優勝したパグンサンだけじゃない! なぜ“契約外”でタイトリスト『TSR』?
先週の国内男子ツアー「ゴルフパートナー PRO-AMトーナメント」のツアーレポート。
配信日時:2023年5月23日 04時51分
先週の国内男子ツアー「ゴルフパートナー PRO-AMトーナメント」は、優勝したジュビック・パグンサンが練習日に14本全てをタイトリストに“全取っ替え”して優勝。中でもパグンサンが勝因に挙げたのが新ドライバーで、「タイトリストの『TSR2』に替えて5ヤードほど飛距離が伸びたことと、曲がりが少なくなったことが優勝につながった」と、優勝会見で明かしていた。▶▶2年前は11本で初Vのパグンサン 2勝目王手の今週は14本“総とっかえ”
【ジュビック・パグンサンの優勝ギア】
1W:タイトリスト TSR2(9°TOUR AD CQ-5X)
3,5W:タイトリスト TSR2(13.5,18°TOUR AD CQ-5X)
4U:タイトリスト TSR2(21°TOUR AD HY-75S)
4,5I:タイトリスト T200(DG EX TOUR ISSUE)
6I~PW:タイトリスト 620 CB(DG EX TOUR ISSUE)
52°:タイトリスト ボーケイSM9(52-08F/DG EX TOUR ISSUE)
58°:タイトリスト ボーケイWW(DG EX TOUR ISSUE)
PT:スコッティ・キャメロン プロトタイプ
BALL:タイトリスト Pro V1
▶▶J・パグンサンが衝撃の14本新品V ドライバーは「5ヤード伸びて、曲がりが少なくなった」【勝者のギア】
パグンサンは同社とボール使用契約するが、クラブは全て“契約外”。昨年まではキャロウェイの支給を受けていたが、今年タイトリストに切り替え、今週新作の提供を受けたばかりだった。14本をタイト新作に総取っ替えとは契約プロたちも真っ青だが、パグンサンの他にも“契約外でタイト”のプロは多く、彼が挙げる『TSR』を中心にその使用感を聞いてみよう。
契約外の丸山奬王は『TSR3』 、大槻智春は『TSR1』
今季国内男子ツアー初出場で、4アンダー(66位)だった丸山奬王も、契約外で『TSR3』(9.0)を使う1人。アメリカ育ちの彼は「色んなドライバーを試してきた中で、『TSR』ドライバーは飛距離が出てくれて、パフォーマンスの高さを実感できるモデルでした。フェースにボールが乗るような、ソフトな打感も気に入っています」と話している。
同じく、契約外で、最もやさしい軽量モデル『TSR1』(9.0)ドライバーを使うのは大槻智春だ。男子プロは『TSR3』か『TSR2』を選ぶケースがほとんどだが、なぜ『TSR1』なのか?
「長年ドライバーシャフトは『TOUR AD DI-6TX』 に決めていて、ドライバーを選ぶ際はこのシャフトに合うヘッドを探してますね。そこで、今回『TSR1』のヘッドが、最適なスピン量がしっかり入ってつかまりやすく、自分が理想的なドライバーショットが打てるものだったんです。軽量ヘッドではありますが、飛距離も申し分なく出せてますよ」(大槻智春)
契約内の飛ばし屋・幡地隆寛は『TSR2』
かたや、契約プロの反応はどうか? 現在ドライビングディスタンスで300.13ヤード(5位)と、国内男子ツアー屈指の飛ばし屋である幡地隆寛は『TSR2』(9.0)ドライバーを選んだ理由をこう話す。
「ボクがTSR2を選んだのは、フェースローテーションが少なめなので、思い切ってスイングできる点が気に入ったのが理由ですね。シャフトは『VENTUS TR BLACK』(7X)を使ってるんですけど、色々とテストを重ねてこのシャフトのタイミングが一番とりやすくて、今シーズンからチェンジしました」(幡地)
パグンサンも『TSR2』ドライバーと『TSR2』フェアウェイメタル、『TSR2』ユーティリティメタルを組み合わせていたが、幡地も同様にドライバーと同じ『TSR2+ フェアウェイメタル』(14.5°)を選ぶ。
「芝からでもボールを拾いやすいですし、ボールが強いのでアゲンストの風の時でも飛距離のロスがないのが良いんですよ。『TSR2+』フェアウェイは、狙った飛距離を安定して出せている点が気に入っていますね」(同)
期待の若手・鈴木晃祐は『TSR3』
また、同じタイトリスト契約プロで、期待の新星にも話を聞いた。直近で下部のABEMAツアーで連勝をはたし、現在同ツアー賞金1位の鈴木晃祐である。『TSR3』(9.0) ドライバーを愛用する理由についてこう話していた。
「第一に『TSR3』ドライバーは構えやすさが気に入っていて、スイッチしてから飛距離が伸びたのも自分にとっては大きいですね。シャフトの『VENTUS TR』(6X)とのバランスも良くて、気持ちよく振り切ることができてますね」(鈴木)
パグンサンや幡地とは違い、鈴木は『TSR3』ドライバーと同じ流れで、小ぶりで締まった形状の『TSR3フェアウェイメタル』(15、18°)、『TSR3ユーティリティメタル』(21°)を組み合わせていた。
「フェアウェイメタルとユーティリティメタルともに、『TSR3』はロングホールでの2打目でしっかりグリーンを狙っていける高さが出る点が良いですね。シャフトはドライバーより重めの『VENTUS TR』(7X)にして、ドライバーよりもボールを強く打ち出すことができています」(同)