ウェッジの名器には“ガイド”がある!? 鹿又絶賛「JAWS FORGEDはキャロウェイ史上最高の名器」
2代目となる、キャロウェイ『JAWS FORGED』ウェッジは石川遼が5本も入れるなど、国内男女プロたちに大人気。鹿又芳典にテストしてもらうと「キャロウェイ史上最高の名器」の言葉が飛び出した!
配信日時:2023年5月10日 23時58分
僅かなグースで包み込む“和顔”に
キャロウェイの『JAWS FORGED』は、初代もいまだに使用プロが多いが、2代目となる新作はウェッジにシビアな石川遼が5本も入れるなど、プロの反応がすこぶるいい。ショートゲームが生命線の鹿又も構えるなり、その顔つきに食いついた。スッキリした逃げ顔の初代から、全体に丸みを帯び、ヒールの受け感が増し、僅かにオフセットも付いた新作に「和顔になった」と喜ぶ。
「昔から外ブラのウェッジってキャロウェイもそうだけど、ネックの付き方に対してフェース面の向きが逃げて付いているというか、リーディングエッジ(刃)が飛び出たティアドロップ型が多いじゃないですか。海外は球が沈む洋芝だから仕方ないけど、刃が出てなくても構えて面が揃わず方向が取りにくいものが多いんです。
新しい『JAWS FORGED』にはそれが一切ない。普通に構えた時はもちろん、右に置いて低く出す時も、左に置いて上げる時もバチッと面が揃うので、方向性がむちゃくちゃいい。色んな球を操れて何でもできるけど、特に高麗芝の日本で使うなら、キャロウェイのウェッジで過去最高と言っても間違いないと思う。和の要素と洋の要素が高次元で両立してますから」(鹿又)
どんな球種でも向きが揃う“ガイド”が!
“和顔”が鹿又の好みであることが伺えるが、もっとグース度の強い和顔なモデルは昔から他メーカーにも存在する。なぜ、新しい『JAWS FORGED』の顔つきをここまで評価するのか。そこには鹿又の独特な“見た目のガイド”という名器の基準があった。
「どんなボール位置でも溝の始まるラインがターゲット方向を指すから、面の向きが狂わないガイドが付いた状態です」と説明する鹿又。左に球を置いてフワッと上げる時も、右に球を置いて低く出す時も、構えた時から方向性が狂わない安心感が段違いだと言う。
ネックの入り方に対して、フェース面がどこを向くか。通常なら3Dのため言葉で説明しづらいものだが、鹿又は見事に分かりやすく名器の見極めを教えてくれた。そして、動的な性能や「ソール種類に迷わず済む」と『JAWS FORGED』のソールグラインドの汎用性の高さも珍しくベタ褒めする。
入射角を問わずZソールの汎用性◎
「このZ-Grindのソールの汎用性も最高で、誰でもこのソールでOKです。他メーカーだと、グラインドの種類が多すぎて迷ったりする人も多いけど、このZ-Grindの前側の削りが刺さりづらいし、入射角は上から来ても緩やかに入れても、後ろのちょうどいいトレーリングの位置に地面が当たってくれるから、ポッコン(スピンが入らずくぐり抜ける球)が一切出ない。
元々、フェース面だけノーメッキだし、溝も鋭い軟鉄鍛造の『JAWS FORGED』だから球乗りが良くて打感もいいのは分かるんだけど、どんなボール位置でも本当に手で投げるみたいにイメージ通りに球を操れますよ。和顔と洋顔の高次元のミックスだから、フワッと球だけ拾う打ち方も何でも思い通り。初めて打ったのにコレは凄い。名器中の名器だと思う」(鹿又)
外ブラの中でも、昔から人気ウェッジが多いキャロウェイ。新しい『JAWS FORGED』に関してだけ、そこまで言い切る理由とは何なのか?
カバー範囲が広いからウェッジ選びはシビア
「ウェッジだけは目利きが厳しくなるというか、1Wやウッドとかと違って、カバーしなきゃいけない範囲が他のクラブより遥かに多いじゃないですか。タテ距離を合わせるだけじゃなく、球の高低もスピン量も、ライも色んな所から思い通り打てなきゃいけない。だから、顔だけじゃダメだし、打感やスピンだけでもダメ。
その点、成り立ち上“洋”の要素が得意な外ブラのはずなのに『JAWS FORGED』は日本人に合う“和”の要素を完璧に揃えた上で、汎用性も圧倒的。顔・ソール・打感・距離感・使いやすさとウェッジの目利きで、大事な部分が全部揃ってます。初めて打って名器と言い切れるし、もう言うことないですよ(笑)」(鹿又)
✦取材協力/平川カントリークラブ
✦撮影/山代厚男