も大型な『スパイダーツアーS』。こちらは重心深度38㍉、MOIが6,063でトウハングのないフェースバランスだ。「オリジナルの『スパイダー』の大型版で、比較するとヘッドが3㍉長く、8㍉幅が広がります。より重いヘッド重量で長さは35㌅と38㌅のみとなり、どちらも最大の安定性を実現するカウンターバランスグリップを備えます」(同)
気になるのは日本でいつ買えるかだが、もちろん国内では未発表。ちなみに、直近の『TP Reserve』パターは6月23日に米国で発表された後、日本は8月2日に『TP Reserve TRUSS』を正式発表し、今週22日に数量限定発売される。立て続けの国内導入はあるだろうか。